第153話〜すっかり仲良く〜
それではどうぞ
「楽しかった〜!」
「もう3時間も遊んでたのか…」
気が付けばかなりの時間遊んでた。…楽しくて時間を見てなかった。
「いや相変わらず上手かった。特にDPS」
「いやいやそんな……敵倒してただけ」
「いやそれでも……あっ。今コメントでDPSではなくアタッカーはDDでは?って言われてる確かにその通りですねはい。」
「でぃーでぃー?」
「DPSは1秒あたり敵に与えるダメージ数みたいな…」
よくわからんけどそうなのか。…敵を倒すことに間違いないからあまり深く気にしないようにしよう。
「そろそろ終わりにしますか」
「しますかー」
「じゃあ一旦通話を切りますか」
「はーい。……ってことで、今切りました。え〜っと、めっちゃ楽しかったからまたやりたいですね」
・楽しそうにしててよかった!
・楽しく遊んでたようで何より
「楽しかったよ〜。じゃあ最後に…スパチャを読み上げて終わろうかな?全然読めなかったからね〜」
そして3時間の配信で投げられたスパチャを読み上げていく。…今日はまた結構な量だなぁ。有難いんだけどみんなそんなに投げて大丈夫かい?
「〜っと。こんなもんかな?え〜とそろそろ動画を1本また投稿すると思うので良かったらね、見てください。じゃあ終わるね〜お疲れ様〜」
配信を終了する。ダイヤくんの方も終わってる…かな?
「はいはい、お疲れ様〜」
「あ、お疲れ様。」
「今回はほんとにありがとうね〜!また誘います…」
「誘って誘って、暇な時なら行きますよ」
有り難そうな声で言ってくるのに対して、時間がある時ならいつでも行くよ!と返答しておく。
勉強も一応してるし、常に暇かって言われればそうでも無いんだけど…
「いや是非是非!…じゃあお疲れ様!」
「お疲れ様〜!」
通話を完全に切る。……は〜、終わった。疲れもあるけど終わっちゃったなぁという気持ちの方が強い。
そして寂しい。楽しいことが終われば寂しいってのはこういうことなんだな…
そう考えていると、ふいに扉がノックされた。どうぞ〜と声をかける。
「お疲れ様〜優成くん」
「ああ、ありがと……それ何?」
「新しい紅茶。変えてみたの」
どれどれ……うん、美味しい。わざわざ持ってきてくれたのか、ありがたいな。
「どういたしまして。…楽しかった?」
「うん。めっちゃたのしかった」
「凄く仲良くなってたもんね。……私感動しちゃった」
後半の方は敬語じゃなくなってたし……変に気を使うことも無く楽しかったな。
「優成くんにお友達ができるのはいいことです!」
「俺も嬉しいよ……」
……というか海莉、さっきからちょっと近くない?
「今度優成くんの保護者として挨拶しなきゃ…」
「保護者て……」
実際に保護されたわけだから間違いでもない…のかな。
それはそれとして挨拶?するのはいいんだけど……
「わかってるよ〜大丈夫。私は君のものだから」
「いつから物になったの…」
しれっと心を読むな、怖いわ。…そんなにわかりやすい顔してるかな?ポーカーフェイスの訓練でもするべきか…
「…ちゃんと大事にするんだよ、繋がりは」
「わかってる。…ありがと、海莉」
自分の事じゃないのに、こうして心の底から心配してくれるなんてな。
なるべく心配かけないようにしなきゃな。
「この調子で2人目も上手くいくといいね」
「だね……ちょっと不安だけど」
2人目も最王手と言うほどでもないけど結構人気な人だし女性だし。毎回ファンが怖いんだよな…アイドルみたいなキャラの人だし。
DMとかに脅迫…とまでは行かないが、そういった事だって多少書かれているらしい。俺があまりDM等を見ないのは見るなと言われているところもある。
普段はマネージャーが消してくれてるけどな。あの人ほんとに頼りになる。
「大丈夫大丈夫。……ん、もうおっけい」
「そりゃいいけど…どうしたのさ」
さっきからずっとくっついてくるからさりげなく頭撫でてたんだけど…
「んー…優成くんが取られないように?」
「誰にも取られないから大丈夫だよ」
誰かに嫉妬でも……海莉がするとは思えないけど、何かしら思ったのだろう。可愛い。
「心配なら捕まえといて」
「じゃあ今日は逃がさない。えーい!」
「ちょ、まって!ここだと危ないから!」
それから多分、終わってしまって寂しくなってる俺に気をつかってくれてるのもあるんだろう。
友達もだけど、海莉も尚更大事にしなきゃな…
お友達爆誕……かな?
OW、やったことはそこまでありませんが……そんなに闇なのだろうか?見てる分には楽しいのとやれば楽しいはまた別問題ですかね何事も。
次回は……1人配信パートを挟む…かも?
それではまた次のお話であいましょ〜




