第15話〜美味しい料理〜
それではどうぞ!
「美味しい!!」
「それは良かった。そう言って貰えて嬉しいよ」
美味しそうに食べてくれる海莉さ…海莉をみて俺まで笑顔になる。ちょっと不安だったけど良かった。
「味に自信がないけど〜なんて言ってたくせに、めちゃくちゃ美味しいじゃん。」
もっと自信もって!って言われてもなぁ…まぁたしかに、不味くはないだろうなと作ってて思ったけど…
「優成くんは食べないの?」
「食べてる。ただ、海莉が食べてくれてるのが嬉しくてな」
「そっか。喜ばせれたのなら良かった?のかな」
というか俺は味見で既にお腹がだいぶ膨れたからな。
「ご馳走様でした。…美味しかった、ありがとね?」
「お粗末さまでした。…どういたしまして。」
そう言って片付けに入る。それぐらいは私が、と言われたが今日は休んでてくださいと言ってソファに座らせた。そんなに時間もかからんし。
「あ、おかえり。…ありがとうね」
「いえいえ。…それで、何してるの?」
「んー?ちょっと事務所とね。」
「なるほど。大変だね…」
「いつもの事だからね。それより、いつ頃配信する?パソコンはもう準備してあるけど」
「ありがとう。…いつがいいと思う?」
「早い方がいいと思うから最低でも明日にはした方がいいかな。パソコンのテストがてら今日してもいいけど…」
明日でいいんじゃない?という海莉。
「わかった。じゃあ、明日やろう。」
「ちなみに何をするつもりなの?」
「まあ、雑談でもいいんじゃないかなって。ぺックスのソロをやってもいいけど」
「ゲームプレイ、上手いもんね。ほんとに初心者?って感じだった」
知識は全然なかったから初心者なんだろうけどさ、と笑う海莉。
「というか、いつまで立ってるの。ほら、隣おいで?」
「ああ。うん。わかった。」
別に意図してた訳じゃないんだけど座るの忘れてたね。けど、隣かぁ。
「ん?もしかして…恥ずかしい?」
「いや、別に。」
「そっか。そういうことにしとくね。」
恥ずかしくはない、と海莉を睨むと微笑んできたので視線を逸らす。くすくすと笑っている気がするが無視だ。
「弄りがいがあるなぁ…」
「程々にしてくれ……」
「ふふっ。…じゃあ明日は本格的に事務所に入って初めての活動だね。」
前のはコラボだし、と言われてたしかになと思う。
「そう言われると緊張するなぁ」
「大丈夫だよ、配信自体はなにも変えなくていいんだからさ。」
そう言ってナチュラルに頭を撫でてくる。なんだか海莉に甘やかされるのに慣れそうだ。あんまり良くないかな。
「明日は…私も横で見ててあげよっか?」
「それ、バレると不味くない?大丈夫なの?」
「声は出さないようにするから大丈夫。」
まあ同じ場所にいるのに別室でスマホで見るのも寂しいか。
「分かってるなら口に出さないで欲しいな〜?」
しまった。口に出てたか。むぅ、油断した…
「ん、もうこんな時間だ。…お風呂入って寝る準備しないと。先入ってきて!」
「ああ、ほんとだ。じゃあ行ってくる。」
そう言ってお風呂に行った。海莉が先に入ればいいのに…と思うのだが海莉曰くちょっとだけやることがあるから!らしい。
最人気のVTuberは忙しいんだな。
それではまた次のお話であいましょ〜!




