第130話〜リレー配信本番〜
遅くなってすみません。
それではどうぞ!
「準備は出来てる?用意できた?」
「おかんか……」
大丈夫だわ。機材が動くことも確認済みだしそんなに心配されることは何も無いよ。
「こういうのは何回も確認するほうがいいの」
「はいはい。気持ちは嬉しいけど海莉は海莉で準備しなきゃでしょ?」
「そうだった……」
準備しなきゃ!と言って部屋に戻っていく海莉。…俺の事を心配してくれるのは嬉しいけど自分を優先して欲しい。
「……っと、そろそろ?かな。」
時間を確認する。…うん。出演時間の3分前だ。
特に何も問題が無ければ3分後には始められるが…
ちなみに、今日の予定はあの案件だけを1時間やり続ける訳では無い。それでもいいかなと思ったのだがそれだとあまりにも初見やゲームに興味のない人が面白くなさすぎるだろって思ってな。魅力だけ紹介したら雑談に移行するつもりだ。
マネージャーの連絡を見てみる。うん、特に何も言われてない。
俺の前の人…誰だっけ?まあいいか。そろそろ始めよう。マイクはoffにして…画面も待機状態のにしておいてっと。
続々と人がなだれ込んで来てるな。お、規定の時間になったな。
「あ、あ〜。音量大丈夫?」
とりあえず最初に確認しておく。コメントが来るまでに画面うつしてっと。
「大丈夫そう?だね。は〜いではリレー配信……何番目だこれ?まぁいいや。ウルフですよろしくお願いします〜」
・適当w
・いつも通りでほっとする
・初見です〜
・リレーから!
「はいリレーから来た人いらっしゃい。とりあえず俺もゲームやりながらみんなと話しますかね。」
・前に案件やってたやつ?
「そうそう。案件やってたやつ。まぁこれも案件なんですけど」
・リレーに案件持ってくるの強すぎるw
・このタイミングで案件やばすぎだろw
・企業からしたら嬉しいなw
「いや〜いつやろうかと思ってたらやるタイミングなくてこのタイミングになったのよね。というわけで正式リリースらしいから遊んでくぞ〜。」
「チュートリアルもあるんだけど今回はパス。ストーリーちょっとやってガチャ引いてイベントやろうかなと思うわ。」
……って、やばいな。コメントの流れが早すぎる。拾えたもんじゃないな…
それにリレー企画の参加者さんかな?なんかVさんも見てるらしくそれがまたコメント欄の流れを加速させている。ん〜…まそっちは放置でいいか。
「こんな感じでストーリーが進みます。……これCVあるんだっけ?あないのか…音読するか。え〜、それは遠い昔の物語……」
よくある物語だね〜と言いながら音読していく。
・いい声
・なんでそんな上手いの?
「いい声?ありがとう特に意識してなかったけど。ま〜こんな感じのストーリーで進んでいくらしいですわ。」
・なるほど
・よくあるやつ
・面白そう
「まぁ面白いと思うよ。…んで次にガチャなんだけどこれがね〜なんかこだわってるらしくて。なんかそこら辺のソシャゲより最高レアが出やすいらしいよ」
他のソシャゲに比べて2倍以上でやすくしてます!見たいなこと書いてあるし。しかも50連回したら一体確定でイベント時にはそれがイベントキャラ確定になるそうで。
「あんまりソシャゲやったことないからわかんないけどこれだいぶ破格だよね。売り上げ大丈夫なのかな…」
・大丈夫なんじゃない?
・広告あるし大丈夫そう
・めっちゃ破格…
「で、まぁある分の石は全部使ってもいいって言われてるんでガチャをちょっと引いていこうかなと。なんかいまアニメとコラボしてるらしいしそれ用のイベントもあるらしいよ。」
興味が出たらインストールだ!と言いつつガチャを引いてみる。
そこから先は決めていた通り合計で50連になるように調整、コメントにも返信しながらイベントを遊んで行く。そして今始めると特典があるよ!というのとその特典の内容をみんなにプレゼンしていく。
そしてだいたい遊び終わったのが30分。やはり30分余ったか……
「うーん30分余ったか。……よ〜し残りの時間は雑談だね。」
・待ってました
・面白そうだったのでやってみます!
「やってみてやってみて。みんながやってくれると俺としては助かるんだよねこれ案件だから。…はい、残り30分せっかく来てくれた人向けになんか質問でも答えるよ」
・彼女いますか?
・どこ住みですか?
・好きな食べ物は!
「彼女は居ないね。そんなに欲しいとも思わないし。住み?それは秘密だな…好きな食べ物?なんだろうな〜この間食べた坦々麺美味しかったからそれで」
・他のVさんみてますか?
「他のVさんはボタンぐらいかな。かりんさんも見てるよ。」
・私も見てください!!
「私も見てください?ああ六花さんじゃんお久しぶりです。ちゃんと見ますねごめんなさい」
・私のも見て!!!
・私も!
・俺も!!
「おうおうおう多い多い多い。めっちゃVの人いるじゃんやば。」
・なんでVをやろうと思ったんですか?
この質問は…どう答えよう。本当のことを言うのはちょっとなぁ。でも嘘っていうのは…
「なんでやろうと思ったか?んー、人生辛くなった時に恩人から進められたって言うのがある。元々やってみたかったって言うのもあったし色々やったら人生変わるよ!みたいなね?あれです」
めっちゃ大まかにぼかして言った。人生辛くなってたし恩人でもあるから間違ってはない。
・それでやろうと思ったのが凄い
・座右の銘は?
「必死になれば案外なんとかなるのかもね人生って。座右の銘?…生きてればなんとかなるとかかな」
急に座右の銘とか言われてもわからんからかっこいいことは言えないけど、俺の人生を表すならこれだろう。
・重い…(ボタン)
・重みが違う気がする
・深い
「まぁ人生色々あるよねみんな。頑張って生きていこうぜ…。コラボしてください?正式に事務所通してもらえばコラボしますよ!事務所入ってるからあんまり適当にコラボ決めて怒られるのはね…」
笑いを誘いつつ事務所に言ってね!と誘導する。もしくはつぶやっかーのプロフからマネージャーにメールして!と言っておく。
「あ、みんなチャンネル登録してくれた?是非とも登録してね!」
言うの忘れてたわ。これは言っとかないとね。
・登録しました!
・登録した!
・メンバーとかないの?
「メンバー?…ああメンバーシップ?今の所ないかな〜今後やる!ってなったらまた告知するわ。」
すると爆速でマネージャーから連絡が。事務所としてはやる予定です、らしい。
「あ〜やる予定らしい。マネージャーが爆速で送ってきてくれた。てことでまぁ期待しといて。」
・グッズ買います!
「グッズお買い上げありがとう〜。まだ時間あるからコメントしてけよみんな〜?」
残り15分、頑張って配信を盛り上げるぞ!
リレー配信という大型企画、ほんとに案件だけでいいのか?とか面白くないなこれだと…とか色々考えてたらこんな時間になっててすみません。
自分の充電しないとダメですね〜
それではまた次のお話で会いましょう〜




