第105話〜神判断?〜
それではどうぞ
「あ、いるいる!来てる来てる!!」
海莉の視界に一瞬だが敵が見えた。海莉達が居る側が安置側なので移動してきたのか、それとも単に戦いたかったからなのかは分からないけど…
「あーほんとだ。あれこっち来るよなぁ…」
「きますね。撃ちますか?」
「そうですね、撃ちましょう。」
海男さんの指示もあり、早めに攻撃を仕掛けることにしたようだ。
「あ、右のやつ瀕死です」
「左も瀕死?かな」
「出来れば1枚落としたいですね。早めに戦闘終わるに越したことないんで」
漁夫警戒だろう。確かに早めに終わった方がいいに決まってる。
「1人倒した!」
六花さんが左の方にいる敵を倒した。これで人数不利だし、海莉と海男さんで右の敵も瀕死だ。
1番真ん中にいるやつはそんなにダメージを貰っては無いが…それでも2対3という人数有利ができている。
「詰めましょう!今今今!」
「いけー!!おーーー!!」
敵に突撃していき、まず全員で瀕死の右の敵を狙う。倒した瞬間逃げようとしていた最後の敵の逃げ道をグレネードで絶妙に防ぎ、その隙に倒していく。今のグレネード上手すぎるだろ……
「ナイスです!」
「グレネードは海男さん?」
「そうです。下がるかな〜と思って投げといたのがなんか刺さった」
流石実力者。戦いにおいて先を読んで動いているんだろうな。
「いやでもおふたりもナイスでした。AIMいいし狙う敵も完璧だった」
「海男さんの細かい指示が動きやすいです」
「ね、ほんとにそう。私ただ銃ぶっぱなしてただけだもん」
まだ行かない、とか回復して〜とかの判断をしてくれたり色々と助かるよなぁこういう人が味方にいると。
「アイテム漁りました?」
「はい!大丈夫です」
「私も漁りました」
「じゃあここに戻りましょうか。次の安置を確認して…まぁ多分最終ここだと思うんですけどギリギリになったら移動する感じで。」
凄いな、最終エリアがどうなるかもうわかるのか。
俺と同じことを思ったのか、海莉が最終エリアわかるんですか?と聞いている。やってれば何となくわかるらしい。経験の差ってやつか…凄いしか出てこない。
「敵来ますかね…」
「まぁ多分来ないと思いますよ。移動の時にもしかしたらばったり出くわす可能性は全然ありますけど」
そうなったら逃げれるなら逃げた方がいいですね、安置迫ってきてるんでという海男さんに対して素直に話を聞く2人組。
「でも1パーティ殺れてるのはでかいっすね。物資だいぶ潤ってる」
「少なかったのにいっぱい増えましたね」
「練習になりますね〜スクリム。」
「ですね。プロのチームの練習方法ですからねコレ。まぁこの大会はプロとかが出るガチなやつじゃないんでスクリムと言うよりはカジュアルマッチって言った方が近いんですけどね」
誰かしらがスクリムと言い始めてそれが定着して皆スクリムと呼んでいるそうだ。
こういう形式で練習するのを総括してスクリムと呼んでるんでしょうね〜という海男さん。そうなんだね、見てるこっちまで勉強になる。
「ああ、やっぱ最終安置ここですね。この安置だとこの場所が高台になってて強いんですけど間違いないなく敵いるし敵集まるんで最後の方まで行かないようにしましょう。」
「最後になったら行く?」
「他の敵が詰めてってる時に近付いて漁夫るみたいな感じです。」
マップを開きながらそう説明する海男さん。その説明の通り安置はその通りに狭くなっている。
「そろそろ移動しましょうか。」
『はーい』
時間もギリギリなので移動する3人。特に敵に出会うことなく安置に入れたのだが…
「あー、目の前で敵戦ってますねこれ。行きますか」
「はい。行っていいですか?」
「どうぞ!ただ死にそうになったら引いて回復しましょう。」
「死なないようにしま〜す」
そう言いながら突っ込んでいく六花さん。まぁ六花さんのキャラは逃げるスキルがあるし大丈夫だろうけど…ガンガン行くなぁ。
そうして上手いこと敵をついて漁夫出来たかと思いきや、横にいたチームに攻撃されてしまった。
「あー一旦逃げましょう!ここまで行きましょう」
そうやって全力で誰からも狙われない位置まで退避する。ひやひやするなぁ。コメント欄も頑張れー!という応援のコメントが増えてきた。
「最終安置ですねこれが。これもギリギリに飛び出して行く感じで。ちょうど戦ってる所に横から入れるといいですね」
そうして遂に最終安置の時間がやってきた。
「緊張しますね…」
「ここまで来ると勝ちたいですよねー」
「めっちゃ緊張するぅ。」
「…よし、行きましょう!戦ってる戦ってる!今今!グレネードあるなら投げて!」
隠れている場所から飛び出す。敵の戦っているところにグレネードを投げ、少しでも敵を削るつもりだろう。
「投げます投げます!」
「あ〜攻撃されてる!!」
海莉が敵から反撃された。死にはしたかったものの瀕死だ。
「こっちこっち!ここセーフここセーフ。ここで一旦回復しきってから行きましょう」
海莉以外も多少はダメージを受けていたので、全員がフルで回復したのを確認してから最後の撃ち合いに望むようだ。
幸い、敵同士でまだ戦っている。突入の判断さえ完璧に出来れば上手く漁夫れるが…
「よしGO!…右!右のやつ瀕死瀕死!」
「やった!やったやった!!」
海男さんが落としきれなかった分を海莉が落とす。
「あっ1人やった1人やった!あと最後最後!」
海莉が1人倒したと同時に敵が残り2人になり、うち1人は敵同士の撃ち合いには勝利したようだ。だが……
『ナイス〜!!!』
3対1は為す術なく、そのまま海莉のチームが勝利した。
おめでとうだな!初戦勝ちかぁ…流れがいい。コメント欄もお祭り騒ぎだ。そりゃ興奮するよな、俺もしたもん。
「見てるかなウルフくん〜!」
「見てるか〜!」
「私達は勝てたぞ〜!」
うん。海莉が活躍する所をしっかり見てたよ。
「いやナイスでした!最後神だった」
「判断が素晴らしかったね!ほんとに」
「いやいやほんとお2人が上手くやってくれたおかげですよ……」
海男さんの判断が素晴らしいし、それに応えている2人も凄い。みんな凄いよほんと。
「この調子で今日の残り試合全部勝とう!」
「勝ちましょう!余裕ですよ俺たちなら」
「ね!行ける行ける。」
是非とも行って欲しいだ。応援のために一応コメントでもするべきかな……
書くのが難しいなぁとそう感じるお話ですね。楽しいので全く苦ではないんですが。
それではまた次のお話で会いましょう〜




