第103話〜リスナーとして?〜
それではどうぞ〜
「そろそろお腹すいたしこれラストにしない?」
海莉のそんな声を聞いて時間を確認すると2時間は余裕で経過していた。通りでお腹が空くわけで。
「りょ〜かい。俺もお腹すいてるしそろそろいい時間か」
「うんうん。ラスト勝って終わりたいな〜」
「そうだね〜、せっかくだったら勝って終わりたい。」
勝率自体は結構いいんだけどね。
「よ〜いどーん」
「ど〜ん」
リレーではないのだが、そんな掛け声とともに最後の試合がスタートする。
「武器があんまり良くない…」
「贅沢言わないの〜」
かく言う俺もあまり武器は良くないのだが。当てにくい方の武器しかない。
当てにくいと言うだけであって当たらないわけではないからなんとでもなるんだけど。
「あ〜〜やばいかもしれない」
敵がまとまって俺を倒そうとしてきている。まず1人倒して人数を減らす戦法なんだろう。よく連携の取れた敵さんだ。
「そんなこと言ってる場合じゃなさそう…」
「誠にその通りでございます死んだごめん」
逃げきれなかった。途中反撃して1人は瀕死にしたんだけど…
「頑張って!」
「頑張る〜!!」
何とか倒してくれ…!!という祈りも通じず、負けてしまった。相手が上手かったなこりゃ。
「いやほんとすまん」
「大丈夫大丈夫。もう1回やろ?」
さっきラストって言ってたのでは?と言おうとしたけど確かに勝って終わりたいしな。
「やろう。今度は負けない」
「ちゃんと逃げる!私の方まで逃げる!」
「はい。すみませんでした」
確かに味方の方に逃げた方がカバーして貰えるな。何故それを思いつかなかったのか。
「始まった〜。……今度は武器いいよ!」
「俺はまぁ普通。あ、敵いる〜そいつ死にかけ!」
「倒した倒した。あと2人だね!」
そこからは特に何事もなく残りの2人を倒して勝利できた。
「あ〜良かった勝てて…」
これでまた死んだらどうしようかとちょっとひやひやしてた。
「最後勝てたね!…終わる?」
「終わろうかな。じゃあお疲れ様ボタン」
ボタンのお疲れ様〜という声を聞いてから通話を切る。
「どうだった?みんな。楽しかった?」
・楽しかった!
・最後面白かった
・またやって欲しい
「最後はちょっとほんとに申し訳なかったな〜。またやりたいね〜楽しいから。」
コメント欄のみんなには楽しんでもらえてたようだ。良かった。
「じゃあ次回は…また明日宿題配信昼にするかもしれないけど夜にやるのはホラゲーにしようかなと思うから。みんなそのつもりでよろしくな」
・楽しみにしてます!
・待ってます!
・宿題配信行けたら行きます
「楽しみにしててくれ。じゃあ見てくれてありがとうなみんな。お疲れ様〜」
配信終了…っと。海莉は…まだ閉めてるところか。
なら今のうちにホラーの方を買っておこう。値段は2000円ぐらいか。
ゲームソフトはだいたい4000〜5000円かかるのかな〜って思ってたら、最近はそうでも無いんだね。2000円でみんなで楽しめるなら安い方だ。
ダウンロード中にゲームの説明っぽいのを読んでみる。…ふむふむ、V…R?に対応してるのか。
VRって言うと、自分の目で見たような感じになるのか。それは楽しそうだけど流石にVR機器はないし、このゲームをやって見て面白そうだったら買ってみることにしよう。
「終わったよ〜優成くん。」
「ん?ああ、お疲れ様海莉。どうだった?」
楽しかったか?というのと、練習になった?という意味を込めて聞いてみた。
「楽しかったし、練習になったよ?足りないところを優成くんが補ってくれてたからもっと頑張らないと行けないなって」
「海莉なら出来るよ。俺に乗れる範囲の相談なら乗るから」
「うん。ありがとね。ぎゅ〜〜」
わわっ。急に抱きしめ…!!くるっ…苦し…!!
「あ、ごめんごめん。大丈夫?」
色んな意味で大丈夫では無かったけど、大丈夫と答える。ある意味幸せだからいいんだけどさ…
「あ、明日顔合わせ配信だから良かったら見てね?」
「ああ、明日なんだ。思ったより早いんだね。」
絶対みるよと約束する。てことは、明日は久しぶりにボタンのリスナーとして配信が見れるかな?
楽しみだな〜
短いかもしれん。もしそうならすみませぬ
それではまた次のお話であいましょ〜




