現在の国内外の情勢と内閣改造
副大臣を追加しました。
一刀は月に起こされて目が覚めた。
「おはよう、月。」
「おはようございます、ご主人様。」
「皆様、ご主人様をお待ちです。すぐに食堂に向かいましょう。」
一刀の屋敷(通称北郷邸)には食堂が設置されている。
食事は基本的にそこで食べるのが当たり前だ。
「北郷殿、皆様お待ちですよ。」
「遅いぞ、北郷!!!」
「もう、お腹ペコペコなのだ!!」
みんなはすでにお腹が空いている様子だった。
「ごめん、ごめん。」
「北郷殿も来られましたので、お食事をどうぞ。」
侍従が振る舞ったのは白米とみそ汁、鮭の塩焼きに煮物と言う伝統的な朝の朝食だった。
朝食を食べ終わると、一刀たちは国会に案内された。
国会の説明に関しては一刀が簡単な説明をした。
1936年の主な政府陣は
国家元首:昭和天皇
内閣総理大臣:広田弘毅
外務大臣:有田八郎
内務大臣:潮恵之輔
大蔵大臣:馬場鍈一
陸軍大臣:寺内寿一
海軍大臣:永野修身
司法大臣:林頼三郎
文部大臣:平生釟三郎
農林大臣:島田俊雄
商工大臣:小川郷太郎
逓信大臣:頼母木桂吉
鉄道大臣:前田米蔵
拓務大臣:永田秀次郎
内閣書記官長:藤沼庄平
法制局長官:次田大三郎
となっていたが、天皇のお願いと言う名の勅命や未来の知識によって内閣は一気に変わった。
新内閣首脳陣
国家元首:昭和天皇
内閣総理大臣:北郷一刀
外務大臣:広田弘毅
外務副大臣:重光葵
副総理兼総務大臣:華琳
財務大臣:朱里
財務副大臣:栄華(曹洪)
陸軍大臣:宮崎繁三郎
陸軍副大臣:小畑敏四郎
海軍大臣:山本五十六
海軍副大臣:永野修身
法務大臣:冥琳(周瑜)
法務副大臣:亞莎(呂蒙)
文部科学大臣:風(程昱)
文部科学副大臣:平生釟三郎
厚生労働大臣:真直(田豊)
厚生労働副大臣: 斗詩(顔良)
農林水産大臣:喜雨(陳登)
農林水産副大臣:島田俊雄
経済産業大臣:雷火(張昭)
経済産業副大臣:小川郷太郎
国土交通大臣:前田米蔵
国土交通副大臣:永田秀次郎
内閣官房長官:藤沼庄平
内閣官房副長官:美花(孫乾)
に変更となった。これは建前上であり職務のほとんどは前内閣の大臣が担当。その間に大臣担当者はいろいろと勉強を行う。
前内閣から大臣職としているのは外務大臣の広田弘毅、国土交通大臣の前田米蔵、内閣官房長官の藤沼庄平の3人だ。
北郷一刀は、「世界平和」を内閣目標とした。
早速、内閣会談が始まった。
「それじゃあ、国内外の情勢を聞きたいんだけど?」
総務大臣の華琳が閣僚に問いかける。彼女達からすれば、この時代の情勢は分からないからだ。
「私が説明します。」
「あなたは?」
「外務大臣の広田弘毅です。」
「これから、お願いしますね、広田さん。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。総理。」
「早速ですが、この国の情勢について、1月に我が国はロンドン海軍軍縮会議から脱退しました。2月26日に陸軍の青年将校がクーデターを起こし、数名の大臣が殺害されました。クーデターは鎮圧されましたが、その影響で岡田内閣は総辞職しました。それと、東京市に戒厳令が敷かれましたが、7月16日に解除しております。今年はその位でしょうか。」
「クーデターね。今後、起こる可能性は?」
「陸軍大臣の宮崎繁三郎です。クーデターを起こした青年将校は銃殺刑に処しており、クーデターに参加した兵士たちは満洲方面に配置したため、クーデターが起こる可能性はありません!!!」
「そう。」
「次に国際情勢に関してですが、1月にイギリスで英国王ジョージ5世が死去しエドワード8世が即位しました。3月にはドイツ軍がヴェルサイユ条約により非武装地帯と定められていたラインラントに陸軍を進駐させました。傀儡国家の満洲にて3月29日から4月1日の間に、外蒙軍と戦闘が発生しました。7月にはスペインで内戦が勃発しました。現在は以上のような情勢となっています。」
「そう言えば、ロンドン海軍軍縮会議とは何だ?」
蓮華が聞いてくる。
「海軍大臣の山本五十六です。ロンドン海軍軍縮会議とは、イギリス、日本、アメリカ、フランス、イタリアの5国で行われた会議で海軍の保有艦数などを制限する条約のことで、わが帝国海軍は条約の影響で金剛型巡洋戦艦の比叡廃艦にしなければなりませんでしたが武装・装甲・機関の一部を軽減することを条件とした練習戦艦の保有を認めてもらいました。ですが、条約の影響で友鶴事件・第四艦隊事件が起きたことなどもありロンドン海軍軍縮会議から脱退しました。」
「では、制限なしに船を作れるのか?」
「そうなります。既に戦艦大和が計画段階に、航空母艦飛龍が建造中。その他にも翔鶴型航空母艦などの艦艇を設計しています。搭載機に関してですが、三菱航空機の堀越史郎技師が開発した九六式艦上戦闘機を配置しております。その他の搭載機は九二式艦上攻撃機と九六式艦上攻撃機が配備、その他、九四式艦上爆撃機が配備されていますが、現在愛知航空機が同機体の改修を目的とした航空機を製作中で10月には九四式艦上爆撃機改として配備される予定です。」
「航空機?何だそれは?」
「詳しいことは明日の陸海軍見学で質問ください。」
「我々、閣僚は事前に陛下から貴殿らのことは聞いております。何千年も前の方ですから、話をするより見せた方がいいかと思いこうさせていただきました。」
「そうだったんですか。皆さんにはこれから、ご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします。」
「「「「よろしくお願いします!!!」」」
その日は、軽い交流で1日を終えた。