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僕は文豪。第一部、小説家志望の僕を「四十代無職」にカテゴライズしないでくれっ、僕は小説を書きたいから働かないだけだっ!!  作者: 高口爛燦
第二章 ―僕の出陣、僕の戦いへと向かう戦士の心は昂揚感と亢奮に満ち溢れ―
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第二十五話 僕の今年の『夏の陣二日目』の『宝の地図』

 便箋をちょうど手のひらサイズにカットし、そこに僕がダンボール箱に収納しているゲームの制作ブランドと、そのゲームの題名を事細かに。

「そうしてほうが、分かりやすいだろう?」

 僕は誰言うとなく独り言ちた。


第二十五話 僕の今年の『夏の陣二日目』の『宝の地図』


 例えば、そのトールサイズのパッケージが見たくなったときや、取り出そうとしたときなんかさ。


 僕は、独り言ちて、ふたたび蛍光ペンを取り―――、二日目の白地図へと視線を戻す。


 二日目。僕が行くところは、同人ゲームで、東館だ。『東』の一角に、その同人ゲームのエリアが設置されているんだ。

「えっと僕が贔屓にしているサークルさんは―――っと」

 ぺらぺらっ、っと僕は、カタログの真ん中。二日目の『東』の後半のページを捲りつつ―――、ぺらぺら―――。


 この夏と冬に開催される『日本最大の同人誌即売会』のカタログは、重さ対策の一環かな?それとして、一枚一枚つまり一ページ一ページは薄くて軽い。だからページを捲るときは普通の本のそれ、普通の本の捲るときの『ぱらぱら』ではなく、僕の耳には、薄い新聞を捲るときと同じような音の『ぺらぺら』と聴こえる。


「おっ、あったよ。今回もまた『シ』のカベかー、このサークルさん」

 僕がいつも贔屓にしていて、毎回足を運ぶ同人ゲームのサークルさん。カベに設置されているから、結構待機列が長くて、競争率は激しいけどね。

 そこのサークルさんは、企業体としても存在しているサークルさんで、その企業さんの同人ゲームサークルさんだ。

 ここに蛍光ペンでチェック、っと。


「えっと次は、このサークルさん」

 このサークルさんも毎回僕が足を運ぶ、同人ゲームを制作しているサークルさんだ。ここのサークルさんは、主にオリジナルの創作系のADVつまりシナリオを読み進めるゲームを制作している。

 僕は、いつもこのサークルさんのゲームを見て、実際にやってみて、思っていることを口ずさみながら―――、

「この同人ゲームは、絵師さんはプロの絵師さんを起用しているし、ひょっとして―――」

 どこかのゲーム企業さんと関連があるのかも。僕には詳細は分からないけどね。もしくは、単に資金が潤沢なだけかも。


 ぺらぺらっ、っと、僕は、カタログを捲る。そこに掲載されている長方形の黒枠で囲まれたサークルカットと、そのサークル名を見ながら、確かめながら番号の若いほうから順に。

 まるで穴が開くほど凝視しながら、チェックしていく。

「・・・」

 違う。違う。違う。

「!!」

 あっ、ここっ、このサークルさん。僕が毎回贔屓にしている同人ゲームのサークルさんだ。へぇ、、、今回はこんなところにいるよ。

 前回の『冬』は、このサークルさんシマナカだったのに、今回の夏はカドに移動したんだ。人気が出てきたのかな?このサークルさん。

「チェック、っと」

 当然、僕は蛍光ペンで白地図にマーカーチェックを入れる。


 徐々に、僕の二日目の白地図は蛍光ペンで彩られはじめ、僕の宝の地図に変容しつつある。

 えっと次―――、

「―――、―――、―――、、、」

 じろじろ、じろじろ―――、僕は穴が開きそうなぐらいカタログの掲載ページを凝視し、ぺらぺら、とカタログのページを捲っていく。


 同人ゲームのエリアは、それほど広くない。毎回アルファベットかカタカナのエリアで、その文字三つほどのページしかエリアは設けられていない。今回の創作系同人ゲームは東館の4~6だからカタカナにして三文字ほど。


「あとすこしか」

 そうカタカナの文字で、あと一つ。僕は、そこのページに至り、、、っ!?

「んっ!?」

 ちょっと待ってよ。このサークルカット!!


 僕は、そこですごいのを見つけた。凄いと思ったのは、そのサークルカットが、美麗だったから。

 僕のストライクゾーンの、ど真ん中にきそうかと言うほどの、僕が好きな絵の感じ。均整のとれた顔立ちの、女性を描いたサークルカット。

「サークル名は・・・」

 知らない。


 僕のまだ知らない未知のサークルさんだ。こんなサークルさんがいたなんて、、、。今ネットで調べるよりも、まず当日このサークルさんに行ってみよう。

「はいチェックぅ」

 シャシャっ、っと僕はマーカーペンで宝の地図にチェックを入れた。そして、黒のボールペンで『初』と、書きこむ。


 次は―――、っと

「―――、―――・・・」

 そうして、僕は、まだまだ前に戻って、読み返し、それを何度か繰り返して二日目の宝の地図を完成させたんだ。


 母さんが僕の部屋まで持って来てくれた昼ごはんを完食した僕。邪魔な皿はさっさと片付けよう。僕は、部屋の外に空になったお皿達を、適当に押しやり、

「よっしゃあああっ♪」

 お腹も満腹。午後からのやることは、三日目の宝の地図を製図することだ。

「うぉおおおおっ三日目こそが僕の勝敗を分ける天王山っ!! 『即売会』こそが、僕の存在できる場所。僕という存在を証明できる場所なのだっ!! この夏の陣は、僕が僕であることを証明できる戦場なのだっ!! 『戦利品』は、僕がこの手に、僕は必ず戦いに買って(勝って)みせる・・・ッ!!」


 僕は、机上の三日目の白地図に視線を落とす。

「はい、じゃあ三日目いこー」

 うっほーっ

 三日目ってマジでヤバいよね。一般参加者の人数もそうだし、なにせ参加サークルの数の多さもヤバい。

 夏なんかさ。あとは、三日目って、カベサークルさんの待機列がほとんど外になるでしょ?ガレージのほうから、海側から、地面を、列に並ぶ僕達戦士を焼き焦がす太陽光線。だから炎天下の中で外に並ぶから酷い暑さだよね。

 まだ『西』のほうが、並んでいるときに会場や建物の陰になるときがあるから、まだマシっしょ?スロープ下とかも、さ。

「ふんふんっふふーんっ♪ふっ、フッふっ・・・♪!」

 ぺらぺらっ、っと、僕は鼻息荒くカタログの三日目の項のページを開く。

「~~~」

 ふーむ。ぺらぺら、ぺらぺら―――。まず初めは三日目の白地図にチェックは入れず、カタログのサークルカットを見つつ、今年の夏の陣の三日目の傾向を探っていく。

 カタログを見ることしばし―――、僕は、ふーむ、と腕を胸の前で組む―――。

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