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僕は文豪。第一部、小説家志望の僕を「四十代無職」にカテゴライズしないでくれっ、僕は小説を書きたいから働かないだけだっ!!  作者: 高口爛燦
第二章 ―僕の出陣、僕の戦いへと向かう戦士の心は昂揚感と亢奮に満ち溢れ―
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第二十四話 僕の今年の『夏の陣一日目』の『宝の地図』

 毎回どうなんだろう?こういう情報って、開催前に出ているのかな? 僕は知らない。調べようとは思わないかな、僕は。

「だって―――、」

 『そのこと』を含めて、僕は、この『日本最大の同人誌即売会』が、大好きで、全て愉しいから。

「―――当日に知る、判る・・・っていうことも、僕にとっては、この即売会の醍醐味だもん」

 さて、っと―――僕は。

 そろそろ始めるか、『宝の地図』の制作を。


第二十四話 僕の今年の『夏の陣一日目』の『宝の地図』


「・・・」

 ぺらぺらっ、っと、僕はカタログの後ろの方、『企業』のページを開く。

 カタログを机の左に置き、右のほうには、『企業ブースの見取り図』。


 僕は自分から見て、机の上の左側で開いたカタログの『企業ブースの項』を見ていく。

「ふむふむ、、、」

 僕の好きなゲームブランドは―――、、、と案の定。

「奥のほうか―――」

 屋上の角を曲がって、そのさらに奥だ。『夏の陣』で、屋上にできた待機列に並ぶのは暑いんだよね、、、、。本当に待機列に並ぶの。


 僕は、まだ今よりもずっと体力があった二十代半ばの頃、あの『西の屋上』で、炎天下の中、企業の待機列に『四時間以上』並んだことがあるよ。

 だから、

「―――」

 少し、ほんの少しだけ冷房の効いた館内で、待機列が収まればいいんだけど、今回僕が行きたい企業さんのブースの待機列は―――。


「おふぅ・・・」

 有名どころの企業さんだと、待機列はスロープ下まで伸びて、夏の炎天下こんがり焼けちゃうほどの待機列になるから恐ろしいよね。しかも、途中で列形成中止や売り切れになれば、目も当てられないよね。

「かくいう僕も経験あるけどね。目の前で、お目当ての品物が売り切れSold outおふぅ・・・」

 そのかわりアレだ。僕が買ったのが、最後の品だったっていう奇跡にも遭遇したことがあるよ。

「あれは、三年前の『冬の陣』だったかな。僕が毎回に贔屓にしている三日目のカベのサークルさんの待機列に並んだとき、その奇跡が僕に起きたんだっ」

 そのおかげで、最後のタペストリーちゃんが、僕のお家にやって来た。もちろん僕は、転売する人でもないし、心変わりする人でもないから、今でもちゃんとそのタペストリーちゃんは、僕の壁を華やかに飾っている。


 その、僕で最後だったタペストリーちゃんは―――、

「むふ♪」

 ―――、キツネ耳を生やしたキツネの獣人の、けもみみおにゃのこ、だ。かわいいかわいい、キツネみみおにゃのこ、が描かれてある僕のタペストリーちゃん。

「ぽふぅ・・・っ///」

 そのキツネっ娘タペストリーちゃんがいるだけで、僕の部屋の華やかさは十倍以上。

 も、もちろんっ恥ずかしいから、死角だよ。死角に飾ってあるんだ、僕は。


 僕は、そこの場所に視線を送り、

 あそこさ。僕の自室の、開き戸の横。父さんや母さんが、僕の部屋に突然入って来ても、開いたドアの陰になり、キツネみみおにゃのこは、隠れるって寸法さ♪

 もちろんそのキツネっ娘タペストリーちゃんは、ちゃんと紫外線カットの袋に入れて、被せてあるから色褪せもー、埃もー―――

「―――心配ナッシング・・・っ♪」


 企業ブースの見取り図を、宝の地図に書き換えた僕は、次に一日目の『西の白地図』を―――、それを、じぃっ―――、っと、穴が開くほどにらめっこ。

「むふぅ―――」

 ついつい―――、っと。

 今度は、マゼンタ色の蛍光ペンでマーキング。『白地図』の碁盤目の枠からはみ出ないよう、塗り込み、欄外に、そのサークルさんの、名前を普通のボールペンで記した。


 以前に、シャープペンシルで描き込んで、戦いの最中、擦れて見えなくなってしまったことがあるから、それの反省で、数年前より僕はボールペンで、サークルさんの名前を書くようにしたんだ。


「こんなにも行けないよね、たぶん。こんなにも有名どころには」

 もし、僕が最初一番手で、たとえ『始発』で、一日目の『西の下』に突っ込んだとして。そしてたとえ僕が全部、贔屓にしているサークルさんを廻れたとしても、僕がグッズセットまで買えるサークルさんは、せいぜい二つほどかな。

 一日目の、『西の下』の待機列は、超絶長くなるから。待てば待つほど、その分、品物は売り切れていくからね。


 ちなみに僕が蛍光ペンで、一日目に描き込んだサークルさんは、ほとんどが西のカベだった。

 先に『上の企業』行ってから、『西の下』に降りて、一番手、二番手、、、三番手と、僕が贔屓にしているサークルさんに足運んでも、グッズセット、もしくは単品グッズと新刊は、きっと手に入らないだろうけれど、でも、それ以外の、

「新刊だけならまだ買えるかも」

 ま、それでも充分いいけどね、僕は。あとで、ショップに委託販売しない、サークルさんもけっこう多いから、新刊だけでも買えるなら僕は嬉しい。


 次に二日目かな。

「二日目は、ーっと―――」

 二日目って言うか。


 二日目は僕の好きな同人誌いわゆる『ウスモノ』を出すサークルさんは、あんまりいないんだよね。

「―――、むしろ同人ゲーム系のサークルさんだよね」

 僕は同人ゲームも好きだし、けっこう集めている。

 ADVからSRPG、RPGまで幅広く。


 僕は、―――

「ほら、そこさ―――」

 ―――視線を、横の本棚の下に。

 僕は、一度ペンを二日目の白地図から離す。そうそこさ。ほら―――、僕は本棚の下段、ダンボール箱に視線を送る。

 そのダンボール箱の数は三つ。ちょうどミカン箱ほどの大きさのダンボール箱で、その中に、サークルブランド名ごとに、同人ゲームを納めている。


 しかも、箱の中には、すぐに僕が見ても、またゲーム本体を取り出そうとしたときにも、すぐお目当ての作品だと判るように、発売日の新しい順に、作品を左側から縦置きさ。横に平積みするのは、僕的には、ご法度。重みで、一番下の同人ゲーム作品のパッケージが凹むというか、変形してしまうからね。


「ふんすっ・・・!!」

 僕は、鼻息荒く―――。トールサイズのつるつるした作品のパッケージも、作品同士が擦れてパッケージ表面に傷がつかないように、ちゃんと全部、透明のトールサイズパッケージと同じ大きさのビニール袋に入れているよ。

「パッケが擦れて傷がついたら僕、悲しいもん」

 そして、まるで図書館の『蔵書目録』のように、僕は、そのみかん箱のダンボール箱の外側に、その箱の中に納めているゲームの題名を記した紙を、セロテープで貼り付けているんだ。

 便箋をちょうど手のひらサイズにカットし、そこに僕がダンボール箱に収納しているゲームの制作ブランドと、そのゲームの題名を事細かに。

「そうしてほうが、分かりやすいだろう?」

 僕は誰言うとなく独り言ちたんだ。

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