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【実話】晴れの門出の妨げならば、せめて男らしく潔く・・・と!  作者: たたら
第1章 僕から彼女へ1回目の告白
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第6話 女性の好み

挿絵(By みてみん)


 東京で過ごした7年間は実に充実したものだった。でもそういえば東京ディズニーランドなど、東京界隈の観光名所はほとんど訪れたことはなかった。どこもかしこも1度くらいは行っておけばよかったのかなとは思う。

 ある時何を思ってか一眼レフカメラを買うことにした。何故購入したいと思うようになったのかはどうやっても思い出せない。カメラを趣味にしたいと思ったこともないし、カメラの知識もまるでない。それでも何故か一眼レフカメラが欲しくなった。独り身なのだから独りで決められる。

 どうやって情報を集めたのかも覚えていないけど、散々選び抜いたうえで購入した。新宿駅前(東口)の小さなお店だったと思う。

 買ったら使いたくなる。そこで、以前から行ってみたかった江の島に行くことにした。小田急線に乗ってみたいというのもあった。仕事で新宿駅から代々木上原駅までは毎月乗車してはいたものの、そこから先には行ったことがなかったので、その先に行ってみたいという思いもあって、買ったばかりの一眼レフを片手に江の島に行った。

 行ってみてわかった。カメラが好きでもなく知識もないと、撮影していても、ひとつも面白くないのだ。ただ黙々と観光しながらあちこちを撮影してまわる。歩いて撮影しているだけで、もはや撮影することが作業でしかなくなっていた。面白くない。

 20代とまだ若かったので、景色を堪能することに魅力も感じていなかったので、ただひたすら歩き続けてシャッターを押すだけだった。

 もっと面白いものだと思ってずっと行ってみたいと思ってようやくこれた江の島なのに、何も面白くない。ただ疲れただけだった。季節は夏でも冬でもなかったと思う。春か秋かどちらかだったと思う。人も思ったほど多くなく、それもあったのかもしれない。観光地はやはりある程度人がいないと気分も高揚しないものだと思う。

 在京中ひとりで観光したのはこれが最初で最後になった。やはり観光地に行くのは誰かと一緒じゃないと面白くない。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


「土井君、〇△商事の☆◎さんから3番にお電話ですよ」

「はい、お電話変わりました、土井です」

「〇△商事の☆◎です。お世話になります」

「こちらこそ、いつもお世話になっております」

「あの~・・・・」

「はい・・・・」

「個人的なことなんですけど・・・・」

「はい」

「今度の土曜日、私と一緒にお食事に行っていただけないでしょうか?」

 なんといって断ったのかまったく記憶にない。きっと予定が入っているとかなんとか、そんな感じでお断りしたのだろうと思う。

 この出来事の後何度か会社でお会いした。その際はそれ以前と変わらない様子だったものの、でも数カ月後、彼女は退職されてしまった。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 港区の取引先を辞去しようとしたときに、その会社の女性社長から呼び止められた。

「布施さんはこの後どちらに行かれますか?」

「私は、市ヶ谷駅までです」

「じゃあ途中まで◎△さんとご一緒してもらっていいですか?」

「えー、構いいませんけど・・・・ど、どうし・・・・」

「◎△さーん、布施さん一緒に行ってくれるって。一緒に行っておいでぇー」

 この会社をその女性と一緒に出て、最寄り駅まで一緒に歩いて、結構色々なことを話したのだけど、なんでまったくといっていいほど会話したことのないこの女性と一緒に行動することになったのか。またこの女性社長がなぜ僕とこの女性を一緒に行動させようとしたのか。

「布施さんみたいな男性は初めてで・・・・」

とその女性から会話の中で言われたのを思い出した。この発言の前後は思い出せないのだけど。いったいこの女性と女性社長は何を思っていたのだろうか。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 在京中1度だけ取引先の女性とお付き合いしたことがあった。かなり積極的な女性で、あっというまに僕の自宅まで来るようになっていた。

 お付き合いがはじまってすぐの頃に彼女から千葉県内のお友達の家に泊りがけで遊びに行こうと誘われた。その日は僕らを含めて6組のカップルが集まっていた。

 一泊二日の初日は午後からの集合だった。集合場所は6組のカップルの中の誰かの実家だった。集まった皆でまずはボードゲームをして楽しんだ。でも12人もいてどうやって遊んだのか覚えていない。ボードゲームで遊んでいた頃より後に来たカップルもいたのかもしれない。その日は、この後、食事をいただいて、6組みんな、ひとつの部屋で就寝することになった。

 2日目は朝から車でどこかに出掛けていったのだけど、どこに行ったのかは覚えていない。ただ、1組のカップルの壮絶な馴れ初めの話を彼女から車中で聞かされたのを覚えている。この日集まったカップルとはこの一泊二日で会ったきり再び会うことはなかった。それはこの出来事からそれほど時間の経たないうちに、僕から離れて行ったからに他ならない。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 誰しもそうなのだろうと思うけど、僕はいたって普通だと思っていた。今でもそうだと思いたいのだけど、どうも好きになれる女性の範囲はかなり狭いほうなのだと思う。なかなか好意を持てる女性が少ないのだと気付くのはもっと後のことになる。

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