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買い物とごはん

1字あけ問題解決しました。本日2話目です。

 家から歩いて10分程度の場所にあるホームセンターでカーテンレールとカーテンを買った帰り道。


「ねぇ」

「どした」

「おうちにお風呂付いてなかったけどさ、どうすればいいの?」

「大家さんから聞いてないのか?」

「うーん……なんか言ってた気はするけどあんまり覚えてない……」

 それってどうなの……?とは思ったが口には出さないでおく。

「近所に銭湯があるらしいんだ。風呂はそこに通えって大家さんが言ってたぞ」

「そうなんだね〜。でもさ、毎日通うとなると結構お金かからない?」

 それは俺も思ったのだが、

「なんでも銭湯の店主と大家さんが知り合いらしくてな。大家さんの紹介で来ましたって言うとタダで入れてもらえるらしいぞ」

 すると長嶋は目を見開いて飛びかかってきた。

「え!?タダ!?ほんとに!?」

 コイツタダって言葉に弱そうだな……。将来詐欺に引っかかりそうで怖い。

「お、おう」

「それって凄いお得じゃん!私銭湯好きだからもっと嬉しいよ!」

 へぇ。今どき銭湯が好きな女子なんてなかなか居ないのに珍しい。ちなみに俺も銭湯が好きだ。

「じゃあ飯食ったら行くか」

「うん!」

 と嬉しそうにはにかむ。正直めちゃくちゃ可愛いが絶対に顔には出さないでおく。顔に出したら絶対になんか言われそうな気がして。



「で、飯なんだけど、お前料理できる?」

 すると長嶋はスッと目を逸らした。

「出来ないのか……」

「だ、だってしょうがないじゃん!レシピ通りに作っても出来るのは黒焦げたよく分からない物が出来上がっちゃうんだもん!ていうかそういう君は料理できるの?」

 そう聞かれた俺は少しドヤ顔で、

「あぁ。一通りの料理は出来るぞ」

 すると長嶋はガーン!という効果音が付きそうな顔でこちらを見てきた。

「ほ、ほんとう?」

「こんな嘘ついてどうする。嘘だとしてもすぐにバレるだろう?」

「むぅ……君が出来て私が出来ないのなんか悔しいから今度料理教えてよ」

「それくらいならいつでも教えてやるよ」

「やったね!でもしばらくは君が料理当番ね。すぐに出来るようにはならないだろうし。とりあえず家に着いたらスーパーに行こう!」

「あぁ」


 そんな話をしてるうちに家に到着した。

「ただいま〜」

「なんでウチの玄関から入ってくるんだよ」

「えーでも今は私の家でもあるでしょ?」

 まぁ確かにそうだが。

「ていうかちゃんと鍵かけないと空き巣に入られちゃうよ?そうなると私だって困るんだからこれからはちゃんと鍵かけてね」

 貴重品とかも無いし別に入られてもよかったと思って思っていたんだがちゃんと鍵をかけるようにするか。


「よーし買い物行くぞ〜」

「いえーい!」

 なんでそんなにテンション高いんですかねぇ……。


 という事で歩いて5分程のところにあるスーパーにやって来た。

「晩飯何にすっか」

「はいはーい!しょうが焼きが食べたいでーす!」

 しょうが焼きねぇ……。

「良いけどなんでだ?」

「うーん、なんとなく?」

 と小首を傾げて答える。なんとなくて……。


 買い物を終えて料理を始めようとエプロンをした時長嶋がちょこちょことやって来た。

「おぉ……エプロン凄い似合うね……」

「そりゃどうも。お気に入りだしな」


 そうして料理を始めたのだが……。


 じぃ……。と言った感じで長嶋がずっと見ていた。

「なぁ、見てて楽しいか?」

「楽しいというかその技術を吸収しようとしてるの」

 そんな事出来るのかねぇ……。ていうかそんなに見られると余計にやりにくかったりもする。

(落ち着かねぇなぁ……)

 ただまぁこんなに真剣に見られてると邪魔という気にもならないので放っておく。



「ほれ、出来たぞ」

「おぉ……とても美味しそう……」

「食べますか」

「ん、いただきまーす」

「いただきます」

 そう言えばこうやって誰かと飯を食うのも久しぶりだな……。

「ん!美味しい!」

「そりゃどうも。そう言って貰えると作りがいがあるってもんだよ」


「ごちそうさまでした!」

「お粗末様でした」

 人と食う飯は美味いってよく言うけどホントなんだなって思った。今までのは食事というか栄養摂取みたいな無味乾燥としたものだったしな……。

「洗い物は任してよ!」

「ん?おぉ、頼むわ」

 洗い物しなくていいのは楽だな……。

「あ、私が料理するようになったら君も洗い物するんだよ?」

 へいへい分かってますよ。それがいつになるかは分からんがな!

早くもブクマや評価頂けていて驚いております。今後とものんびりと上げていくのでよろしくお願いします。

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