夢か現実かどっちかにして!! 【1-1】
(ここは何処?)
気づくと椅子かなにかに腰かけていた
初めに目に入ったのが
大きな柱がたくさん天に伸びている
大理石からして室内だろうけど、
天に果てが見えない
もう一度目を凝らして周りを確認したが
座っているちょうど正面に扉があるだけで
人の気配はしない
(なに、みんなどこにいったの??)
探しに行こうと足に力を入れてもぴくりと動きもしない
さっきから声も出せない
まるで自分の身体ではないような感覚に襲われた
すると突然扉が破壊音とともに崩れ去った
たちこめる煙が静まってくると
あの大きな扉を壊したらしい犯人の姿が確認できた
そこには、金髪の赤い目をした男の子が立っていた
男の子といっても同い年位だろうか
浅く被った白い服のフードでよく分からない
「--リ-------せ。」
なにか喋ったようだがプツプツと切れて言葉となっていなかった
耳まで言うことを聞かないのか
落胆するがしようがなかった
気がおかしくなりそうだ
しばらくして誰かの笑い声らしきもので沈黙が破られた
「ふ----ふ---、-------------ね----。」
声の主が見当たらない
仕方なく少年の方へ目を戻すと
(.......どうして睨むの)
2つの赤い瞳を気だるげにこっちへ向けている
無言の圧力がかかる
不意に少年はまたなにか話し始めた
「-------ら------
-----------....ヒバリ」
「え??」
意識が、飛んだ