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SCHOOLらいぶらりー  作者: えくぼ
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第十六回

新作の設定も考えつつ、こっちも書いてます。二兎を追ってます!!

第十六回


 夏休み明けの体育大会が当日、雨天中止になった翌週の話。


生徒会室。


 池神は夏休みの終わりに杏樹に告白して、付き合い始めた。そして、

「大変だ、杏樹!井手会長!」

「どうしたの、達也。血相変えて」

「何かあったのかい?」


「実はかくかくしかじかで……」

「ええっ!」

「な、なんだと~?」


*        *        *


職員室では、イケメンの高宮先生がたまき先生に事の成り行きを話していた。

「なるほど、そうですか。高宮先生」

「はい」と、高宮先生。

「そんなことがあったのなら残念です……」


 少しの沈黙の後、

「ん?あれ、でもそれ、いつものコトのような気がするけど?」

 

*        *        *


図書室。放課後。

図書委員たちを集めたたまき先生は、皆に話す。

「今日は皆さんに誠に残念な知らせがあります」


 ゆりえがたまき先生に、「どうしたんですか、改まって?」と言った。

「何と言えばいいのか。あの龍虎コンビが……」


 かなこも「梨子先輩と風紀先輩ですか?」と、反応する。

「ドウシタンデスカ?」と、マギー。


*        *        *


再び生徒会室。


「一週間の停学?!」と、井手。

「ど、どうして?」杏樹も言う。

「理由までは分からんのやけど、どうもケンカらしいんだ。何でも校外で他校の生徒と派手に乱闘してボッコボコにしちゃったとか……」

「な、何という」

「会長、もみ消しは?」と杏樹。

「ちょっと、今回は遅過ぎたね……。学内での事ならともかく、もう学校側から処分が下っとるからな~」と、井手。

「前会長に直訴してみたら?」杏樹はあきらめずに言ったが、池神が、「それもダメだろ。だって学外の問題なら情報も漏れちゃうだろ!」と言う。

「外部の人間ってのは今の高校生には厳しいですからね。学内のケンカを見逃していたからこんなことが起きたんだと思います!」

「我々のせいかよ!!峰永くん」と、井手会長。


*        *        *


また図書室。


かなこが「だいたいあの二人、どうして学外でそんなことを?」と、訊く。

「はい、聞くところによると、制服のままで、街なかで他校の生徒たちと大ゲンカしたとか」と、たまき先生。

「なんてベタなことを………」


 マギーが、以前(第七話参照)梨子が言った「礼節を忘れるヤツは許さん!人として最低限の礼儀はきちんと学べ、いいな?」と言っていたことを思い出し、

「ワタシ、納得デキマセン!」

「おっ、何どしたん、マギー?」と、反応するゆりえ。

「ダイタイ、ケンカの原因ハ何ナンデスカ?教えてクダサイ」


「はい、どうもゲームセンターのことなんですけど、カツアゲしていたヤンキー十人を全員、霊園送りにしたとか」

「ア、 納得シマシタ!」

「え?ああ、病院送りの間違いでした。すみません。何でも福岡でも有名な不良くんたちをブチ殺し、いや、半殺しにしたとかで………」


かなこが、「でもカツアゲしていた不良たちが相手なんですよね?」と問う。

「それでも岩海さんと長谷川さんはやり過ぎました。不良たちをブチ殺すなんて」

「あの、ただの病院送りですよね?」と、ゆりえ。

「まぁ、死んではないですが。十人の不良校の空手部員のメンツみたいだったらしいですけど、さすがに生徒会でももみ消せる事態ではなかったみたいで」

「極道過ぎる……」

「でも、とりあえず人殺しは罪なので、停学一週間。重い罰ですが……」

「殺人の罪が軽過ぎる……」


 

 つぼみ先輩も話を聞いて、やって来た。

「でも、本当は龍虎コンビが悪いことをしたとは思いません。仁義の人たちですからねー」

「つまり、正義の行いだということですね?」ゆりえは叫ぶように言った。


「ゆりえちゃん……」と、つぼみ先輩。

「あの二人は停学になったけど、それは他人の誤解!龍虎コンビはそれでも選んだんだよ。これが正しいってことを。正義を!!!!」

「ソウデス。梨子先輩も風紀先輩モ、正義の人ナンデス!!」


そう、正義、ソレすなわち、悪 即 斬!


それがあの二人がただ一つ共有した、真の正義だったはず。


かなこが「ゆりえちゃん、分かる、分かるよそれ。でも、もーいいよ、それ、斎藤一は」

マギーも「それ、ドンダケパロられたと思ってルン?」


「牙突!!!!!!!!」


「「いやいや」」と、マギーとかなこ。


*        *        *


一週間後。


「そうか、みんなそんな話を?」

「スマンかったな。でもオレたちも真実に基づいてやったんだしな」


この目に映る人々を救いたい。苦しんでいる多くの人を放っておくなど、わたしたちはしたくないんだ。それがわたしたちの真実!!


「いや、もう分かってますから、先輩方……」ゆりえはあきれてツッコんだ。


*        *        *


今日の野良猫ミントのお言葉「やっぱり『るろうに剣心』はパロディの定番だね。すごいね!」



つづく



疲れがたまった時に読んでください。まったりとできるように書きます。感想やレビューをくだされば、励みにもなりますので、いろいろくださると嬉しいです!!

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