表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/33

プロローグ

 私は死んだ。

 それは確かだ。

 なぜそう言い切れるかというとそう覚えているとしか言いようがない。


 どんな死に方を遂げたのかはさておいて、私は今異世界に居る。なんの前触れもなく気がついたら異世界(ここ)にいた。

 そして、目の前に二匹のドラゴンがこの草木一本も生えない荒野で絶賛決闘中。

 この二匹のドラゴンを取り囲む形で無数のドラゴンたちが観戦している。


 そんな危険の真っ只中に居る私は反射的に逃げようとしてはじめて違和感を覚えた。

 その違和感を指摘するかのように、二匹のうち全身真っ暗で距離感を掴めないドラゴンがブレスを放った。

 放たれたブレスを視ることができなかったが、視界がそのドラゴンの口を中心に黒が広がっていきやがて黒で充満された。


 一瞬暗闇に飲み込まれた錯覚をした途端、視界が戻った。

 ドラゴンたちは依然として決闘と観戦している。しかし、一歩も動かなかった私の位置に綺麗に掘られた地中へのトンネルができた。


 この時はじめて気づいた、自分には身体がないのであることを。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ