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 僕を呼ぶ声がした――

 声に導かれて、僕の意識は精細さを取り戻していく。


 風の音。草のにおい。やわらかな光――

 ぼんやりとしていたすべてが、勢いよくはっきりしたものに変わってきて、

 五感が教えてくれる。ここが緑にあふれた森のなかだと。世界は風にそよぐ枝葉の音と木漏れ日に満ちていた。


 僕の横には、金色の長髪をポニーテールにした人間の女の子。

 そして、

こいつら(・・・・)が、敵?」


 目のまえに緑色の小鬼(ゴブリン)が三匹、棍棒をもって僕たちを威嚇していた。


「みたいね。倒すの手伝ってほしいな」


 彼女の言葉に、求めに、僕は応える。


「わかった、まかせて!」

 潜ませていた力を解き放つ。紅々と輝く身体をより煌めかせて、素肌の(ほむら)を外界へ迸らせる。花びらのように火の粉が舞い乱れ、そして散った。

 小鬼たちが後ずさりしても、僕は力を放ち続ける。


 僕はサラマンデル(・・・・・・)。炎の化身。


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