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ネット小説家になろうクロニクル  作者: 津田彷徨
第二章 青雲編

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第二十五話 みんなの思いを無駄にするな!? 僕が小説を書くことを後押ししてくれたみんなの思いを胸に秘め、作品を待ってくれている人たちの為に、再び真っ直ぐに前に向かって走りだした件について

連続更新3話目です。

 文芸部での仲間に囲まれたひととき。

 それは確実に僕にとっては心の支えになりつつあった。


 元々チームスポーツをしていた僕にとって、言うなれば創作活動は個人スポーツ。

 これまでそう感じる瞬間は少なかったけど、それは優弥と由那がいてくれたからなんだと思う。


 それでも文芸部に入って、みんなと同じ空間で過ごす時間が増えると、こうやって一人で書いている時に改めて強く実感する。

 彼らがいてくれて良かったと。


 優弥は受験勉強の息抜きだと言って、今日もベコノベのランキングと睨めっこを続けていた。

 個人的にはもう少し勉強を頑張って欲しいところだけど、彼がいなければ今の自分がないことは僕が一番よく知っている。だから彼には感謝の言葉しかなかった。


 さすがに直接告げるのはお互い恥ずかしいから、こうして胸の中で言っておこうと思う。

 優弥、ありがとう。君がいてくれて良かったと。


 また如月さんに関しては、先日のことで最近少しだけ気に病んでいる様子があった。

 でも、僕が放浪記を連日更新し始めると、部室で会うたびに感想を教えてくれて、そして気を使ってかいつもお茶を出してくれていた。そんな彼女がいなければ、たぶん僕はアリオンズライフに触れたあの時の思いを、忘れかけていたと思う。


 僕の中にあった小説を書きたいという思いが、いつの間にかポイントを取りたいにすり替わってしまっていた事実。

 もちろん今でもポイントはもっと取りたいと思う。でもそれは、より多くの人に作品を読んでもらうため。

 ランキングが上がれば、よりたくさんの人に作品を手にとってもらえるから、そして書籍としてさらに多くの人に僕の中の世界を伝えられるから、僕は小説のプロを目指し書き始めたはずだ。


 そんな初心を彼女は思い出させてくれた。

 最近は私が一番の読者ですと公言して、優弥や由那に揶揄されたり複雑な視線を向けられているけど、でも彼女に出会うことができて、そして文芸部に入らせてもらって本当に良かった。


 そして最後に由那。

 このフクつくを書き始めてから作品作りに詰まるたびに、彼女のデザインしたキャラクターたちに何度も助けられてきた。

 きっと他の作者もそうかもしれないけど、彼女のイラストがあるからこそ、この物語のキャラクターたちはイキイキと強く躍動している。


 イラストの力。そして由那の力。

 それを僕は書き進める中で何度も感じていた。

 そしてついさっき、彼女から僕へと届けられた一通のメール。

 そこには短い文章に、一枚のイラストが添付されていた。


 添えられていたのは一人の少年のイラスト。

 初めて目にするキャラクターだったけど、僕には一目でそれが誰なのかわかった。

 フクつくの主人公であるエレナのパートナー役、ローラン・パッソである。

 彼は応募要項に存在した指定キャラクターではない。僕がこの物語のために作り上げたキャラクターだ。

 だから彼女が僕の物語を読んでイラストを作り上げるまで、この世の中にパッソの姿は存在しなかった。

 でも今、彼は確実に僕の目の前に存在する。


 ほんの少しだけ恥ずかしがり屋だけど、デザインとエレナが好きでまっすぐ前を向いて走り続ける少年。

 彼女のイラストを通じて、その姿がありありと僕の脳裏の中に浮かび上がっていた。

 そして膨らんだ僕のイメージは、キーボードを叩く手を勢いづかせる。


「パッソを描くのをこれで最後にさせないでね」

 それが彼女のメールにあった文面。僕はそんな彼女の思いを、そして好意を裏切らないために、もう決して立ち止まらない。

 たとえ先頭を走る神楽先生がどんな勢いで走ろうと、そして二位である鴉がどんな手段を行おうと。


 彼らは彼ら。僕は僕。

 そう、意識すべきは彼らじゃない。意識すべきなのは僕の背を押してくれる人たちと、そして僕の作品を読んでくれる読者さんたちだけだ。


 だから僕は物語にだけ集中して、キーボードを叩き続ける。


 少しでも良い作品を書くために。

 そして待ってくれている人へと、少しでも早く僕の作品を届けるために。


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