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〈第三章あらすじ&登場人物紹介〉

===第三章 あらすじ===




 人質として囚えられていた、メイシアの異母弟ハオリュウが解放され、メイシアの実家の藤咲家に戻された。


 予想外の事態に慌てるルイフォン。とりあえず鷹刀一族の屋敷に戻るべきだと判断するが、メイシアの心情を考えて、「異母弟に逢わせてやる」と豪語する。


 しかし、ルイフォンとメイシアは、乗り込んだタクシーに攫われそうになる。かろうじて逃げ出したものの、貧民街に置き去り状態となってしまった。




 屋敷から迎えの車を呼ぶ途中で、ふたりは「メイシアの死体がほしい」と言う、斑目タオロン率いる、斑目一族の集団に遭遇してしまう。部下たちは、メイシアを慰み者にしてから殺害しようと進言するが、タオロンはそれを退け、食客の〈(ムスカ)〉が協力する。


 ルイフォンは猛者タオロンを機転で倒すが、〈(ムスカ)〉が立ちふさがった。




 鷹刀一族に恨みがあり、圧倒的な力量を持つ〈(ムスカ)〉に、ルイフォンは叶わぬと判断して、メイシアに屋敷への連絡を頼んで逃がす。


 連絡を受けたイーレオ、ミンウェイ、チャオラウは、敵の名前が〈(ムスカ)〉だと聞いて驚く。彼らは、〈(ムスカ)〉がミンウェイとは因縁のある相手であることを知っていたからだ。


 それはさておき、ルイフォンの危機に、イーレオはリュイセンに助けに行くように指示を出した。




 一方ルイフォンは、〈(ムスカ)〉に手駒にならないかと持ちかけられる。〈(ムスカ)〉は〈七つの大罪〉という研究機関の者で、同じく〈七つの大罪〉に属していたルイフォンの母〈(フェレース)〉の血を引く彼に興味があったのだ。


 しかし、ルイフォンが断り、絶体絶命の危機に陥る。


 そのとき、逃げたはずのメイシアが、彼を助けに飛び込んできた。




 非力なメイシアが〈(ムスカ)〉に勝つことなどできるわけもない。だが、彼女が時間を稼いだおかげで、リュイセンの助けが間に合った。〈(ムスカ)〉とタオロンを撤退に追い込む。


 メイシアの行動に心を動かされていたタオロンは、去り際に鷹刀一族の屋敷に危険が迫っていることを示唆してくれた。


 そしてルイフォンは、鷹刀一族の屋敷が警察隊に囲まれていることを知った……。




 


===登場人物===




[鷹刀一族]




鷹刀ルイフォン


 凶賊(ダリジィン)鷹刀一族総帥、鷹刀イーレオの末子。十六歳。


 母から、〈(フェレース)〉というクラッカーの通称を継いでいる。


 端正な顔立ちであるのだが、表情のせいでそうは見えない。


 長髪を後ろで一本に編み、毛先を金の鈴と青い飾り紐で留めている。




※「ハッカー」という用語は、「コンピュータ技術に精通した人」の意味であり、悪い意味を持たない。むしろ、尊称として使われていた。


 「クラッカー」には悪意を持って他人のコンピュータを攻撃する者を指す。


 よって、本作品では、〈(フェレース)〉を「クラッカー」と表記する。




鷹刀イーレオ


 凶賊(ダリジィン)鷹刀一族の総帥。六十五歳。


 若作りで洒落者。




鷹刀ミンウェイ


 イーレオの孫娘にして、ルイフォンの年上の『姪』。二十代半ばに見える。


 鷹刀一族の屋敷を切り盛りしている。


 緩やかに波打つ長い髪と、豊満な肉体を持つ絶世の美女。


 薬草と毒草のエキスパート。


 かつて〈ベラドンナ〉という名の毒使いの暗殺者として暗躍していた。




鷹刀エルファン


 イーレオの長子。次期総帥。ルイフォンとは親子ほど歳の離れた異母兄弟。


 倭国に出掛けていた。




鷹刀リュイセン


 エルファンの次男。イーレオの孫。ルイフォンの年上の『甥』。十九歳。


 父、エルファンと共に倭国に出掛けていた。


『神速の双刀使い』と呼ばれている。




草薙チャオラウ


 イーレオの護衛にして、ルイフォンの武術師範。


 無精髭を弄ぶ癖がある。




料理長


 鷹刀一族の屋敷の料理長。


 恰幅の良い初老の男。人柄が体格に出ている。




ルイフォンの母


 四年前に謎の集団に首を落とされて死亡。


 天才クラッカー〈(フェレース)〉。


 右足首から下を失っており、歩行は困難だった。


 かつて〈七つの大罪〉に属していたらしい。






[藤咲家]




藤咲メイシア


 貴族(シャトーア)の娘。十八歳。


 箱入り娘らしい無知さと明晰な頭脳を持つ。


 すなわち、育ちの良さから人を疑うことはできないが、状況の矛盾から嘘を見抜く。


 白磁の肌、黒絹の髪の美少女。




藤咲ハオリュウ


 メイシアの弟。十二歳。


 斑目一族に誘拐されていたが、解放された。






[繁華街]




シャオリエ


 高級娼館の女主人。年齢不詳(若くはないはず)


 外見は嫋やかな美女だが、中身は『姐さん』。


 元鷹刀一族であったが、イーレオの負担にならないように一族を離れた。




スーリン


 シャオリエの店の娼婦。


 くるくる巻き毛のポニーテールが似合う、小柄で可愛らしい少女。


 本人曰く、もと女優の卵。




トンツァイ


 繁華街の情報屋。


 痩せぎすの男。






[斑目一族]




斑目タオロン


 よく陽に焼けた浅黒い肌に、意思の強そうな目をした斑目一族の若い衆。


 堂々たる体躯に猪突猛進の性格。二十歳過ぎに見える。


 斑目一族の非道に反感を抱いているらしいが、逆らうことはできないらしい。


 ルイフォンに鷹刀一族の屋敷に危機が迫っていることを暗に伝えてくれた。






[〈七つの大罪〉]




〈七つの大罪〉


 現代の『七つの大罪』《『新・七つの大罪』》を犯す『闇の研究組織』。


 知的好奇心に魂を売り渡した研究者を〈悪魔〉と呼ぶ。


〈悪魔〉は〈神〉から名前を貰い、潤沢な資金と絶対の加護、蓄積された門外不出の技術を元に、更なる高みを目指す。代償は体に刻み込まれた『契約』。




(ムスカ)


〈七つの大罪〉の悪魔。


 ルイフォンの母のことを知っているらしい。


 鷹刀一族、特にイーレオに恨みがある。


 ミンウェイが、かつて〈ベラドンナ〉と呼ばれていたことを知っていた。


 医者で暗殺者。




ホンシュア = 〈(サーペンス)〉?


 鷹刀一族に助けを求めるよう、メイシアを唆した女。


 仕立て屋と名乗っていた。






[警察隊]


緋扇シュアン


『狂犬』と呼ばれるイカレ警察隊員。三十路手前程度。


 ぼさぼさに乱れまくった頭髪、隈のできた血走った目、不健康そうな青白い肌をしている。


 凶賊(ダリジィン)に銃を向けることをまるで厭わない。






===大華王国について===




 黒髪黒目の国民の中で、白金の髪、青灰色の瞳を持つ王が治める王国である。


 身分制度は、王族(フェイラ)貴族(シャトーア)平民(バイスア)自由民(スーイラ)に分かれている。


 また、暴力的な手段によって団結している集団のことを凶賊(ダリジィン)と呼ぶ。彼らは平民(バイスア)自由民(スーイラ)であるが、貴族(シャトーア)並みの勢力を誇っている。



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