だいすきなひと〜2026年お正月〜
「あけましておめでとう。きぃちゃん」
「しょうちゃん!すき!」
「今年も可愛いねえ。よろしくね」
「しょうちゃん!あそぼ!」
朝の7時、いつもの時間。
今年も規則正しく、早起きで元気いっぱいのウチの子。
朝ごはんもよく食べて、ご機嫌で歌ってる。
僕は、お正月だからお雑煮を食べた。
デザートは、きぃちゃんと一緒に食べようと買っておいたみかん。
「きぃちゃん、おみかんだよ〜。はい、どうぞ」
「おみかん!」
ぼく知ってるよ!
ツヤツヤで甘くて美味しいやつ!
恐る恐る、一つ食べてみた。
やっぱり甘くておいしーい。
「美味しい?よかったね」
きぃちゃんが夢中で食べる姿をニコニコ見てたら、ぴょんと肩に乗ってきた。
「ご馳走様かな?」
すっかり大人しくなって、ジッとしている。
お腹いっぱいになって眠くなったみたいだ。
頬にすりりとくっついてくる。ふわふわの羽が気持ちいい。
ギュリ、ギュリリ……
リラックスしてる時にする嘴を擦る音が聞こえてきた。
ゆったりとした時間が流れる。
起こさないように、そーっとみかんを頬張った。
口の中で、甘くて瑞々しいみかんの味がした。
――――
ピュルリリ、ピュルル……
今朝も、お隣の鳥は元気ねえ。
私は片目を開けて、音のする方を見た。
「う〜……んん」
紘平は、みじろぎをしながら唸っている。
起きるかしら?……起きないわね。
いつもなら、ピーピーうるさい音がするのにそれもない。今日は一日、ここにいるのかも。
ふわあ、と欠伸が一つ出た。
一日いるなら、まだ一緒に寝てていいわよね。
私は紘平の腕の中に滑り込んで、再び眠りについた。
紘平の腕は温かくて、布団はふわふわで、私のお気に入りの場所。
「……んあ?何時だ、今?」
カーテンの向こう側がだいぶ明るい。
なんか、すごい寝た?あれ?腕が重い。
布団を捲ると、俺の腕の上でこむぎが寝ていた。
ぷすー、と鼻息を鳴らしながら、気持ちよさそうな顔で熟睡している。ぷに、と肉球が頬を触った。
にへらと笑って、目を閉じながら頬を触る肉球の感触を堪能した。
猫の肉球って何でこんなに気持ちいいんだろうな。
今日は正月だし、別にこのままでもいいよなー。
「…………くかー」
温かな布団と柔らかな肉球を堪能していたら、いつの間にか二度寝していた。
静かで穏やかな寝正月。




