推しに会いヒロインにも会った!
みんな知ってるか?推しってねこの世で一番かっこいいんだよ?わかってるかい?とにかくこの世で一番尊いんだ。この推し命の私が推しに会ったらどうなると思う?死ぬよな?
だが私は腹をくくった!死んでも推しに会いに行くと!死んでもいいからい一目でも生の推しを見たい。そして彼氏にしたいのだ!!欲望の塊だって?うるせえ!第二の人生は私の思い通りに生きるんだよ!
とにかく!推しに会える!!!!!!!やべー!!!楽しみなんだけど!!
「お嬢様、お着替えは終わりましたか?」
やべっ制服に着替えなきゃ。
「もうすぐ終わりまーす。」
「承知いたしました。」
うん。さすが乙女ゲームの世界。制服が可愛いなぁ。うんうん。スカート短いね、胸元開いてるねぇ、
乳でかいねぇ。うんうん。さすがだなー。
「終わりましたー。」
「お嬢様。朝食の用意ができております。」
「今日の朝ごはんは何?}
「今日はエッグベネディクトとサラダ、クロワッサン、紅茶となっております。」
「そ、そう。」
朝ごはんにエッグベネディクトとか食べたことないんだが。いつもネ●バターロールフ●パンとかラン●パックしかたべてなかったのに。
「こちらにおかけください。エッグベネディクトとサラダとクロワッサンでございます。」
「あ、ありがとうございます。」
す、すげー。めちゃくちゃ美味しそう。
「いただきます。」
うまっ。こんな美味しんだ。なんかとろける!うまい!卵が美味しい・・ソースがなんかこう絶妙な味でパンが美味しい!うん、うまい。すごいね。お嬢様の朝食は。
「おはよう。みれい。」
「お母様!」
「久しぶりの学校だからあんまり無理しないようにね?気をつけて。」
「はい!!!」
ええ人やな。
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ごちそうさまでした。ふーくったくった。美味しかったー。これ毎日食べれるとか最強やろ。明日が楽しみだわ。
よし、今から学校に行って西園寺くんに会いまぁす。あーめっちゃ嬉しい!!はー緊張する!!!やべー!!!生の推しは破壊力やばいだろーな。死ぬかもしれない。ごめん。お母様、使用人のみんな、私今日死ぬかもしれません。とか考えてるうちに学校につきました。
うん。想像はしてたけど学校ってこんなに大きかった??わたしの学校東京ドーム一個あるかないかぐらいだったのにさ、ここは東京ドーム10個ぐらいありそう。え、高校だよね?高校ってこんなおっきいの?やばくない?教室どこ?校舎の端から端まで何キロあんねん。
「あ、白崎さん。体調はもうよろしいのかしら??」
この子は確か白崎みれいの取り巻きの「七草鈴」ちゃんだ!かわいい〜!
「ええ、もう大丈夫よ。」
「良かったですわ。一週間も学校に来てないんですもの。心配しました。」
「心配かけてごめんなさいね。」
うーん?引かれてるなぁ。やっぱり白崎みれいとキャラ違うよね?まいっか。推しに会えればそれでいい。
「・・・白崎さん、白崎さん。あちらに西園寺くんがいますよ。話しかけたらどうですか?」
ニヒヒって笑ってるこの鈴ちゃん笑顔を守りたい。くそっかわいいなこの子。
「嘘っ??どこっ???」
「あっちですよ。」
いたーーー!!!!!!!!かっこいい!!!!!背高い!!!!何センチだっけ?確か180ぐらいあったよね??スタイル良いなこの野郎!!かっこいい!!!!好き!!尊すぎて死ぬ。
「あ、西園寺くん白崎さんに気付きましたよ。・・・こっちに来てますよ??」
嘘っ。やばい。近い近い近い!しぬ!しぬ!
「白崎さん。おはよう。体調はもう良いの?」
「・・・・ぉ、おがげさまで。げ、元気です。」
「そ。良かったね。」
ぷいって顔そむけていっちゃった。ん??冷たくなね?お母さんが心配してくれてたって言ってたよね?その割にはなんかそっけないし・・・悲しいなぁ。仲良くしようよぉ?
「もう!白崎さんにはなんか冷たいのよね!こんなに可愛いのに!」
複雑だわなんか。嬉しいような傷つくような・・・てか白崎みれいは西園寺くんに嫌われてる感じ?だよね。明らかに態度がおかしいもん。全然目も合わせてくれないし。
「白崎さんはほんと西園寺くんのことすきですよね〜。」
「え?!な、なんで?!」
「いや〜なんとなく?」
この初々しい恋バナ良いよね。アラサーになったらできないよ。私も10代のままでいたかった。
キーンコーンカーンコーン
「あ!チャイムが鳴りましたわ!またお昼休みに一緒に昼食を取りましょう!」
あの子ええ子や。
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「西園寺くんではこの問題の解は?」
「√3です。」
「正解です。問題は複雑ですが解は綺麗になります。」
運良く西園寺くんとはクラスが一緒だったみたいです。てかかっけぇ。西園寺くんかっけぇ。すらっと答えれちゃうの憧れるぜ。だが私も負けていられないぜ。勉強面に関しては某Wasedaを一応出ている私。この程度の問題ちょちょいのちょいだ。
「では白崎さん。この問題は?」
「答えは解無しです。」
「正解です。」
ふう。これくらいはまだ行けるけど。ちょぉっとやばいかな〜。そろそろできなくなるかもな〜。あはは
「ねえ。白崎さん。そこの消しゴムはんこ拾って。」
あひぃ!!びっくりした!
「は、はい。」
消しゴムはんこか〜。そんなの学校に持ってる子多分いないよね〜?そこが可愛いんだけど。
「どうぞ。」
「ん。」
プイっ
またそっぽ向かれたぁ。ねえ仲良くしよ?悲しいよ。私。そろそろ顔合わせてくれても良くない?白崎みれい今まで西園寺くんに何してたんだよ。ほんとに。
「ではここまで。しっかり復習しておいてくださいね。」
あ、授業終わった。昼休みか〜。鈴ちゃん来ないかな〜
「白崎さーん!ご飯行きましょ!」
「はーい!」
引かれてるぅ。私はこうなんだ。白崎みれいのキャラじゃないことぐらいわかっている。もう慣れてくれ。いちいち私が反応するたびに引かないでくれ。そう思いながら席に座った。
「・・・今日はなにを食べますか?」
「今日はパスタにしようかしら。」
「良いですね。注文しましょう。」
あら〜。学食がレストランみたいになってる。ウェイトレスさんいる〜。おかしいよ?学食ってさ、おばちゃんがいて食券買って渡して食べるんじゃなかったっけ?さすがお金持ち。
「このペスカトーレのパスタ一つと私は・・・このサーモンのカルパッチョのサンドイッチで」
「かしこまりました。」
注文してくれた。ええ子や。サーモンのカルパッチョとか普通の学食に有り得ない単語は無視しよう。
「今日の白崎さんは変です。」
「そ、そうかしら?」
「いつもはもっと厳格で厳しくかっこいいです。でも今日はほのぼのしていて優しいです。」
「どっちの私が好き?」
「そりゃあ優しい方ですけど・・・」
よっしゃ!白崎みれいに性格は勝った!!
「いきなり別人みたいになるからびっくりしました。」
「ちょっと色々あったのよ。ごめんなさいね。」
「いえ・・・」
「おまたせしました。ペスカトーレのパスタとサーモンのカルパッチョのサンドイッチです。」
おおおお!!!うまそう!
「いただきます。」
うま。私が前世食べていたものとは格が違う。おいしい。
「このサーモン鮮度が悪いですわ。あまり美味しくありません。」
え・・・・がてぃ?これ美味しくないの?お嬢様って普段何食べてるの?
「うーん。イマイチですわ。」
うそぉ。おいしいよ?これ。とか考えてたら。
「白崎さん!あれみてください!(小声)」
あ!!!ヒロインの子だ!西園寺くんと一緒にいる!かわいい!・・・距離近くない?なんか顔近いし腕とか組んでるし。あれは普通の距離じゃないよね。
「あの子確か特待生の一般人の家の子ですよね?西園寺くんみたいな高貴な家柄の人と馴れ馴れしくして!図々しい子!自分の身分をわきまえたらどうかしら。」
「公共の場で西園寺さんとベタベタして恥ずかしくないのかしら。笑えてくるわ。」
「西園寺さんに触れないでほしいですわね!」
おうおう。色々言われておりますな。まあ仕方ないか。一般人が西園寺くんみたいな坊っちゃんとベタベタしてたら色々言われるわな〜。てか本来なら西園寺くんは白崎みれいじゃなくてヒロインとくっつく存在だよね?もしかして西園寺くんを彼氏にするっていう目標無理じゃやね?無理やん。何考えてるんやろ。私。あほじゃん。
「西園寺さんは何を食べるんですかぁ?」
生のヒロインの声はやべぇ・・・かわいすぎる。
「今日はサンドイッチにしようかな。中庭にレジャーシートを敷いて涼しい風に当たりながら食べようかな。君も一緒にどうだい?」
「いいんですか?!」
「当たり前だ。」
「ありがとうございます!嬉しいです!」
「さて、サンドイッチを買いに行こうか。」
「はい!」
いいなぁーー。一緒にご飯食べたいなぁ〜。推しと喋りたいよー。
「何なんですか?あの子。自分の身分をわきまえたらどうかしら?!西園寺くんには白崎さんがいるのに!」
「ちょっと・・!!!あんまりおっきい声で言わないで・・・!」
「白崎さんかわいい〜。西園寺くんのどういうところが好きなんですか?」
「・・・・かっこよくて誰にでも優しいところ??」
「キャーー!!」
「やだ。やめてよぉ。」
「恋する乙女ですね〜。・・・あ!西園寺くん戻ってきましたよ!」
レジャーシート敷いてる西園寺くんもかっこよかった。どんな西園寺くんもかっこいいけどね。ヒロインちゃん罪な女だよね〜。かっこいい男を何人も惚れさせちゃうなんてさー。魔性の女だよ。
西園寺くんはヒロインちゃんといると楽しそうだ。西園寺くんが楽しそうなだけで私は嬉しいけどさ。せっかく会えたんだから仲良くしたいじゃん?できれば私と一緒になってほしいとか考えてるけど無理なんだよな〜。西園寺くんが好きになるのはヒロインちゃんなわけで。私みたいな芋女はヒロインちゃんにかなはないからな〜。
・・・・・・・お???西園寺くんに向かって結構な強めなボールが飛んできてる。ここはあれだ。えっと・・・ヒロインちゃんが西園寺くんに向かって飛んでくるボールを止めて、西園寺くんのヒロインちゃんへの好感度が爆上がりするイベントだ!ヒロインちゃんボール見た!ヒロインちゃん!西園寺くんを助けるんだ!
・・・え、なんで助けないの?ストーリーは?どうなってるの?おかしいよ?!ちょっと・・!!!私の愛しの西園寺くんにボールが当たっちゃうじゃん!これ結構強いボールだから悪いところに当たったら気絶するかもしんない!そんなの絶対だめだよ?
体が先に動いていた。
「白崎さん?!」
ボカーン!!!!
「西園寺くん!大丈夫ですか?!」
私は背中でボールを弾き返し西園寺くんを守った。
「白崎さん・・・?」
西園寺くんは呆然としていた。
「怪我はないですか?!」
「え・・・う、うん。」
「よかったぁ〜」
「え・・・」
「あ!えっと・・・い、いきなりごめんなさい!」
やべー。気まずい気まずい。
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〜ヒロイン(白崎みれい)視点〜
今のは予想外だったな。あのボールには気づいていたが西園寺に当たればいいと思っていた。だれも西園寺を守ったりしないと思っていた。しかも私の容姿をしていた。
どういうことだ?私の意識はあの女の中にある。だが冷静に考えてみると私はあの女に転生したから私の体に別のものが転生したということがあり得るかもしれない。じゃあ誰なんだ私の中にいるやつは。わたしの考えている復讐計画に邪魔になる存在かもしれない。私の見た目をしているから少し気が引けるがもし私の邪魔をするなら排除しなくては。とりあえずここは西園寺の心配でもしておくか。
「西園寺さん?!大丈夫ですか?!」
「うん。大丈夫だよ。」
「よかったぁ〜。びっくりしましたね〜。」
「・・・・」
「西園寺さん?」
「・・いや、なんでもない。」
「あの〜。」
「はい。」
「私白崎みれいって言います。あなたの名前はなんていうんですか?」
「わたしの名前は花咲かぐやです。」
「えっと・・・そのかぐやちゃんって呼んでもいいですか?」
「全然いいですよ!私も仲良くしたいです!」
「ほんと?!よかったぁ〜。」
「・・白崎さん。そろそろ戻ってくれないか。」
西園寺今この女としゃべっているから邪魔をするな、と言いたいところだが。
「あ!・・ごめんなさい。」
・・・まだわからないな。今の所邪魔にはならないが一応注意しておこう。今は西園寺に気に入られるようにひたすら猫をかぶり続けるんだ。信頼していた者に裏切られた者の顔は興奮する。私は二度目の人生、
私のためだけに生きるのだ。