なんとかやれそうです。
☆前回のあらすじ☆
訳あって転生した私!乙女ゲームのヒロインになることを望んだの!なのに悪役キャラに転生してる〜!?
一体どうなっちゃうの!?
おいおい神・・・間違えんなよ。私ヒロインになりたいって言ったよね??え、言ってたよね?あいつ神だから何でもできるんじゃないんかよ。おかしいだろ。
たかこの悪役キャラの「白崎みれい」って子確かヒロインをめちゃくちゃにいじめて最終的に攻略対象の子たちに口聞いてもらえなくなって周りからも虐められて見下されて病んで自殺しちゃうんだよね・・・
可哀想に。・・・ってことは私そんな人生を送るってこと???え??嘘やろ??最悪じゃん・・
攻略対象が彼氏になるなんて夢の夢のまた夢やん。ゲーム内でも彼氏作れない人生を送るの?
処女のまま?できるかそんなこと。絶っっっっ対に私のことを好きにしてみせる。ヒロインなんかより
ずっといい女だってことわからせてやる。まあさすが乙女ゲームって感じで顔もそこそこ可愛いし?乳大きいし?スタイルいいし?行けるっしょ。ハッ。ヨユー。
「あ、お、お嬢様お目覚めになったのですね!良かったです、、!」
ん?お嬢様だと?確か白崎みれいはどっかの大手企業の社長の一人娘だったような?だからこんなきれいな部屋へやなのか。すご。
「あ、あのお嬢様?どうかなさいましたか?」
じゃあこの人はお世話してくれる人みたいな感じ?まあ大手企業社長の娘だったら普通なのかな。
「大丈夫よ。」
お嬢様ってだいたいこんな喋り方だよね?大丈夫だよね?
「えっと・・・お嬢様??」
え!なんかすごい驚かれてる?嘘なんか違った?
「なにか変かしら?」
「い、いえ。ただ少し驚いてしまって。」
「なにに驚いているの?」
「い、以前のお嬢様とは別人のようでしたので・・・」
やっぱりかー。そうだよな〜。元芋女がお嬢様なんて演じれないんだよ。
「す、少し待っていてください。」
「わかったわ。」
大丈夫だよね。うん。きっと大丈夫。わたしはこれからだいじょうぶなのかな。
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「みれい目が覚めたのね〜!!よかったわ・・・」
白崎みれいの多分お母さんだ。きれいな顔してるなぁ。いいなぁ乙女ゲームの世界って。みんな顔かわいいもん。眼福。
「お母様!」
「みれい??」
「はい。どうしたんですか?」
「・・ねえ。みれい。あの使用人たちのことどう思う?」
「いつも私の周りのことをしてくれてとても感謝しています。それがなにかあるのですか?」
お嬢様っぽいだろ。これで私は完全にお嬢様!!・・お母さんすごいかおしてるんですけど。え、なに?
なんか変なこと言った?普通だったよね?私白崎みれいのことあんまり知らないんだよね。攻略対象がかっこよすぎて♡視界に入らなかったの。ごめんねっ!
「みれい。どうしたの?なにか体調が悪いの?お母さん何でも相談にのるわよ?」
「なにがですか?私は元気です!大丈夫ですよ?」
どうだ前世バランス崩して死んだ人とは思えないほどの演技力だろ?
「・・・・ほんとにどうしちゃったの??」
え、こっちが聞きたい。これが普通じゃないの?
「やはり使用人の言う通りですね。お医者様を呼びましょう。今のみれいはおかしいわ。」
なんでぇ。なんでなん。
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「あのみれいが使用人にきつく当たらないのです!!いつもならなにかものを投げつけたり罵声を浴びせたり嫌味を言うのですが、今日は言いませんでした。おかしいんです!!あの我儘で頑固意地悪ななみれいがですよ?!」
え?ひどくな〜い?おかーさん。もうちょっと言い方変えてよぉぉ・・
「最近あの子は熱を出して寝込んでいたのです。一週間ほど目を覚ましませんでした。やっと目が覚めたと思っていたら別人みたいでした。お医者・・・みれいは大丈夫なのでしょうか??」
お母さんがしくしく泣いてる。さすが社長の妻ってことが関係あるかわかんないけど泣き方がお上品だ。私は泣く時絶対に鼻水垂らしてズビズビ泣く派だ。
「体に異常はありません。健康体です。別人のように変わったというのは熱による記憶喪失かもしれません。このようなことがあったと過去に聞いたことがあります。」
「記憶喪失ですか?!なんてこと・・・」
お母さん泣き崩れる。
「ですが見た感じではお母様のことや使用人の方たちのことはわかっているようですよ。」
「みれい!私がわかる?!」
フフン。ゲーマーを舐めるなよ。ゲーム内の人物の名前を覚えるのなんかちょちょいのちょいだ。
「はい。お母様。」
「じゃあこの人たちの名前は?」
「月野さん、蒼井さん、田中さん、執事の中森さん?」
え、めっっっちゃ驚かれてる。もしかして全員合ってた??流石だなーほんと私ってやつはぁ。
「使用人の名前が全員違うわよ・・みれい。」
「え?」
うそん。まじか。
「山口さん、森さん、伊井野さん、執事の高谷さんよ・・・」
全然違った。てへぺろ♡間違えちゃう私かわいい♡
「みれい〜〜!!やっぱり記憶がないのね・・・」
お母さん。また泣いちゃった。
「お母様私は元気よ。大丈夫よ。」
また驚かれてる。
「みれいが・・あのみれいが!私を慰めた?!」
「え???」
逆に普段慰めないの?自分のお母さんが泣いてるんだよ?普通言葉の一つや二つはかけるでしょ。白崎みれいは色々とやばかったのかもしれない。
「普段なら無視するのに!優しい子になっているわ!私ちょっと心配だったの。あなたがこのままおとなになって社会から非難の目を向けられないかちゃんとやっていけるのか。でもこのみれいなら大丈夫ね!」
お母さんの機嫌が良くなった。後ろで使用人の人たちも泣いてる。なんか複雑。
「明日から学校には行けそう?」
「学校?」
学校だと・・・
「ええ、西園寺くんみれいのこと心配してたわよ。」
西園寺?!あの私の最推しの西園寺伊織くん?!西園寺くんいるの?!白崎みれいとどんな関係?!やばいやばい緊張してきた!西園寺くぅん♡やっとあなたに会えるのね♡
「西園寺くんはなんて言ってた?!」
「え、みれいさん大丈夫ですか?ってお花を持ってきてくれたわよ。あの子はほんといい子ね〜。」
「明日学校に行ったら会える!?」
「あ、会えると思うけど・・どうしたのみれい。」
よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!行く!絶対学校行く!!!!会うから!!絶対に会うからぁ!!
「お母様明日学校にいってもいいですか?」
「みれいが行きたいなら行っていいわよ。」
「わかりました。」
絶っっっっ対私の彼氏にするから!!明日私の魅力でばっきゅん♡ってやっちゃうからね!待っててね!!西園寺くん!!!
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「・・・・んー。」
何?ここどこ?見たことのない天井だ。
「あらかぐや起きたの?」
「え?」
かぐやって誰?私のこと?
「早く準備しなさいよ。今日は学校なんだから。」
え・・・誰???私はふと鏡を見た。大きい目、スラッとした鼻筋、ぷくっとした可愛らしい唇。この顔はわたしの顔ではない。あの女の顔だ。忘れもしない。あの女のせいで私の人生は狂い始めたんだ。あの女がいなければすべてうまく行っていた。アイツのせいで。あの女がいなければこんな事にならなかった!それくらい憎い相手に転生してしまうなんて。全く、笑えてくるな。
きっとあんなクソみたいな人生を送っていた私に誰かがチャンスを与えてくれたんだ。親に見捨てられ男に逃げられ周りから見下されて。私は自殺してしまった。私は悪くない。悪いのは周りの奴らだ。私は何もしていない。何もしていないのになんで死ななきゃならなかったんだ!あいつらが死ねばよかったんだ!二度目の人生はこの女としてあの野郎たちに復讐してやる。
「アハハハ、」
あいつらの絶望した顔。考えるだけでぞくぞくするなぁ。ふふっ。
私白崎みれいは復讐すると誓った。