転生しました!!
私の名前は田中愛子。どこにでもいるOLです。ちなみに服のデザインを考える仕事してまーす。今日は久しぶりの休日だからゲームしてましたー。なんかね学園ものの「誰を選ぶ?運命の王子様」っていう乙女ゲームにハマってるの。これがホントねやばいの。とにかくビジュがいい!!かっこいい!攻略対象のみんなが話すときにね私の顔を見て話してくるの!絶っっっっ対私のこと好きだよね〜。
は???思いこみだろっつった?黙れ。私が好きっつったら好きなんだよ。・・・えへへっびっくりさせちゃったぁ?だってぇ・・ごめんねっ!いきなり怖いこと言って。気にしないでね!!
とりあえずお腹すいたからなんか食べよう。昨日から何も食べていないです。っていうのは嘘で。冷蔵庫なんか入れてったっけ?あ、ビーフジャーキーじゃーん。あとは塩辛?と漬物とおつまみ?
酒飲みの冷蔵庫だって?当たり前だろ。酒しか勝たん!酒の付き合いでどれだけのおじちゃんと仲良くなったと思ってんだ。おじちゃんの友達20人はいるわ。多分。じゃあ鶏肉焼いて漬物食べますか。うんうん。健康健康。食生活には気をつけているので。はい。あー新しいフライパン使おっかな。ちょっと取りに行こ。
ドーン!!!
痛った!!!!!うわ最悪小指ぶつけた。地味にめちゃくちゃ痛いやつ〜。痛ぇ。ちょっとやばいかも知んない。折れた?え、大丈夫そ?クソ痛い。ちょっとまって。一回ちゃんと見ないと。
ドガン!!!!!
えどういう状況??なんか頭が回らない、んだけど。。どういうこと・・・
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ううう。痛ぇよ。何だよいきなり。びっくりしたわ。小指見ようとして片足上げたらしたらバランス崩したみたい。いやバランス感覚なさすぎな。つくづく運動不足だな〜。はははははは。
・・・・・体が動かないんだが。どういうことだよ。あんなに元気にゲームをしていた体が動かないんだが。おかしいでしょうが。おい動け〜??よくよく考えたらさ私がバランス崩した先にさ冷蔵庫あったよね?結構角が尖ってるやつね。・・・ぶつけた?だから動かないんかな。
あ、手は動く。ちょっと頭触ろ。・・・ちょっと凹んでるし血出てるんだけど。しかも結構な量。抑えてるのに止まんない。
あ、これ死ぬかもな。
バランス力なくて死ぬとか嫌なんだけど。あーあ彼氏の二人や百人つくってみたかったな〜。逆になんでできなかったのかがわからなさすぎて・・・世の中の男ってホント見る目ないよね〜。こんなに可愛くて美しくて優しい完璧な子がいるのにさ〜。馬鹿だよね〜。はぁ死にたくねーよぉ。まだゲームクリアしてないじゃんか。せめてゲーム内に彼氏作りたかった。
ばいばい。お父さんお母さん。バランス力なくて死ぬ娘でごめんね。せめてあのゲームのデーテは保存したかった。もうすぐクリアだったのに・・・もうすぐ念願のゲームに彼氏ができそうだったのに!!!やだやだ〜!!彼氏いない歴=年齢で芋女処女って最悪だろ。
「あークソ!!!」
「ねえねえ。」
「彼氏欲しーー!!!」
「・・・ねえ。」
「はい!!!」
うわ。めっちゃドン引きされてる。彼氏欲しいって叫んだからな。ハハッ。てかなんで喋れんの?おかしいやろ。ここどこ?なんかなにもないんですけど。
「僕は神。」
「は?」
何いってんのこいつ。いやおかしいやろ。初対面で僕は神って何こいつ。
「そんなあからさまに引かないでよ。僕悲しいっ!」
「は???何なんですか?あなた。」
「神だよ?」
神だよ?じゃねーよ!!おかしいだろ神って!
「いや信じると思いますか?」
「思ってないよ?」
「じゃあなんで」
「ここは生と死の間。君の肉体は完全に死んでいるんだけど魂は残ってしまったみたい。魂が残るってことはなにか強い未練があるのかな?」
こいつ私の言うこと無視してきやがった。てかわたしの未練って彼氏が欲しいってやつ??え、私魂が残るぐらい彼氏欲しい願望強いの?それはそれでやばくない?
「ここに残ってしまった魂は消えない。この生と死の間でずっとさまよい続けることになる。」
「え、やだぁ。」
「でしょっ?だからぁ僕がぁ君を助けてあげる!!」
喋り方きもくなった。
「どうやって??ほんとにできるんすか?」
「人間ってほんと可愛くないよね。素直にやった〜!嬉しい神様大好き!!って言えないの??」
「いや信じてないんで。」
「まあいいや。第二の人生を歩ませてあげる。」
え
「そこで未練なく死んでね。」
「え、ほんとにできるんですか?」
「当たり前でしょ!僕神だから。」
「はぁ。」
大丈夫かなこの人。いまいち神様感がしないんだよね。
「なんか信じてないっぽいけどまあいいや。どんな人生がいい?」
「え、選べるんすか。」
「うん。」
私が生きるとこなんかあそこしかないだろ!
「じゃあ誰を選ぶ?運命の王子様っていうゲームの世界で。」
「え、、、きも・・・」
「は??いてこますぞ。」
「いやいやゲームの世界て。しかも乙女ゲームの世界ってきも・・・」
「は??殺すよ??」
「・・・まあいいや。転生って形になるけどいい?」
「あ、ハイ。もしできるならヒロインがいいです。で顔も可愛くしてください。で、もしできるなら裕福な家の子でなんかいいところでお願いします。」
「願望が多いよ。君遠慮ってものがないの?まあいいけど。」
「やった〜!うれしい!!神様大好き!!」
「いいよぉ。いくらでも聞いてあげるぅ〜〜〜!!!」
ハッ。ちょろ。
「じゃあいってらっしゃ~い。第二の人生をたのしんでね〜」
ガゴン!!ガッシャーンボロロンボイーン!!ゴロン!グワーン!!
いや転生するときの音やば。いいですね。転生って。私次の人生は彼氏五人は作るから。
うん。処女も卒業するから。芋女じゃないから。
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ゴイーンプシューーーーーパンっっ!!!
おー転生したっぽい。すげーほんとにできるんだ。あの神死ぬほど胡散臭かったから信じてなかったんだけど
いや・・・転生って途中からなの?明らかに成長してるよね?これ何歳?十七ぐらい?
いやてか乳デカ。足細。お腹の肉皆無やん。さすが乙女ゲームの世界。さてさてお目当てのは????
は???大きいけど意地悪そうな目、綺麗な鼻、真っ白な肌、個の顔さ。ヒロインのライバルで悪役の白崎みれいじゃん・・・・・・神・・・間違えてるって・・・・