とある雨の夜、俺は雨宮さんを家に泊めた
放課後の帰り道、土砂降りの雨の中で俺は帰路に着いていた。友達は早々に帰り、1人暮らしをしているため親を呼ぶことも出来ず、結果として大雨の中を1人で歩いて帰ることになってしまった。靴の中は既にぐちゃぐちゃで気持ち悪い。すっかり気が滅入ってしまい一刻も早く帰りたいと思っていた時だった。橋の上で傘もささずに佇んでいるその少女を見つけたのは。
「雨宮さん大丈夫?」
見てみるとその少女は俺の知っている人物だった。 雨宮瑠香、俺のクラスメイトの1人だ。あまり交流がないため性格などはよく知らないが顔くらいは覚えている。
「……誰?」
どうやらあちらは顔を覚えてくれていないようだ。2ヶ月の短い付き合いとは言え少々傷つく。
「朝日奈恭介だよクラスメイトの。クラスの1番左前にいるの覚えてないかな」
雨宮さんは少し考える素振りを見せた。どうやら脳の片隅にある記憶を引っ張り出しているらしい。
「あの朝日奈君?」
「多分その朝日奈君で合ってると思う」
朝日奈はそう頻繁にいる苗字じゃないから俺のことだろう。
「その朝日奈君が私に何の用?」
「何の用って言うのかな……。こんな雨の中傘もささずに立っている人がいてびっくりして来てみたら雨宮さんだったというか」
この橋は帰路から少し外れてしまっていたけれど、大雨の中でびしょ濡れで立ち尽くしている人を無視できるほど俺のスルースキルは高くなかった。
「そうなんだ。でも気にしなくていいよ。朝日奈君には関係ない事だから」
突き放されてしまった。雨宮さんには他人には話したくない何かがあるらしい。
「そうは言ってもさ。こんな大雨だしとりあえず家まで帰ろ。風邪ひいちゃうよ。傘くらいなら貸すし」
そう言って俺は傘を差し出した。雨の中でずぶ濡れになっている女の子を放っておいて、後に風邪で休んだと先生から聞かされたらきっと後悔することになるだろう。幸い、俺はレインコートを着ているから傘を貸してもそこまで支障はない。
「家に帰りたくないの」
どうやら地雷を踏んでしまったようだ。だが、家に帰りたくないと聞いて余計にこのまま自分だけ去るわけにはいかなくなった。雨は止む気配がないし、このまま遅くまで帰らずにいれば何か事件に巻き込まれる可能性もある。考えすぎかもしれないが雨宮さんは学級の中でもトップクラスに綺麗な人なのでないとは言えない。
「ごめん。でもどこか屋根のある所に行かないとこのままだと風邪ひいちゃうよ」
「構わないで」
雨宮さんが俺の方を見て睨み付けてくる。美人が睨むと中々迫力があるものだ。
「構うよ同じクラスメイトなんだし」
「なら責任とってくれる?」
「責任? なんの?」
わりと全うな質問であると思う。これまでの会話で責任が生じるような事をした記憶がない。
「私に優しくした責任。責任とって私を今夜朝日奈君の家に泊めて」
「は?」
一瞬、自分の耳を疑った。家に泊めて? 確かに自分の家に帰りたくないから他の人の家に泊まるというのは納得できる。ただ、雨宮さんにとって俺は友達でもなければ知人でもない。そんな異性の家にいきなり泊めてと言ってくるなんて雨宮さんは半ば自棄になっているようだ。
「ほら無理なんでしょ。ならほっといて」
「無理じゃないよ、俺1人暮らしだから融通きくし。ただ男の人の家に泊まるなんて雨宮さん怖いでしょ」
「ビビってるのは朝日奈君じゃないの? 女の子を家に泊めたことないんだ」
雨宮さんが嘲るように笑う。まさか煽られるとは思わなんだ。まあ女子を泊めた経験がないことは事実なのでビビっていることの否定は出来ないが。
「そうかも、でも雨宮さんが本当に泊めて欲しいなら俺は泊めるよ」
雨宮さんは少しムスッとする。俺が素直に怖気づいた事を認めたことがお気に召さなかったのかもしれない。
「なら決定だね。もう駄目って言っても勝手についてくから」
そう言うと雨宮さんは俺が差し出していた傘をようやく受け取ってくれた。道中、雨宮さんが欲しい物があると言ったのでコンビニに寄り、俺と雨宮さんは俺の住む家に向かった。
「ここが俺の家。さあ入って」
「アパートじゃなくて一軒家に住んでたんだね。ここで1人暮らししてる理由って聞いていい?」
「大丈夫だよ。昔からこの家に住んでたんだけど高校生になるときに父さんが急に単身赴任することになっちゃって。それに母さんも着いて行っちゃったから俺1人でここに暮らすことになったんだ」
「そうなんだ。1人で寂しくないの?」
「たまに家が静かすぎて落ち着かないときはあるけど、寂しいと思うことはあまりないかな」
両親どちらも頻繁に連絡してくるのでどちらかというとちょっとうんざりしているくらいだ。
「そう……」
彼女の顔はどこか悲しげだ。雨宮さんが家に帰りたくないわけは両親が関係しているのかもしれない。そしてたった今聞かなくてはいかないことを思い出した。
「そう言えば親御さんには連絡したの?」
完全に頭から抜けていたが雨宮さんの家では帰ってこなくて今頃心配しているかもしれない。
「うん。コンビニ寄った時に友達の家に泊まるって連絡したよ。そしたら迷惑かけないようにしなさいって」
雨宮さんの家庭はわりと放任主義なようだ。そして迎えが来ないと分かり雨宮さんを家に泊めることが本格的に確定してしまった。まあ、決まってしまったなら仕方ない。腹をくくるとしよう。
「じゃあ濡れてるからシャワー浴びなよ。その間に服乾かしておくから」
下心はないがなんか言葉の響きが嫌らしいな。俺の心が穢れているだけかもしれない。雨宮さんは特に気にすることなく俺に案内され風呂場に歩いていった。
雨宮さんが風呂に入っている間、俺は着替えて夕飯のカレーを作っていた。来客が来ているが今日はスーパーまで寄る余裕はなかったので、家に残っている食材で作れるカレーで我慢してもらおう。黙々と作り後は煮るだけというタイミングで声をかけられた。
「朝日奈君お風呂あがったよ?」
「え? ああ、了解です」
家で後ろから話しかけられることが最近無かったのでつい驚いてしまった。振り向くとそこには俺のTシャツを着た雨宮さんが立っていた。下には俺の貸したスウェットを履いている。
「置いてあったから着たけど良かった?」
「うん。俺の着てるやつでごめんね」
母さんの服があればまだ良かったかもしれないが、母さんは自分の服を全て持って行ってしまっていた。サイズが多少合わなくても服がないよりはましだろうと、俺はあまり着ていないTシャツとスウェットを予め雨宮さんが風呂に入る前に着替え場に置いていた。
「ううん。貸してくれてありがとう」
特に嫌がっている様子はない。良かった、これで嫌々着ているようなら多少へこんでたかもしれない。それにしても自分の服を女子が着ているのはなんというか……凄い破壊力だ。
「どういたしまして。俺もちょっと風呂入りたいからさ。申し訳ないけど火見ててくれないかな」
「分かった。これ何作ってるの?」
「カレー。簡単なやつでごめんね」
「そんな事無い。普段手料理食べれないから嬉しい」
雨宮さんの表情を見ると楽しそうでその発言は嘘とは思えない。どうやら本当に喜んでいるようだ。
「火を見ていればいいんだよね?」
「うん。大丈夫だと思うけど吹きこぼれそうだったら火を弱めてほしいな」
「分かった」
「じゃあお願いね」
そう言って俺はキッチンを後にした。
数十分後、俺と雨宮さんはダイニングで一緒にカレーを食べていた。余りもので作ったカレーなので味は普通の域を出なかったが、雨宮さんは大変満足そうに口にしていた。作った側としてはとても作り甲斐のある良いお客様だった。
それから皿洗いも終わり、食器も片付け終わったところで俺は再び雨宮さんに声をかけた。
「それで今日雨宮さんが寝るところなんだけど……」
雨宮さんがビクッと反応した。なにか驚かせるようなこと言っただろうか。とりあえず続きを話そう。
「客間で寝てもらおうと思っているんだけどいいかな?」
流石に両親の寝室に寝せるのはちょっとまずい気がするのでずっと空いている客間がベストだろう。普段から掃除もしているから埃まみれということもない。
「う、うん。大丈夫だよ」
やっぱりなんだか様子がおかしい。挙動不審というか。よその家だから落ち着かないのだろうか。俺は深く考えても仕方ないと思い、雨宮さんを客間に案内しその後は自分の部屋に戻った。
それから数時間経過し、時刻は夜の10時を回っていた。雨音は部屋の中にいても聞こえ続け雨の激しさは未だに衰えていないことが分かった。学校の課題をあらかた片付けゲームでもしようかと思ったところで部屋にノックの音が響いた。
「雨宮さん、どうしたの?」
どうしたのだろうか。家の各部屋の位置は教えたからトイレの場所が分からないとかではないと思うが。
「部屋入ってもいい?」
「いいよ」
そうすると恐る恐る雨宮さんが俺の部屋に入ってきた。なんだか緊張しているように見える。何をするつもりなんだろうか。しばらく沈黙が続いた後、雨宮さんが口を開いた。
「あのさ……。今日は泊めてくれてありがとう」
「ああ、どういたしまして」
わざわざお礼を言うために部屋まで来てくれたのか。思っていたより雨宮さんは律儀な人なのかもしれない。
「それで泊めてくれたお礼したいんだけど」
そう言うと雨宮さんはTシャツを脱ぎ始めた。
「ちょ、ちょっと雨宮さん何やってるの」
慌てて雨宮さんの両手を掴み脱ぐのを力づくで止める。いきなりどうしたというのか。
「なんで止めるの」
雨宮さんは不服そうだ。何故脱がせてくれないのかと言外に言っている。
「いや、だっていきなり脱ぎだしたら誰でも止めるでしょ」
「朝日奈君は私としたくないの?」
質問がダイレクトすぎませんか? 雨宮さんが美少女なせいで破壊力が凄まじい。
「好きな人がいるとか?」
「別にいるわけではないけど……」
「私魅力ないかな?」
「雨宮さんは綺麗だと思うけど……」
質問攻めでなけなしの理性をガリガリ削るの止めてくれないだろうか。悪魔の声に耳を傾けそうで自分でもちょっと怖い。
「でもこんな形でするのはおかしいでしょ」
泊めたお礼で体を差し出すと言うのは高校生として流石に健全ではない。
「だって私にあげられるのこれくらいしかないし……」
雨宮さんは泣きそうな顔をしている。さっきの行動は彼女なりに勇気を出した結果で別にこういうことに慣れているわけではないようだ。今にして思えば雨宮さんが挙動不審だったのはこのせいだったのか。
「別に見返りが欲しくて泊めたわけじゃないよ」
これは偽らざる気持ちだ。あのまま雨の中ほっといたら夢見が悪かったから泊めただけでそれ以上の理由はない。
「どうせならどうして家に帰りたくないか俺に話してみない? 解決は難しいと思うけど人に話せば少しは気が楽になるかもしれないよ」
雨宮さんは話すか悩んでいるようだ。そして数分考えた後、俺に事情を打ち明け始めた。
聞いた話をまとめるとこうだ。雨宮さんの家は共働きで中学生になってからは夜遅くまで帰ってこないことも多くなったそうだ。家で1人でいる時間が多くなり孤独を感じることも増えた。それでも仕方ないことだと我慢してきた。我慢して少しでも褒めてもらえるように勉強も苦手な運動も努力を欠かさなかった。
今日は雨宮さんの誕生日で両親に祝ってもらうことを彼女は期待していた。だが、2人とも大雨のせいで家に帰れないとだけ連絡してきて祝福の言葉は一切なかった。雨宮さんは両親が自分に興味がないのだと思い全てがどうでもよくなってしまった。結果として大雨の中で1人橋の上に立っていたのだった。
「バカみたいでしょ。勝手に寂しがって勝手に失望して」
俺はすぐに返事が出来なかった。そんな事ないというのは簡単だ。けれど彼女はその言葉を信じてくれるだろうか。考えた末、自分がしてあげることを思いつき実行に移すことにした。
「雨宮さん苦手な食べ物とかある?」
「え? 特にないけど」
いきなり食べ物の好き嫌いを聞かれて雨宮さんは驚いたようだ。
「ちょっとここで待ってて。すぐに戻るから」
「分かった」
俺はレインコートと傘を装備し家から飛び出した。
「雨宮さん入っていい?」
ドアをノックして中にいるだろう雨宮さんに尋ねる。自分の部屋にノックして入るというのはなんだか不思議な気分だ。時間が夜の11時になろうとしていたころ俺は自分の部屋の前まで戻ってきていた。
「大丈夫だよ」
良かった。まだ起きてくれていたらしい。俺はドアを開け自分の部屋に入った。
「何それ?」
雨宮さんが言っているのは俺が持っているビニール袋だろう。このビニール袋に入っている中身のために俺は大雨の中外出したのだ。半透明なビニール袋から中身を取り出す。
「それってショートケーキ?」
「そうだよ。この時間だからコンビニのだけど」
俺の外出の目的はコンビニでケーキを買うことだった。雨の激しさは変わらずだったのでまた濡れることになったがなんとかお目当ての物を購入できた。
「なんで?」
「なんでって今日雨宮さん誕生日なんでしょ? 誕生日ケーキだよ」
さっきまで誕生日だと知らなくて時間ギリギリになってしまったが、まだ誕生日当日であることに変わりはないはずだ。
「雨宮さんの両親も言葉にしていないだけできっと雨宮さんのこと大事に思っているはずだよ。もし、そうじゃなかったとしても少なくても俺は雨宮さんのこと思ってるよ」
雨宮さんは少し呆然とした後、口を抑え泣き始めた。俺はこの涙が悲しみから出た涙ではないといいなと考えていた。
結局ケーキを食べたのは誕生日が終わる数分前のことだった。雨宮さんの目の周りは真っ赤だったがケーキを食べる時は今日初めてのいい笑顔を見せてくれた。
日付も変わり寝ようかと思っていると雨宮さんから提案を受けた。
「朝日奈君、この部屋で一緒に寝ちゃダメ?」
「いやいや、流石にそれは……」
まずいとかいうレベルではない。男子高校生が年頃の女子と同衾するなんて結果は火を見るよりも明らかである。そんな事したらさっき雨宮さんの脱衣を止めた意味がなくなってしまう。
「ダメ?」
「間違いがあってからじゃ遅いから」
俺がそう言うと同時に雨宮さんは自分のバックを漁りだした。そしてコンビニ袋を取り出し更にそこから小さい箱状の何かを出した。よく見るとそれは避妊具だった。雨宮さん曰く家に来る前に寄ったコンビニでいざという時のために買っていたらしい。
「間違いしようよ」
理性がそろそろ底をつきそうだ。雨宮さんみたいな美人に誘われなびかない男がこの世にいるだろうか。俺は勢いよく雨宮さんの両肩を掴んだ。
「正直、気を抜けば今にも襲い掛かりそう。雨宮さん綺麗だし。でも雨宮さんは俺のいいところだけ見て雰囲気に流されているだけだと思うから。だから、今日はこのままお互い眠ってそれでまた学校で会って、それでも俺のこといいって思ってくれたならその時は俺も覚悟を決めるよ」
最後に理性は素晴らしい仕事をしてくれた。この説得で無理ならもう俺に止まる意思は残されていない。雨宮さんはひとしきり考えた後こくりと頷いた。どうやら説得は成功に終わったようだ。
その後、俺は雨宮さんの最後の我儘によって同じベッドで一緒に寝ることになり一睡もできない夜を過ごしたが、なんとか朝になり雨宮さんを無事家まで送り届けることができた。その頃には雨もすっかり止んで空には青空が広がっていた。幸い、その日は休日だったので帰宅部所属の俺は1日を惰眠に費やした。
翌週の月曜、俺は何事もなく学校生活を送っていた。そして、昼休みになり自前の弁当を食べ終わると同時に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「朝日奈君ちょっといいかな?」
振り向くとそこには予想通り雨宮さんが立っていた。俺と雨宮さんという珍しい組み合わせにクラスがちょっとざわついている。
「ここじゃあれだしせっかくだから外で話そうか」
雨宮さんにそう提案されれば目立つことがそこまで好きでもない俺はイエスというほかなかった。
数分後、俺と雨宮さんは校舎裏のベンチに座っていた。今日は梅雨の時期にもかかわらずやけに晴れていて外で話すにはもってこいの天気だ。
「それでね。あの朝に帰ってからなんだけど……」
あの後帰ってから雨宮さんは既に帰宅していた両親から1日遅れで誕生日を祝ってもらえたらしい。やはり雨宮さんの親御さんは雨宮さんの事を大切に思っていたのだ。それを聞いて俺は心の中でほっと一安心した。これで雨宮さんがまたあの日のように自棄になることもないだろう。
「良かったね。雨宮さん」
「ありがとう朝日奈君のおかげだよ」
「そんな事ないよ」
俺は雨宮さんを一晩家に泊めただけで特別なことはしていない。
「朝日奈君は謙虚だね。それからあの夜のことだけど」
「あの夜のこと?」
あの夜は色々な事象が同時に起こったので正直どのことか覚えていない。
「あの後に週末ずっと考えてたんだよ。私、朝日奈君の事をどう思ってるのかなって。何度も何度も考えて。そして出た答えはね、全部同じだったの」
「答えって?」
そう聞くと雨宮さんは悪戯っぽく笑みを浮かべた。
「好きだよ朝日奈君。私、君に惚れちゃった」
言葉を失った。ここまでストレートに人から好きと言われた経験がなかった為、次に何を言えばいいのか俺の脳では処理が出来なかった。
「大丈夫。朝日奈君に答えはまだしてもらうつもりないから。朝日奈君あんな状態で手を出さないくらいヘタレだし」
人が黙っている間に何か酷い暴言を吐かれた気がする。
「それに朝日奈君約束してくれたもんね」
「約束?」
なんだろう。この場面で出てくる約束という言葉には嫌な予感しかしない。
「忘れたの? 学校で会ってそれでも私が朝日奈君のこといいって思っていたなら覚悟決めてくれるんだよね?」
確かにあの夜そんな事を言った気がする。あの時は理性が枯渇状態だったので記憶がどうも曖昧だ。
「私、今でも朝日奈君のこと好きだよ。だから朝日奈君も早く覚悟決めてね」
そう言った雨宮さんの笑みは今日見た中で1番綺麗だった。俺のこれからの学生生活は今までよりずっと慌ただしくなりそうだが、この笑顔を見れたのであればそれもいいかもしれないと思うのだった。