受注
その後実力を認められSランククエストを受けた二人であったが
ギルドマスターが他にクエスト受注者はいないか皆に尋ねるも誰も出て来る気配は無く
結局クエストを受けられたのは男二人組とリョウタとエリーの計4名だけであった
「あれだけの事をして置いて何故普通に事が進んでいるんだ...」
大男はふと疑問を隣の男に投げかける
「そう言うものなのさ。いいか?奴がこの世界に現れた時点で通常の...常識的...と言う考えは捨てろ」
「しかしだな...」
「それより例のアレは発動したのか?今疑問を俺に投げかける前に自分の仕事をまず考えろ」
「発動させた、だが特に何かが起きた様子は無かったが...」
「いや、それでいい...」
男は周りをじっくり観察する様子で答える
しばらくするとギルドマスターが男二人に寄って来る
「なんだか凄い奴が来ちまったなぁ....今一度言うが君達は合格だ。クエスト自体については3日後朝にこのギルドに集合した後向かって貰う。詳しい内容についてはこいつを事前に読んでおいてくれ」
ギルドマスターが男に資料を手渡す
「ありがとうございます。しかしこんな室内であんな物を見られるとは思いませんでしたよ」
男は皮肉を言いつつ先程魔法を放った本人を後ろから睨みつけた
「何にしてもだ。今回のクエストは実力ある者は一人でも欲しい、あの魔法はともかく、今回一緒にクエストを行う仲間なんだ。どうか仲良くしてやってくれ」
「ええ。仕事である以上そこに関しましては私も割り切っている所です。」
「すまんな。よろしく頼むよ」
ギルドマスターは酷く疲れた顔でギルドの奥に帰って行った
「一度帰るぞ」
「了解」
ギルドマスターが去り、男二人もギルドを後にした