違和感
ここはギルド、冒険者達の集いの場だ
冒険者と言うのはギルドのクエストを生業とする者達をそう呼ぶ
クエストとは街や外で何かしらの問題が発生した際、ギルドと言う組織にその解決を依頼された時発生する仕事の事だ
正確にはそれ以外の場合もあるのだが....
そして本日。このギルドが大いに盛り上がる一大イベントが行われようとしていた
ーSランククエスト アイアンドラゴン討伐 発足ー
「リョウター!今回はこれでしょ?」
「うん。アイアンドラゴン討伐。始めてのSランククエストだけど一緒に頑張ろうエリー」
「リョウタがいれば余裕♪余裕♪」
そのエルフの美少女はまるで危険など無いかの様に、これからピクニックでも出かけるかの様な様子だ。
これから死を覚悟しなければなら無いレベルの超難易度クエストを前にしてだ...
「おぉぉ?兄ちゃん達もアイアンドラゴン討伐に出るつもりかぁ?そんな華奢な身体で生き残れんのかぁ?」
ガラの悪そうな男がリョウタとエリーの前に来てそんな事を話し出す
「リョウタ。こんな奴無視していこ」
エリーが僕の手を引いてクエストの受注を受けに行こうとするもガラの悪そうな男はそんな態度のエリーが気に触ったらしく引き止め様と手を伸ばす
その事に僕は酷く腹が立ってしまった
「いてててててて!!!何すんだよてめぇえええ!?....お、俺の手が曲がってるぅぅ!!?」
「すまない。ただ払っただけだったんだがな」
「た。ただ引き止め様としただけだろうがぁ!?てめぇイカれてやがるせ!?」
ごちゃごちゃと煩い目の前の虫を黙らせようと顔面に渾身を叩き込んでやる
ガラの悪そうな男は吹っ飛び壁にぶつかると顔面から大量の血を流し動かなくなる
「こ。こいつ顔面が陥没してやがるぜ...」
「おいおい。死んだじゃねーかそいつ...」
「あいつただあのエルフの女を引き止め様と手を伸ばしただけに見えたが....」
外野が何やらごちゃごちゃと煩いが僕の知った事では無い
僕の可愛いエリーに手を出したからこうなったのだ
「りょ...りょうたー!」
エリーを優しく慰めた後、僕達はクエストの受注を受けに向かった