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始まり
リョウタ!早く起きなさいよ!
香水だろうか、金木犀の香りがし、うっすら目を開けると眩しいばかりの金色が僕の目を刺す
「今日はSランククエストしに行くんでしょ!早く起きなさいよ!」
仰向けにベッドの上で寝ていた僕にまたがる一人の少女。いや、エルフの美少女のエリーがいた
「もうちょっと寝かせてくれ...」
本当はもうしっかり起きていたが彼女とのやり取りが楽しくてつい寝ぼけたフリをする
彼女に対して鬱陶しい様な態度を取る僕だが内心ウキウキだ、何しろ前世じゃ絶対に出会えなかったであろう超絶美少女が目の前にいるのだ
「リョウター?早く起きないとこうしちゃうぞー?」
僕の胸の辺りに柔らかい2つの大福が当たるのを感じると僕は慌てて飛び起きる
「わかった!今起きた!今起きたから!」
彼女の柔らかい物を名残惜しげに思うもこう言う態度を取ってしまうのが僕だった
「今支度をするからエリーは先に外で待ってて!」
そう言うとエリーははいはいとドアから出ていく
今日はSランクの討伐クエスト受注試験本番だ
「早く支度しないとな...」
僕は先を急ぐように着替え準備を始めた