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立て続けに巻き起こる不幸と言う名の試練

 そろそろ20キロ程歩いてきた頃だ。


 だが、かなりの飢餓状態で、何時倒れてもおかしくない状態だ。しかし、目の前にあるのは出口だ。

「やっと出られる! ここまで長った〜」

 入り口同様、結界石に触れて結界の影響を弱めて、その隙に竹林の外に出た。


 出た直後シールドを解き、森の木のお陰で酸素たっぷりの綺麗な空気をお腹いっぱいに吸う。空気ぐらいでお腹は満たされないが、身体の全細胞がとても喜んでいるのを感じる。


「空気が美味しい! こんなに空気って美味しいのか! いい勉強になった!」



 日が真上にある時、時間が気になり懐中時計を見る。そこに書いてあったのは、 午前2時04分。


「ん!? 2時4分?」


 意味が分からない。今は日が真上にある。何故か時計は深夜を指している。しかしお昼頃に幻毒の竹林に入り、竹林内で100キロ近く歩いたのだ、1日半程連続で歩いてもおかしくない筈だ。

 もしかして時計は何ひとつとして、間違った事を言っていない可能性が高い。しかし人間の作って物より自然の方がよっぽど、信頼できる。何故なら"自然"だからだ。


 もしかすると、竹林内に人がいる場合は竹林の外では時間が動かないのか? でもなぜそうなる? そんな事自然界でホイホイ起きない筈だ。何故なら原理が複雑過ぎる。俺でも理解出来ないだろう。そうすると、かなり知性が高い、誰かがそうしたに違いない。でもこんな事する動機が無い。知性が高いのだから、理由も無しに行動はしない筈だ。


「考えれば考えるほどおかしくなる。考える事はやめて、人を探して、誰かに話を聞こう」



 

 3キロ程歩いただろうか、俺は絶望の様な驚きをしていた。何故かと言うとそこには、


「なっっにも無い、草原!」


 建物どころか、人っ子一人いない。どうしたもんか、

だが、歩かなければ何も始まらない。結局歩き始めた。



「いつまで歩けば人に誰かに出会えるのか、誰か教えてくれーー」

 それに今はかなりの飢餓状態だ。また目眩が激しい、


「いつまで草原続けるんだよ、 長すぎ!」と嘆いていると、


 すると突然目の間が、ブラックアウトした。

「あっ、これダメなやつだ」と、






「はっ! ここはどこだ?」小屋? 見たいな所で目が覚めた。これは俗に言う"知らない天井"と、言うやつなのか、


 でもおかしい。飢餓で倒れたのになぜ意識が戻るのか? それに空腹が満たされている。何故だ? もしかして超絶可愛い美少女さんが、助けてくれたのか? と、淡い期待をしていると、


「目が覚めたか」

「ん!?」 とても美少女とは思えないイケメンボイスが聞こえた。もしかして、この人が助けてくれたのか? このご時世こんな心優しい人がいるのか!! だが、超絶可愛い美少女じゃ無いのはちょっと残念だが、

「悪かったな、超絶可愛い美少女じゃなくて」

更に驚きだ。あいつは俺の心が分かるのか? どんな魔法だよ、


「助けてくれたのか、ありがとう! あなたの名前は?」と、質問したが、声は返って来る事は無かった。


 横になっていたベッドから身体を起こす。「ん?」机にパンと、置き手紙が置いてあった。置き手紙には、

「ここにあるパンは持っていいって良いぞ。お前は、マグナ・カルタを倒す為に冒険しているそうだが、今のお前に勝ち目は無い。今すぐ踵を返す事を強く推奨する」と、記されていた。

「なんだよ俺には倒せないなんて、これでも世界一の魔法使いなんだぞ! 初対面の人にこんな言葉を話すなんて、あいつ意外と最低な奴なんだな」と、恩を仇で返す感じで考える。

「だが、あいつが助けなければ、俺は死んでいた。認めたくないが、命の恩人と言う訳か」


 そして机に置いてあったパンをカバンに入れてドアを開ける。そして、ドアの外にはまたあの様な大草原が続いていた。

「またこの草原を歩くのか、嫌だな〜」と、愚痴を言いながら、歩をまた進めていく。

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