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東方霊人録  作者: たいち
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第3話 幻想の先へ

「嘘だろ?」


祐樹1人残したまま紫は消えていった。辺りは暗く、空には月が雲をかぶってぼんやりと浮かんでいた。紫がいない今、祐樹はとても不安だった。

だが、こんな所に居続けるのもなんだと思い、森の中を歩き始めた。


ガサガサ・・・


「何だ?さっきからつけられている感じがするけど・・・


振り返ってみるが誰もいない。余計気味が悪くなってきた。人間ならまだしも、ここは幻想郷だ。幽霊とか妖怪に普通に出会う。


「早いとこここを抜けないと・・・」


ガサガサガサ・・・


さっきよりも音が近くなっている。攻撃に備えて姿勢を低くする。「来る!」と思った瞬間出てきたのは、

30cmぐらいの小さな植物だった。大きな口で目がなく、つるが手の代わりのようで、根っこが二本に分かれて足のようになっている。


「なんだこれ?幻想郷には不思議な植物があるんだな。」


と言って近づこうとすると、突然その植物は5mぐらい大きくなり、祐樹に向かって勢いよくつるを伸ばした。


「危ねっ!」


祐樹は間一髪でつるをかわし、倒れ込んだ。植物は、「グググググ・・・」と唸りながらよだれを垂らしている。


「こいつ・・・俺を食う気か・・・」


姿勢を低くし、この植物と戦う方法を考える。今は森の開けた場所に居るが、このままだとやられることは見えていた。小さい予備動作であそこまでの速さを出せられるなら、銃弾のような速さを出すことも可能だろう。俺は、銃弾の速さなんてどれぐらいなのか知らないけれど、避けきれない事は分かっていた。つまり、当たったら死ぬかもしれないという事だ。残された道は、逃げるしかない。祐樹はすぐそばにあった石を拾い、その植物目掛けて投げた。その植物が石に意識がいったと思った瞬間走って森の中へ入って行く。


「出来るだけ遠く!あの植物に見つからないように!」


そろそろ川に出ると思った瞬間、後ろからあの植物がドシンドシンと木をなぎ倒しながら物凄い勢いでこっちに向かってくるのが見えた。あともう少しのところで、その植物がつるを伸ばしてきた。一発目は避けれたが、二発目は先を読まれて横から腹を殴られて倒れた。


「うぐっ!くそっ!うまく立てれない・・・さっき殴られて倒れた時に足をくじいたか・・・」


このままじゃ逃げることすら出来ない。すると、その植物がつるを伸ばし、俺の腹を縛り上げた。もう残された道はない。そう思った瞬間、思い出したのは紫の一言だった。


「自分の力を信じて生き残りなさい」


体中に力がみなぎってくるのを感じた。


「そうだ。・・・俺は・・・お前なんかに・・・」


そう言いながら裕樹は両手を上に上げ、みなぎってくる力を集中させる。それは大きな玉のような形になっていく。


「殺されるわけにはいかねー!」


と、みなぎってくる力でつくった玉をその植物目掛けて投げた。見事当たり、つるは千切れて、本体だけが木をなぎ倒しながら飛んでいく。ドシン!と岩に当たって、その植物は倒れた。


「ハァ・・・ハァ・・・勝った・・・のか?」


肩で息をしながら、数十m先まで飛んだあの植物を見る。動かず、横たわっていた。勝ったんだ。


「良かった・・・勝てた・・・」


と言いながら、夜空の月を見上げた。凄くフラフラする。倒れそうになる時、夜空に棒のような物を持った人影が見えた。


は意識を失った・・・




あとがき

初の戦闘シーンです。おかしい所は見逃して下さい。

当分戦闘シーンは無い予定です。

次の話はあの人が出てきます!ダレナンダロネー。

それでは、第4話までHave a nice day!!

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