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まつろわぬ鬼(旧 機械化歩兵の21g)  作者: よしお
第1章 出会いと敵対と
6/21

出会い

題名を変更しました。

ブクマとポイントありがとうございます。励みになります。

「シュテンは同族を殺して平気か?」

村長にされた質問だ。正直、ある程度は来る前の戦場でなれたというべきだろう。さすがに夢に出ることもなくなった。殺しすぎたのだ。多少の忌避感はあるが、それほどではない。

「ん、大丈夫。殺しに来た話が通じないヤツと友に危害を加えるヤツとは誰だろうと返り討ちにしてやるよ。」

「そうか。ならいい」

村長心配してくれたのね。ちょっと泣きそう。




その日は罠を見回り、罠の餌に昨日殺した奴らの死体を仕掛けた。

川に行き、ついでに村に水を汲んで帰ることにしよう。

川に着いたところで桶に水を一杯目を汲んだ後、首筋がゾクッとした。

川上に剣歯虎サーベルタイガーがいた。ただ、その体は傷つき、赤い染みが体中に付いていた。

「一応、生きてるかどうか見ようか。」

そんなに深くはない川を渡り、剣歯虎の傍に寄る。体は温かい。しかし、大きく裂けた首の傷から流れる血がその大きな虎が二度と動くことのないことをあらわしていた。

何故かこの剣歯虎を弔ってやらねばならないような気がした。

にゃー

少し離れたところから猫の鳴き声がする。

少しすると剣歯虎の子供が出てきた。

つれて帰ろう

ヤリとユミの2人を呼んで水を運ばせる。

母親を左肩に担ぎ、右腕に子を抱いて村まで帰った。

剣歯虎の腹に折れた牙が刺さっていたが、剣歯虎の物ではなかったのでヤリとユミに聞くとこの近辺に出るデカイ蜘蛛の物らしかった。



村長が出てきてどうしたのか聞いてきたので死んだ剣歯虎を見つけたことと子供の剣歯虎を飼うことを告げる。

村長は子供の剣歯虎を飼うことに若干の難色を示したものの、なんだかんだと押し通した。

弱ってる剣歯虎の子供に肉を与える。なかなか食べないので俺が口である程度租借してそれを手に出して与えると何とか食べた。何回かそれを繰り返すと子はコテンと寝てしまった。

村長に村で一番皮を剥ぐのが上手い者を借りて剣歯虎の皮を剥ぐ。ハギメさん(俺命名)には傷だらけで良い皮ではないと言われたが『虎は死して皮を留め、人は死して名を残す』のことわざ通りに皮を頂こう。

剣歯虎はどうも子を庇って戦っていたらしく子には怪我らしい怪我はなかった。その勇気を、守る力を俺にも分けて欲しかったのだ。

襲撃してきた奴らのせいでいろいろとダウンしていたと、その時気がついた。

子にやった肉の残りを食べると、その日は早くに寝た。

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