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なるべく目を伏せて、その色を見られないようにした。私が持っているのはミミナという名前だけ。孤児院で暮らしていたが、閉鎖されることになったので、私を最初に見つけたらしい(私は全く覚えていないの)人に引き取られることになった。

お世辞にも広いとは言えない家だったが、彼は私に自室を用意していた。それもそうだろう。誰もがこんな私と顔を合わせる事なんて少ない方がいいと思っているに決まっている。顔を上げず、私はこの家の主に挨拶をした。

「あ、あの、私を引き取ってくださってありがとうございます。ミミナです」

「クラウスだ。これからはここが新しい家だと思ってくれ。ミミナって呼んでもいいかな?」

親しげに掛けられた声に驚いて、思わず顔をあげてしまった。だがそこには悪意や憎悪は無く、暖かな笑顔がそこにあった。呆然としたままこくんと頷くと、彼は私の頭に手を置いたかと思うとばたばたと階段を降りていく。

「あぇ、あ、クラウスさん!」慌ててついていく。

「クラウスでいいよ。俺仕事だから行くね。ご飯はごめん、冷蔵庫の物で適当に食べてー。」

あっという間に出かける支度ができたクラウスさん改めクラウスは、玄関のドアを開けながらこう言った。

「これからよろしく、ミミナ。いってきます!!」




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