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【詩集】Shangri-La

朝の交叉点

作者: 野鶴善明

 朝の交叉点

 人も車も

 振り返らずに流れてゆく

 生まれ落ちた世界の片隅で

 てくてく歩く

 僕は歩く


 明るく澄んだ雨上がり

 うっすらたなびく朝雲は

 だれかの吐息に似て

 僕は水溜りを

 踏まないように

 スキップを踏んだりして


 流される日々に

 すこしずつやり直す

 変わらないでいるために

 流れゆく日々に

 すこしずつなにかを試す

 変わってゆくために


 心が折れた朝もある

 立ち尽くした午後もある

 人生に躓いた夜もある

 だけど

 絶望してもむだだと

 諭された


 命を授けられた

 この世界では

 つらくても

 あきらめたくても

 時計仕掛けのまま

 明日はやってくるから


 今日のこの日は

 スケッチブックの真っさらな

 白いしろい一日

 なにを描くのも

 あなたしだいの

 自由な一日


 朝の交叉点

 青信号を小走りに僕は渡る

 さてさて今日は

 なにをやり直そうか

 なにを試そうかな



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― 新着の感想 ―
[一言] 思わず何度も読み返してしまいました。 優しい言葉で紡がれていて、それでいて爽やかで清々しくて前向きになれる。そんな読んだ後の余韻が心地好いです。雨上がりの朝には、今日も一日前向きに頑張ろうと…
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