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月忍  作者: ドラスタ
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取り戻した日常

ゴウゴウと燃える揚がる炎、大規模な勢いで燃えているようだ、その炎を見つめている者達がいた。皆似たような格好をしていた黒い着物のような洋服のような服に、全員が頭に黒い包帯を巻き付けており肌は目元の辺りしか出ていない。彼らはビルの廃墟のように見える所にいてそこから炎を見下ろしていた。「終わったな」一人が言った。その言葉に誰かが頷き、「ああ、終わったな,戦争」と返す。また別の誰かが「みんな前を、」と声を出し指を指した、その場の全員が前方すこし斜め下に視線を向けるとさっきから全員で見ている炎を背に3人の人間が走ってきている所が目に見えた所だった。3人はすごく速く音も無く飛び全員がいるとこまでやって来た、つくなり1人が口を開く「一番隊、ただいま帰還しました。」その言葉をうけた一人はうむと頷き「皆ごくろうじゃった、皆のおかげで戦争は終わった。妾たちの役目は終わりじゃ、しばらく身を隠すとしよう。」その言葉にその場の全員が頷いた。全員があちこちに散っていく中一人は炎を見続けていた。「隊長?」先程帰還報告をした一人が怪訝そうに振り向く「・・・・・終わったのだろうか?」「・・・・・隊長?」突然の問いかけにその者は困惑する「本当にこれですべて終わったのだろうか。」あくまで静かな声だった。



約一年後


 ここは広い銀河の中にある惑星リア・アース、銀河政府所有の惑星でその環境は何処かの辺境にあるという青い第三惑星に限りなく近い。その星の中にも様々な国が存在し甘藍国(かんらんこく)もその一つだった。甘藍国首都、郷東(きょうとう)、その町には様々な建物が並び、様々な服を着た人々が行き来していた。そんな何処にでも見れそうな町の中を一人の少年が歩いていた。 黒を基準とした学生服を着ており片手に鞄を持ち目的地に向かって歩いているようだ。結局これもこの町のいつもの風景の一つだった。

                                                ここは郷東の中でも特に有名な高校だ。確か名前は郷里(きょうり)第一高校だったはずあちこちにある教室から様々な声が飛ぶ。    

 「・・・・であるからして銀河政府内部紛争は月影忍軍の活躍で終戦を迎えた、と、今度歴史のテストに出すからしっかり覚えておくように。」

 担当の先生のけだるそうな声が聞こえている今は授業中のようだ。先生はやはりやる気の無さそうな姿勢で目の前にいる生徒達を見回し、更に話しを続ける。

 「そして現在、紛争終戦から早1年、銀河政府は星海軍を使用して、月影忍軍を捕らえるためひび努力している、奴らはかなりの危険人物達だからな。」

ここで一人の女子生徒がシュッと手を挙げた、先生は面倒そうな顔をしつつもその生徒に発言の許可を与える、女子生徒はその場に立つと発言する。

 「どうして月影忍軍を捕らえる必要があるのですか?彼らは紛争を終戦に導いた英雄達ではないのですか?」

その発言、もとい疑問に先生は何をいまさらそんなことをと言わんばかしの顔をし、呆れ顔で答える。

 「確かにそのとおりだ、しかし同時に奴らはたった数十人で銀河政府の軍を相手にできるほどの力を持っているという事だ。こんな奴らがもしも銀河政府に逆らうような事があれば再び銀河政府所有の惑星、施設、団体すべてに危険が出てくるからだ。分かったか?」

 「それじゃあ先生、銀河政府はそんな事を心配して月影忍軍を捕まえるんですか?もし彼らを捕まえたらどうするんですか?」

 「そんなもん処刑に決まってるだろ。」

それを聞いた女子生徒信じられないと顔をして両手を口にあてて言葉を続ける。

 「銀河政府は感謝をするどころか、そんな恩を仇で返す様なことをするのですか?」

 「だから言っただろう、奴らがもし銀河政府の正式な傘下に入るというならまだしも、相変わらず好き勝手に動いているらしいからな。」

 「でも、...........」

それでも女子生徒は先生に食らい付く。

 そのやりとりをつまらなさそうに聴いている男子生徒がいた先程町の中を歩いていた少年だ、この男子生徒の名は神谷大介、1年前にこの学校に転校してきた生徒で何処にでもいそうな普通の少年だ。男子生徒はさっきから行われているやりとりを見て心の中で思っていた。つまらない、と。

 (月影忍軍とかどうでもいいし俺には関係ねえからなぁ~)

少年はふうとため息をついて風を通すために開かれた窓から外を見た、いつもと変わらない空、周りを見回す、いつもと変わらない風景、そしていつもと変わらない日常。

 (今日も平和だなあ。)

我ながらのんきなものだなあ~っと、思っている、でも、それは今が平和なのだという何よりの証だと思う。そうきっとそうなのだろう、だってあの酷い紛争は1年前に終わったのだから。

 少年はきっと今日もいつも通りの日常を送るのだろうと、幸せなため息をついた。これもこの町の風景の一つだった。

こんにちは小説家になろう新入りのドラスタです。これから頑張っていくので、コメント、文章指摘、よろしくお願いします。

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