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再び仲間で歌うルクシア達
レリアが涙ながらに訴えた後の重い沈黙。ルクシアは胸が締め付けられるようにレリアを見つめている。
ルクシア「……私も、レリアの気持ち、よくわかる……。あの頃が……本当に好きだった」
沈黙の中、フェルヴィアが小さく口を開く
フェルヴィア「……ルクシア。私、レリアと故郷の村でよく歌ってた。小さな広場で、風が吹き抜ける丘で……。子どもたちも集まってきて、みんなで笑って、歌って……。あの時のレリア、すごく楽しそうだったなあ…」
ルクシアは目を見開き、フェルヴィアを見つめる…
フェルヴィア「だから……あの子が“戻りたい”って泣いた気持ち、すごくわかる。私だって……あの時間が恋しい…」
ルクシア「……フェルヴィア……」
ルクシアはレリアの手をとって立ち上がった。
ルクシア「みんな……! 一度でいい、もう一度でいい……歌おう。奏でよう。あの頃みたいに。戦いのことを忘れて……仲間として」
焚き火の揺れる赤い光の中、仲間たちは言葉を失う。ミレアは唇を噛み、セレナは冷ややかに目を細めるが――その場には確かに、一瞬だけ過去の温もりが蘇る気配があった。




