レリアの願い 戦意を失うレリア
激しい口論の直後。互いに罵り合った後、気まずい沈黙が落ちる
「……どうして、こんなに……」
言葉が続かないルクシア
「フェルヴィア、あなたが甘いからよ。戦場で迷いなんて許されない!」
「ミリア…もういい加減にして……! 私だって……戦う理由がわからなくなってるのよ……」
「フェルヴィアの裏切り者!」
空気が決定的に冷たくなり、互いの視線が敵意を帯びる。そのとき
「……やめて……!」
レリアが声を震わせ、涙を浮かべて立ち上がった。
「やめてよ……! もう、こんなの嫌……」
全員が驚き、レリアをみた。
「もう一度……あの頃に戻りたいの……!」
ミリアの涙が頬を流れていく。
「酒場でみんなで歌って、演奏して……お客さんたちと笑って、仲良くなって……。あの時間が、一番幸せだったの。戦いなんてなくて……ただ旅して……音楽を奏でて……あの時に、戻りたい……!」
「……レリア……」
ルクシアにはレリアの言葉が自分の言葉だった。自分もいつも心のどこかでそう思っていた。それを否定してきた。それを今、レリアが言ってくれた。
「……甘いことを言わないで!レリア! そんな夢物語!」
ミリアはルクシアの本心もしらずにレリアを責めた。
フェルヴィアは涙を隠すようにうつむいていた。
「……ふん。愚かしいわね。けれど……一番人間らしい言葉かもしれない…」
セレナは腕を組んで誰にも視線を向けずにつぶやいた。
ルクシアは胸に残った温かい記憶と、目の前の現実との間で揺れていた。




