表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/98

第二話・第三節:カボチャ頭との本格バトル

「試練ハ、コレカラダ……」


 カボチャ頭の異形が低く囁くと、闇の手が四方八方から俺を襲った。


 俺は地を蹴り、跳躍する。

 背後から迫る黒い手の群れをギリギリでかわしながら、壁を蹴って飛び上がった。


 ——次の瞬間、さっきまで俺がいた床が”腐食”し、跡形もなく崩れ落ちた。


(やっぱり触れたら終わりか)


 俺は上空で身体を捻りながら、黒炎をまとった拳を振るう。


「喰らえっ!!」


 黒炎が鋭い刃となり、カボチャ頭の異形へと一直線に飛んでいく。

 だが——


シュウウウ……ッ!!


 炎が異形の身体に触れると、まるで”霧に溶ける”ように消えた。


「……やっぱり、そう簡単にはいかねぇか」


 こいつは今までの雑魚とは違う。

 ただのカボチャの怪物ではなく、このダンジョンに”根付いた”何か。


 俺が着地するより早く、異形は動いた。


「——闇二沈メ」


 低く呟くと同時に、カボチャの目と口がギラリと光る。

 その瞬間、俺の足元から”影”が伸びてきた。


「っ……!」


 すぐさま後方に跳ぶ。

 影の触手が俺の足を捕らえようとするが、間一髪でかわした。


(こいつ、影を自在に操るのか……)


 だが、逃げてばかりじゃ勝てない。

 どこかに”攻め手”があるはずだ。


 俺は一瞬で思考を巡らせる。

 こいつが影そのものなら、影を”消す”方法を考えなければならない。


(影は”光”があるから生まれる……)


 なら、“光源を潰す”か、“より強い光”を作るか——


「……試してみるか」


 俺は両手を広げ、黒炎を練り上げた。

 ただの炎ではなく、“爆発”させる形で。


 カボチャ頭の異形が再び影を操ろうとした瞬間——


「——喰らえ!!」


 俺は黒炎の爆発を”足元”に叩きつけた。


——ドォンッ!!!


 爆風がダンジョンの空間を揺るがす。

 一瞬、辺りが”強烈な閃光”に包まれた。


 俺はその隙を突いて、一気に間合いを詰める。


「……今度は逃がさねぇぞ」


 拳を握り、全力の一撃をカボチャ頭へと叩き込んだ——。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ