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41日目:プリンさん合流!

いつも誤字報告ありがとうございます、助かってます。

 ゲーム内で目覚めると、目の前にテトの輝くまなざし。

 ナツおきたー♪

 と楽しげに鳴くので、どうやらそろそろ目覚めるかと思って顔を覗き込んでいたらしい。イオくんが起きたからそろそろだと思ったんじゃないかな? 賢いね。

「テトおはよう。今日はプリンさんと会うんだよ」

 ピーちゃんせんぱいー。

「ピーちゃんと会うのも楽しみだねー」


 プリンさんとは、サンガで別れてから大分経ったような気になるけど、僕はフレンドメッセージのやり取りをしていたからあんまり久々って感じでもない。

 でも! ピーちゃんは! 久々です!

 ガンちゃんもかわいいんだけど、あの子は人見知りらしいので触れ合ってくれるかな……?

「鳥さんもかわいいよね」

 猫も犬も好きだけど、鳥も好き。何なら蛇もトカゲも好きな僕である。如月くんの卵からどんな子が生まれてくるかも本当に楽しみだ。ソロ向きの子がいいなーとか言ってたけど、そういう観点だとやっぱり偵察ができる子かな? 昔は鳥が気になるって言ってた気がする。でも、テトを撫でまくっていた影響で、今はもふもふの子がいいなーって気持ちに傾いているらしい。わかる。

 うちのテトの毛並みは最高ですので!

 晴臣さんもゲームやればいいのになあ、テトならいくらでももふってOKだよ。


「ナツ、行くぞ。ギルドのフリースペース借りて朝飯にする」

「はーい! プリンさんと如月くん、もう下にいるって」

「はやいな」

 なんて話をしながら2階の宿泊所から降りる僕たち。昨日の生産はねー、色々作ったんだけどどれも微妙な効果だったんだよね。ただ、幸福度UPの効果付けてくれたのはおそらくあの黄色い花だってことはわかった。

 スターダストイエローっていう、こっちの世界の花みたいで。僕これどこで拾ったか全然覚えてないんだけど、イオくんに聞いたらグランさんのところに咲いてたらしい。

 白い貝殻は、速さに関する効果かな? ってところまでは予測出来た。でも、個数が少ないから流石にこれ以上の検証は出来なかったよ。

 <細工>はお陰でレベルが4になって、あと1つスキルレベルが上がったら素材の数を4つに増やせるらしい。素材が増えると、失敗率も上がるけど効果も増えるので、早く素材数は上げたいところだね。あんまり良い効果つかなかった今回作ったアクセサリは、全部ギルドに売っちゃおう。

「イオくんはシチュー作れた?」

「テトがかぶりつきで見てたからな……」

「今度鮭のシチュー作って欲しい、前に食べた時気に入ってたし、テトきっと喜ぶよ」

「前向きに検討しよう」

 この返答は、やる気ですねイオくん。僕も期待してます!


 さて、ギルドのフリースペースへ向かう前に、受付前のベンチのところで無事に如月くんとプリンさんを発見した僕達。テトがてててーっと走り寄って、にゃあん、と甘えた声でご挨拶をしている。

 きさらぎー! ピーちゃんせんぱいー! あと、プリンー。おはよー!

「おはようテト! 久しぶりね」

「オハヨー! オハヨー!」

「おはようございます!」

 相変わらずプリンさんが連れているのはピーちゃんだけみたい。新しく契約した子っていうのも、人見知りなのかな? 不思議に思いつつ挨拶をして、みんなでフリースペースへ。

 イオくんが適当に朝食を出してくれるので、朝食はここで食べていく。

「ナツくんたちは、なんだかすごく久しぶりな気がするわね。もう食べ歩きした?」

「それが、色々ありまして高級なお店とかは行ったんだけど、開拓はまだまだかなあ。あ、今日のお昼、プリンさんイチオシのパスタ屋さん連れてってほしいかも!」

「もちろんいいわよ!」

 相変わらず話しやすい雰囲気のプリンさんは、フリルたっぷりな可愛いコーデ。その肩にとまっているピーちゃんは……あれ、ちょっと変わったかも?


「プリンさん、ピーちゃんの羽、ボリュームアップしてる?」

「そうなの、1回目の進化をしたのよ」

 楽しそうにプリンさんが教えてくれたんだけど、召喚士の契約獣さんたちは結構進化段階が多いらしくて、初日から遊んでいる人たちの中では、早い人だともう2段階目の進化をした子もいるらしい。

 レベルとか経験値だけでなくて、進化にはそれぞれいろんな条件がある場合も多いらしくって……ピーちゃんは友達が多いこともあり、「フレンドリーバード」という、パーティー内のメンバーを強化していくバッファーみたいな役割に進化したんだって。

「わー、ピーちゃんさすが! 仲間を助ける立場なんだね!」

「ソーナノヨ! ピーチャントッテモオヤクダチヨー!」

 ピーちゃんせんぱいすごいのー。テトもしんかできるかなー?

 ふんすっと胸を張るピーちゃんに憧れのまなざしを向けて、テトはむむむーっと考え込んでいるけれども……そもそも、テトはフォレストキャットからすでに1回進化した姿で生まれてきてるんだよ。テトは戦えない方の契約獣だけど、2回目の進化もあるといいねえ。

 ガンちゃんはもう少しで進化できそうってところまできていて、もう1匹の仲間のハサくんはまだまだって感じらしいので、プリンさんパーティーではピーちゃんが一歩リードのお姉さんなんだとか。誇らしげな鳥さん、とてもかわいいねえ。


 そんな話をしつつ、僕達はイオくんの作った朝食を食べる。例によって人数がいる時は在庫処分市なので、和洋折衷好きなの食べろスタイルである。テトさんは朝から昨日作ったばかりのシチューを出してもらってご満悦だ。

 しーちゅー♪ とってもーおいーしー♪

「テトはシチューが好きなのかしら、嬉しそうね」

「オイシー?」

 あのねー! イオとってもしちゅーつくるのじょうずなのー。あまくってクリーミーでとってもしあわせのたべものなのー!

「テトは食事系の食べ物の中だとシチューが一番好きみたい。甘いのはまた別なんだけど、甘くてクリーミーで幸せなんだって」

「そうなのね、食事を楽しんでるのって、すごくナツくんの契約獣っぽいわ」

 にこにこのプリンさんが言うには、ピーちゃんはナッツ系をつまむことはあるけど、食べ物は基本的に食べないらしい。食べてもいいよって差し出しても、魔力のほうが良いって感じなんだって。契約獣にも食の好みが色々あるんだね。

 今日は、みんなが食べてるから、自分も食べる気になったみたいで、小皿にナッツをもらっている。


「ガンちゃんは完全に魔力だけで、食事は好きじゃないの。ハサくんは海のものなら何でも食べるわ」

「へー、やっぱり個性が出るねえ」

 テトがこんなに食いしん坊なのは、7割僕のせいで、残り3割がリクエストにお答えしちゃうイオくんのせいだと思う。でもほら、テトのこの「おいしー!」って顔見てご覧よ。僕はこの顔をする子に食事を与えないなんてできないよ。

 とりあえず僕も朝食は……ミートパイをいただこう。これはパン屋さんで買ったやつ。サックサクのミートパイはバターたっぷりでとっても美味しいので、イオくんに今度これホールで作ってほしい! とリクエストしておいた。できればチーズ入れてください!

 ある程度みんなが朝食を食べ終えた頃、如月くんが仕切ってくれて、今日の予定確認。


「まず、イオさんたちと俺は港の管理局に顔を出さないといけないんで、このあとはそっちに行きましょう。プリンさんは関係ないクエストの完了報告になりますけど、付き合ってもらっちゃっていいですか?」

「もちろんいいわよ。その管理局、私の地図に載ってないから、むしろ連れてってもらえると助かるわ」

 僕達より大分前にゴーラに着いていたプリンさんだけど、管理局はまだ未踏の地だったか。うーん、やっぱり地図の解放はクエスト次第な所あるなあ。

「その後はプリンさんのおすすめの店とか見に行く感じで……あ、そう言えばプリンさん、編み物は順調ですか?」

「ふふ、その質問を待っていたわ」

 プリンさんは楽しそうに机の上に編み物を並べてくれた。お花とか手提げ袋みたいなのから、ニット帽やベスト、ポンチョやストールまで。

「おお……!」

 え、これ全部手作り? すごい、さすがリアル経験者、クオリティたっかい……!

「残念ながらこの編み物には、特に効果とか付けてないの。靴下とか手袋とか帽子には、自動で保温の機能が付くけど……図案を使ったものほどではないのよね。<魔法図案>は持ってるんだけど、柄を編むと作りたいものじゃなくなってしまうし……でもサンガで出会ったグロリアさんが、ゴーラの手芸用品店に紹介状を渡してくれたお陰で、こういう普通の編み物も買い取ってもらえるのよ」

「わー、それはよかった! こっちのお花みたいなのも売ってるんですか?」

「これはね、ヘアゴムを付けるの。ブローチを付けてもいいんだけど、こういう柔らかい素材だと子供向けに良いから……」


 色々解説してくれるプリンさんだけど、楽しい生産ライフを送れているらしい。毛糸のバリエーションが少ないのが難点なんだって。

「じつは、その手芸用品店に弟子入りしているの。だから私は、あと1ヶ月はゴーラを離れられないのよね」

「職業クエストみたいな……?」

「染色の職人さんを紹介してもらう為の連続クエストみたいなものなのよ。これが成功すれば、多分毛糸の色バリエーションが増えるわ。グラデーション毛糸を作ってもらいたいの」

「おおー!」

 グラデーションの毛糸かあ。なんか、ないなら作ってしまえって感じ、すごいバイタリティだなと思う。プリンさん好きなものに一直線だね。

「そのクエストって、なんか特殊なやつか?」

 問いかけるイオくんに、プリンさんは「多分」と答えた。

「実はこのクエストを受けてから、<鑑定>結果で染料の材料を判断できるようになったのよ。クリアしたら、染料に関するスキルが取得可能になると思うの。それが知りたくて優先して進めているんだけど……1つをクリアしてから次のクエストが出るまでに、少し時間が開くのよね」

「あ、それで1ヶ月はゴーラを離れられないって?」

「そうなの。1つクエストが終わったら、次はこれを頼みたいんだけど今は職人さんがいないから3日後にまた……みたいな話になるのよね」

 それはまた面倒そう……だけど長く続くクエストってその分見返りが良いことが多いから、プリンさんのクエストも、なんか良いスキルをもらえるやつとかかもなあ。1ヶ月はちょっと長いけれども。


「あ、そう言えば昨日、プリンさんへのお土産としてアクセサリ作ったんだった。これよかったらどうぞ!」

「ナツくん、<細工>をとったって言ってたわね、そういえば。ありがとう、嬉しいわ!」

 昨日作った革紐のブレスレットは、弓使いのプリンさんには喜んでもらえた。そして突っ込まれる追加効果の方……。

「幸福度って……あまり聞いたことないわね?」

「幸せだと思う気持ちだって。たまにテトが「撫でて!」ってクエスト出してる時があるんだけど、そういうときテトを撫でるといつもより幸せな気持ちになったりするやつ」

「甘い物好きなら少しだけ欲しい感じね」

 早速その場で装備してくれるプリンさんである。使ってもらえると嬉しいね。

「このゲーム、何かそういう細かいパラメータ色々あるらしいんですけど、ほとんど非公開情報なんですよね。契約獣回りのシステムめちゃめちゃ調べたんですけど、相性とか親愛度とかは、トラベラーが確認する方法ないらしいっす。住人さんから教えてもらえることはあるんですけど」

 如月くんが言うように、「幸福度」は説明文でしか見ることの出来ないもので、正直ほんとに上がってるのかなー? っていうのが見えないんだよね。他にも、「冷静度」とか「恐怖度」とかいうのがあるらしいとの掲示板情報。

 でもバフ・デバフじゃないから、実際それが発動してるのかよくわかんないというね。


「あってもなくてもよくわかんない、俺の幸運ステータスみたいなもんですかね」

「如月くん、異議あり! 幸運さんはちゃんと仕事します!」

「ナツの幸運は働き過ぎなんだよなあ」

「ナツさんの幸運は仕事しますけどね……」

「ナツくんの幸運は働き者ね」

「うーん、幸運さんの地位が低い!」

 みんなもっと信じようよ幸運さんを!

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― 新着の感想 ―
ナツの幸運さんは働き者な上に、全方位でサポート入るからね 鬼に金棒だよ
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