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10、答え合わせ

 ♤♤♤♤



 メンヘラガールからキンダーガーデン・平家の過去を聞いた探偵たち。

 彼女らはキンダーガーデン・平家、並びにアンダースクール・無名の捜索に動いていた。


 私は神楽、メンヘラガールとともに行動していた。


「メンヘラガールは心当たりとかないの?」


「彼が行く場所は二つしかありません」


「まああの二つだけだよね」


 メンヘラガールと神楽は既に分かっているようだった。

 分かっていないのは私だけのようだ。


「わ、私も分かってるけど、一応確認のためせ~ので言おうか」


「先輩、嘘はすぐバレますよ」


「嘘じゃないもん。じゃあせ~ので言うからね。せ~の──」


「幼稚園」

「源氏の家」

「…………」


「やっぱ先輩何も言ってないでしょ」

「ギクッ……」


 せめて二人が言った場所が同じであれば被せられたのに。

 私が悔しがっているのに目も向けず、神楽はメンヘラガールに視線を向ける。


「あなたはどっちだと思うの?」


 幼稚園と源氏の家。

 どちらも二人にとって思い出深い場所だ。

 この二つとも仇級都市にあり、どちらにキンダーが行くかは絞れない。


「源氏の家、その焼け跡に行くと思う」


 メンヘラガールは思い詰めていた。

 彼女なりに何か理由があったのだろう。


「じゃあ行こう」


 目的地は源氏の家の焼け跡に決まった。神楽は地図を把握しており、彼女の先導のもと進む。

 終始、メンヘラガールはうつ向いていた。


「大丈夫?」


 神楽がメンヘラガールの肩にそっと手を置く。


「もしもタイムリープができるなら、私は平家星と最後まで一緒にいたのかな」


 メンヘラガールは悩んでいた。

 未だに自分がキンダーをどう思っているのか、分かっていない。


 神楽は強くメンヘラガールの手を握り締める。


「過去に戻ったってやり直せるとは限らない。でもよ、後悔した今だからこそ、伝えられることもあるんじゃねえのか。その先の景色を楽しもうぜ」


 神楽は男前に言った。


「私は、言わなきゃ。平家星に言わなきゃ。()()()のお礼を」



 ♡♡♡♡



 源氏の家の焼け跡。

 そこにキンダーガーデン・平家とアンダースクール・無名がいた。

 二人はこれまで昔話をしていた。

 馴れ初めから事件の日まで、記憶を呼び起こしていた。


「俺らは出会わなければ良かった。出会っていなければもっと違う人生を歩めたのかもしれない」


「かもしれない。でも、僕らは今を歩んでる。今更過去は変えられない」


「変えられない。頭のいいお前ならそう言うよな」


 無名は皮肉を込めて言った。


「だからお前は分からないだろ。どうして俺が今の姿でここにいるのか」


「顔は整形すればどうとでもできる。だが年齢だけが分からない。どうしてお前が今の姿でここにいるのか」


「頭が良いお前だから()()を信じることはできない」


「奇跡なんてない。全てが科学的にできている。この世は完璧な電卓の上で成り立っている」


「そんな平に教えてあげるよ。俺はね──」


 真実を聞いたキンダーガーデンは、まるで意識が時間跳躍でもしたかのように理解できなかった。


 キンダーガーデンは刹那に過去を思い出す。

 無名の父を殺した日、違和感が幾つもあった。

 招待された部屋には刀が飾られていたが、一本分の空白があった。父が刀を一本持っていたが、それは常に帯刀している物だ。屋敷にいた者が皆刀を帯刀していることからそう推測できる。

 そして父を殺した刃。背後から刀が突き刺さっていた。だがあの刀は無名が持ち上げられないほど重く、キンダーガーデンも当然軽々と持ち上げられない。

 父を殺したのはキンダーガーデンでも無名でもない。


 では誰か。


 不思議に空いていた襖。何者かが部屋に入ってきた証拠だ。

 無名の父は刀の達人。あれほどの状況でなければ殺せない。あの部屋に父がいるとあらかじめ分かっており、殺せる状況だと知っていた人物。

 それはあの部屋にいた三人だけ。


 では殺したのは誰か。



「俺は、タイムトラベラーだ」


お前だったのか。

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