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夢を見た。

澪奈がこちらをむいて誰かを呼んでいる夢。

その声は確かに澪奈の声だけど病院で起きた時より不鮮明で調律の合っていないピアノのようだった。

俺はそれに向かって澪奈ッと何度も叫んだ…

でも、それは俺に澪奈と言われる度に辛そうな顔をする……なんなんだ。


起きた時俺は泣いていて、思わずため息をついた。

澪奈の退院から2週間がたったというのに、と。

若草色のカーテンから差し込む光に目を細めながら

時計を見た。6時半…。

まだよく回ってない頭でいつもと違う数字に頑張って違和感を覚える。………………ガバッッ

その違和感に気づいたと同時に俺はベッドを飛び出した。


ヤバイ…澪奈が起きる時間だ…!

朝起きたら何もかも忘れているんだ。

混乱して怪我でもしたら?!


澪奈が事故にあったと聞いた時と同じように俺は慌ただしく部屋を出る。

赤信号でさえ急かしながら何とか五分で澪奈のアパートに着いた。肩で呼吸するのをやめて俺は耳を澄ました。


澪奈が誰かと話している??

でも、誰と?

何もかも忘れているというのに…。

いやでも何もかも忘れていることに混乱して自分のケータイから誰かに電話してるのかもしれない…


なぜこんなことをするのか自分も分からなかった。

好奇心というのだろうか?

ドアに耳を近づけて会話を聞いた。

っというか耳を近づけたら会話が聞こえるっておかしいだろう。ここのドアはそんなに薄いのか??

と自分にツッコミを入れて次は慎重に聞く。


でも、やっぱりドア越しだからかあまり良くは聞こえない。

「……生、…太の…憶が……るの…無……うか。」

「まだ………は………せん。もう……間を……う

らめ……いで……望を……って」


なんて言ってるんだ?

よく分からない…

でも……これは…明らかにその人と目的があって喋っているようだった。


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