第一話 グリーン・ディ
冒険者ギルドであーだこーだいいながらわいわい楽しく?会話をしていたら、大きな声が聞こえてきた。
「このクエストはあなたのランクでは受けれないですぅ」
と気の抜けた声が聞こえたとおもえば
「このクエストを見かけて冒険者登録したんじゃ!登録したらクエストを受けれるといったのはそちではないか!なぜなのじゃ!!」
とキーキーとわめく若干、いやめっちゃロリボイスの声が聞こえた。
そのやりとりのところに目を向けると、ちょっと天然がはいっているアイドル的な受付嬢のルナ・リガーと目測で135cmの緑の服を着たエルフのお譲ちゃんが言い合っている。
「冒険者登録してその日に高ランクのクエストを受けれるはずがないじゃないですかぁ。どうしてもっていうなら高ランクのパーティーの仲間に入れてもらって受けたらいいんじゃないですかぁ」
とあやふやな回答を示した受付嬢はその場でぺこりと頭を下げて「しごとぉ!」といって奥のほうに逃げていった。
ロリエルフはその言葉を聞いてすぐさまギルドに備え付けのテーブルのほうに行き、ほかの冒険者たちに「一緒にいってほしいのじゃ」と聞いて回っていた。
僕はというと一連の流れを見て
(めっちゃかわええやん!)
(ロリのエルフとかめっちゃ好物やで!)
など、なぜか関西弁、この世界ではカーサイ語としてある言葉を心の中で思いながら見ていた。
隣では
「このロリコンが!」と聞こえてきたがそんなもの知ったっこっちゃない。
かわいいは正義!いい言葉じゃん!
ぼーっとニマニマ見ていたらロリエルフと目が合った。
とことこ僕のほうにやってくる姿がまた愛くるしい!
「そちらわらわと一緒にこのクエストを受けてくれんじゃろか?ほかの奴等はなぜか受けてくれなんだ……報酬はそちらのパーティーに全部あげるから、頼むのじゃぁ。」
と涙目でぺこりと頭を下げたのを見て即答で
「よし受けた!まかせろい!」
と威勢のいいことを言ってしまった。(このときの僕もなぐりたい)
ほかの3人は「クエストも確認しないで受けるとかこれは試練だな!」とか「ロリコンが!」とか「エルフの肉体で回復実験ができる」とか言っているが、
目の前で涙目で頭を下げてるかわいい幼女を紳士としての僕が許さないね!
世界がロリに溢れればいいのに!
幼女万歳!ロリサイコー!
そうして受付でクエスト承諾処理をする段になってまわりが騒いでいるのに気づいた。
「このクエスト本当に受けるんですね…クロオさんのパーティーなら何とかなると思いますが、その日に冒険者登録した人を臨時にパーティーに入れて達成できるクエストでもないんですけど…」
とさっきとは違う受付のおねえさんが対応してくれた
まわりでは「あの『神の気まぐれ』でもあのクエストは無理だわ!」とか「いくら強くても今回はだめだな。」とか悲観的な言葉と視線を向けてくる。
ん?クエストは高ランクだと言ってたがよく見てなかったなぁとおもいよくよくクエストを見ると
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ランクS
討伐対象
四天王風のガルーダサイス
報酬
金貨500万
場所
魔王の箱庭
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鼻水でたわ!
これ無理だわ!
みんなそりゃ断るわ!
ロリの誘惑に勝てなかった僕がわるい!
「あ、、あの、、、やっぱやめとこうかなぁ~、、今日はおなかの調子すこぶる悪いし!」
とやんわりクエストを断ろうとしたら、手をぎゅっとつかむあたたかいがあった。
「クエストを受けてくれてありがとうなのじゃ!わらわすごくうれしいのじゃ!」
天真爛漫なロリエルフの花が咲いたような笑顔と手をぎゅっとつかんでいる姿を見てしまった。
「できらぁ!おなかの調子もよくなったし!!」
と勢いで言ってしまった。
もうもどれねぇ・・・
ほかの3人もクエストを見て
「風の魔法を体得する機会だな!こうしちゃいられねぜ!さっさと行こうぜ!」
「お金がこんなにももらえるなんて素敵!ほしかったあの剣が買えるわ!早速いきましょ!!」
「箱庭には秘薬を作る薬草があると聞いたことがある、念願の治して壊すどくy・・・行きましょう。」
とせっつかれてしまい、あれよあれよと冒険者ギルドを出て、箱庭に向かう旅にでたのだ!
完
で終わればよかったんだよねぇ~。
僕この旅が終わったら幼女に囲まれてごくごく普通の一般男性としての生活をするんだ!
ロリエルフことグリーン・ディとの始めましての話であり、これまたやっかいな旅とこれまたやっかいな冒険者生活が待ち受けるとは知らず。
一般成人男性転生者クロオ・シーテ
己の欲望に抗えなかった、だめだめな男に待ち受ける『四天王』風のガルーダサイス!
生きて帰れるのか!そしてグリーン・ディがこのクエストを受ける理由とは!
次回「わらわは魔王じゃ!」
乞うご期待!