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甲子園への道、はじまる!

架純とエリカのふたりは、バッテリーを組むことができるのか?


そして、いよいよ『夏の甲子園』への道がはじまる!

バシィッ!


「エリカ、よくあんなメチャクチャな軌道のボールを、そんな簡単に捕球できるわね?」


小百合さんは、自分がどうしてもキャッチできなかった『架純の魔球』をいともたやすく

ミットにおさめるのを見て、感心して見守っていた。


エリカは、架純の横に立ち寄ってささやいた。


「ダメじゃない!そんな何球も『魔球』を投げちゃ、どこで誰が見ているかもしれないのよ。

もし露見したら『甲子園』も『プロ野球』も泡と消えてしまうのよ、わかってるの架純?」


架純はちょっと不服そうに


「たった3球だって!心配性なんだからエリカは」

「用心に越したことはないでしょう?」

「老婆心なのよ」

「女子高生のわたしに『老婆』心て失礼ね!」

「読んでる人は、それなりの識者だから誰もエリカを『お婆ちゃん』なんて思わないわよ」


ふたりでブルペンで小声で、ささやきあってるとキャプテンの小百合さんが、近づいてきた。


「エリカと架純で、ワンセットってところね!

架純が投げるときは、エリカ、あなたがマスクをかぶりなさい」

「ありがとうございます、キャプテン!」


と架純は、満面の笑みをうかべて喜んだ。

「ほらエリカ、あなたもキャプテンにお礼を言いなさい」

「ありがとうございます。キャプテン」


1年生ながら架純はエースナンバー「1」を背番号をもらい。エリカも事実上の正捕手と

認められ「2」を背番号としてもらった。キャプテンは、背番号「3」を着け4番ファースト

を守ることになった。


一方、架純の憧れの『大西大輔』くんや男子野球部では

入部したら即エースとして大輔くんは、歓迎された。もちろん背番号は「1」ということで

名実ともに男子野球部にとって重要な役割を担うことになった!


男子野球部が練習をするグラウンドは、幾重にも女子生徒が連日取り囲んでいた。特に

大輔が、投球練習をするブルペン付近の密集率が高かった。


いわゆる『夏の甲子園』は、女子の大会のほうが早く開催されるため地方大会は

入学して間もなく始まる。


女子大会に参加する高等学校は、当初は少なかったが

女子プロ野球のチームが、全国各地で産声をあげて以降じわじわと人気が出てきて

それと同時に、女子高生の自分も『甲子園』の全国大会で活躍したい、という気持ちの

高ぶりと共に、参加校も爆発的な増加の一途をたどり今や男子の本家の『甲子園』と

肩を並べるほどの『夏の風物詩』となっている。


架純とエリカの朝倉学院は、シード校なので2回戦までは肩慣らしの感覚で戦えた。

当然のことながら、架純も『魔球』は封印したままである、というより『架純の魔球』に

頼らなくても2番手、3番手のピッチャーで十二分に対応できるので架純とエリカの出番は

ほとんどなかった。


「架純にエリカ、これを参考に3回戦のピッチングの組み立てを考えておきなさい」


と小百合キャプテンは言い残し部室をあとにした。


渡されたのは、一枚のDVDだった。その中身を観て、架純とエリカは驚愕した!






3回戦の相手とは?

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