緊迫した試合を制するのは?
無死満塁のピンチを架純とエリカのバッテリーは
しのぎきることができるか?
試合再開です!
「さぁ、試合は再開です」
「工科大付属は、この4回の表に無死満塁と
強豪の朝倉学院を攻め立てています」
「ねぇエリカ、魔球で三者三振にしていいかな?
今の状況は、『非常事態』でしょ!」
「わかったわ架純、確かに『非常事態』だわ」
エリカと架純は、ついに『魔球』を使うことで意見が一致した。
「さぁ架純、注目の1球目を投げた」
「工科大付属の4番の美穂、バントの構えです!スクイズだ!」
「三塁ランナー、スタートを切って本塁に向かった!が
美穂のバットは、空をきって
ボールは、エリカのミットにおさまった!」
「スタートを切っていた三塁ランナーは、戻ることができず
タッチアウト!」
「1死ランナー1,2塁となりました」
「加代さん、今の架純が投げた球は何かわかります?
ただのストレートじゃありませんよ」
「ストレートだったらスクイズは成功していたハズですよ」
架純は、魔球を連投して工科大付属のクリーンナップを
三者三振に斬って取り、4回のピンチをきりぬけた!
しかし、この試合を観戦していた『もうひとりの魔女』が
いることに架純とエリカは、まったく気づいていなかった。
流れは朝倉学院に傾いた、と誰もが疑わなかったが
朝倉学院打線は、工科大付属のエース「滋」の前に
凡退していた。
「加代さん、朝倉学院の架純の投球も
凄いですが・・・工科大付属のエースの滋も3回に
朝倉学院の美咲に本塁打の1点にだけに
抑えていますよ」
「そうですね、滋さんも尻上がりに本来の調子に
なってきました。
見応えのある投手戦となりましたね!」
さてさて、試合も終盤。
朝倉学院は、逃げ切ることができるのか?
両校のエース、架純と滋の好投に
どちらの打線が、援護するのか?
試合は、終盤戦へ・・・