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シリーズ「白と黒の国」

黒騎士の呟き

作者: 紅 紅

 俺はある騎士団の中で、どちらかといえば緩い規則の班にいて、そこは傭兵上がりとか一風変わった連中がいる場所だったりする。

 まぁ、あれだ。

 ぎっちぎちのお堅い連中とはやってけねぇから俺としてはありがたい。

 それでも、お堅い連中の一人なのに、なぜか馬の合う奴がいて、何かと一緒になることもある。

 飯とか、散歩とか、武器の手入れに鍛錬所でとか、まぁ、そんな普通の日常の中で。

 ただ、俺と奴とが二人でいると、すごく、なんというか不似合いといった視線が背中に刺さる。

 多分俺と奴との騎士服の色が正反対で、派閥が違うと思われがちなのもあるだろう。

 いや、服の色だけじゃないな。

 俺と奴とが並ぶと、頭一つ分か二つは軽く差が出る。

 それに、俺の髪や眼は黒でマントも黒、奴は白い服に銀髪でおまけに眼はルビーか何かみたいな赤、それに青いマントだ。

 あとは──奴はモテる。

 本人には自覚がないようだが、やたらとモテるとか他の奴から羨ましいもんだとか言うのを聞いた。

 けど、モテて嬉しいのかねぇと思う。

 だって、奴は確かに綺麗だけど、女にばかりモテても嬉しくはないだろう。

 まぁ、男にも興味はなさそうだけど。

 今日も奴に惚れたっぽい娘を見たが……むくわれねぇぞ?


 だって、あいつは男じゃねぇからなぁ……知ってて惚れてんならいいけどよ。

 後で泣いても知らねぇぞ……。


 どうせなら俺に惚れてくれりゃいいものを。 

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