おばあちゃんのせいだよ
短い。だがしかし、もう一回更新す……いや、したい。
でも、コナ○も見たい……
来ない。
客が、一人も来ない。
「うあー、……暇だ。ちょー、……暇」
ぶつくさ言いながらミスティルは、ぐったりと店の番台に突っ伏した。
そこそこ整った顔立ち、小柄で、くせっ気のある茶毛を後ろで結った少女だ。年は一七だが、だらりとしたそのようすを見るとやや老けて見える。
とはいえ、それも然り。
朝の九時に開店してから、すでに三時間。店入口の扉鈴が鳴る気配はない。
これは――さすがにマズいよねー……と、一人ごちる。
いくら人の集まりにくいサウスエリアとはいえ、半日で客足がゼロ、というのは品物や店の大小云々の前に商売としてどうだろうか。三軒隣の金物店(※男性店主で男好き)でさえ客が入っているというのに。ウチはそれ以下ということか?
いやいや、そんなはずない。あれに負けるとかありえない。
ミスティルは腕を組んで、原因を考える。
こじんまりとした店内。しかし、こぎれいではある。朝早くミスティルが掃除したからだ。
品数と種類。お世辞にも豊富とはいえないが、最低限のストックはある。朝早くミスティルが棚に並べたからだ。
となると、
「うーん……やっぱり、おばあちゃんのせいだよ。うん、間違いない」
「――バカいってんじゃないよ、青二才が」
「うげっ! ……いつからいたんですか? 師匠」
女の子にあるまじき悲鳴を上げてミスティルが振り返ると、そこには店主であるカトランが仏頂面で立っていた。