第九十二章〜親友との通話
書かせていただきました。お風呂から出たばかりですり正直に親友に話した蘭馬は、理解してもらえるのでしょうか?これからの展開もお楽しみくださいましたら嬉しいです。
「もしもし、あたしー」
と言うのと、
「僕だよ。久しぶり」
と言うのが同時だった。
「はあ?」
牧島の、鳩が豆鉄砲食らったような顔を思い描いてしまった。
「誰?」
牧島は、率直な男だ。蘭馬は、
「えーと」
「あ。そういうことか…」
━━そういうことってどういうことだ?
「あ、失礼致しました。蘭馬君のお知り合いの…。いや、カノジョさんの…御方でいらっしゃいますか?ごめんなさい、気づかなくて。蘭馬君にちょっと用があってお電話差しあげたのですが…」 牧島は都合よく解釈してくれたようだが、かといって、その解釈をそのままにするわけにもいかなかった。
「いや。そうではないんだ。牧島。落ち着いて、ようく聞いてくれまいか?」
「はあ?なんですかいきなり、なんか馴れ馴れしいなあ」
「いや、違うんだ、聞いてくれ。基」
「うーん。また何で僕の名をご存じなんで?それと馴れ馴れしいのは…」
「だから大人しく聞いて頂戴。理由は順を追って話すからさ」
と、牧島も何かを感じてくれたのか、態度が少し変わった。
「わかりました。貴方のお話は聞かせていただきましょう」
「実はおれ…。あたしね、あたしが蘭馬なの。新宿で逢うのを約束した日がったろう?」
「ああ…。君がドタキャンした日のことか」
蘭馬は、時系列に沿って順番に 話し始めた。あの時 新宿東口の上り階段で起きたこと。平井という男も登場してややこしい 入れ替わりが何度も起きたこと。今でもその能力があるのかどうかわからないということ。蘭馬はの状態が気に入ってるということを。今は、夏美という女との入れ替わりの状態にあること、そしてこの状態が気に入ってることなど、記憶にあること、思いついたことの全てを話した。
しばらく、牧島は黙った。唾を飲むような音が聞こえた。
「わかったよ。全面的に信じるよ。君はそんな大切なことで嘘をつくような人間ではない」
蘭馬は驚き喜んだ。
「とか 本当なんだなありがとう。やっぱり君には話しておいてよかった」
と、急に少し 真剣な顔に牧島はなった。そして呟くように、
「それでは、向こうの元女性だった方の人は今の状態を解消したいと思ってるということか?」
蘭馬は、
「そうだ。そうかもしれないんだ」
と答えた。すると、
「そうだとするならば、君の行動は何らかの犯罪にならないか?なるとしたら何罪だ。何らかの犯罪になり得るかどうかは調べた方が良い」
彼の発言はいつでも的を得ている。
「そうか。わかった。ありがとう。本当に。また今度逢おうね」
お互いに通話を切った。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。早速 投稿させていただきます。




