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入れ替わり  作者: 瀬田川 廡輪
9/11

第八章〜

遅くなりました。書きました。どうぞ宜しく御願い致します!

「オレ、こんなきわどい服着て歩くの、初めてだよ。なんだか緊張してうまく歩けない。見られるのが恥ずかしい。変じゃないか?本当は男であるのがバレそうでないかな?」

欄馬が、夏美の耳元に唇を近づけて小声で訊いた。

喫茶店から出て、新宿通りをひたすら伊勢丹方面へ向けて歩いていた。以前より少なめの人通りだったが、それでも油断すれば人とぶつかってしまいそうだ。

欄馬は、夏美の身体を使ってるのに、だらしない、歩き方をしているような気がしてならなくて、申し訳無さでいっぱいだったのだ。

が、彼女は小さく首を降った。

「あまり気にしないほうがいいわきっと。へんに考えると余計ぎこちなくなる」

「あー、やっぱりぎこちなくて変ってことか。どうしよう」

「気にしないで。たぶん気にするから、よ」

それを聞いてやはり欄馬は困るしかなかった。

夏美の身体に恥を掻かせたくはなかったのだ。訊いた。

「なんか・・・、らしく見える歩き方のコツ、っていうか、ないかな?」

夏美は少し首を(ひね)って考える素振りを見せた。

「ないわ。たぶん、そう考えると余計わからなくなるの」

「そうなんだ」

「そうだな。例えば、前を歩いてるお姉様の歩き方、参考にしてみて」

「なるほど」

欄馬は少し安心したように辺りを見回し、それらしい女性を見つけて真似をしてみた。で、

「あー、のんか照れ臭いわ。余計へんになってそう。自然にしとくか」

「でしょ。そんなものよ。よくわかんないけど」

欄馬である夏美は少し笑ったようだった。

「お互いの呼び方もチェンジしなきゃね。そのままだとおかしいわ。ね、夏美ちゃん?」



お飲みになっていただきまして誠にありがとうございました。

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