第七十九章〜また男の影
書かせていただきました。投稿いたします。よろしければお読みになっていただけましたら幸いです。今 寒いんだから 暖かいんだか分かりません。でも物を書くにはちょうどいいかもしれません。よろしくお願い申し上げます。
謎の女と別れて講義室に入るともう、部屋は学生たちの熱気で生温かくなっていた。
皆、出席票を受け取る列に並んでいるようであった。蘭馬は列の最後尾に並んだ。
すると、目の前に並んでいた男が振り向いた。そして、
「上島さん?上島夏美さんでしょ?」
と、いきなり問うてきたではないか。
━━えー、どうして後ろ向いてたのに私だってわかったの?
訊きたかった。が、それを言わせじとばかりに、男が被せてきたのだ。
「その香り、たぶんディオールのミスディオール、ブルーミングブーケだと思う。フローラルな香りが魅力的だ。…ということは、いつもディオールの香水をつけている上島さんだ、と予想出来ただけのことだよ」
蘭馬は思う。
━━知り合いかな?まさかカレシ?そんなだとも思えないが。でも、この馴れ馴れしさは一方的に向こうだけが知っているという訳でもあるまい。いや、しかし、こういう誰にでも馴れ馴れしい奴もいることはいる。
一応警戒しながら話題を探し、名前を知ろうとした。
「いつも講義は出ているの?」
蘭馬はよくわかろないことを訊いてしまった。彼はどう答えていいか、考えているようだった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




