第七十五章〜誘導
井伏とのデートも終わり、旅なつみと連絡を取り合います。2人ともに SF 世界の産物と現実の日常との整合性を保つのは意外とたいへんなようです。お呼びになっていただけましたら幸いです。
それから、井伏と蘭馬はとりとめのない話をいくつかし、次の講義に出席しなければならないから、という理由でどちらからともなく散会となった。
その他の講義にも顔を出し 夏美の出席率を稼いであげた。内容はちんぷんかんぷんであったが。
家に帰ったら、夏美に連絡してみよう、という予定が立った。井伏との出来事も正直に話してみようか、とも思う。
まず、家に帰り着いたら、夏美のラインに暇が出来たら電話してと、メッセージを送信した。彼女のパソコンを使用していいものかどうかも 聞かなければならない。もちろん 彼女が書いているであろう文学作品についてサークルに提出してあげるためである。
意外とすぐに、彼女からの連絡はあった。
━━君は文研入ってたんだね。で…、俺が君の代わりに作品を提出していいのかい。もちろん君の作品のデータがあったらの話な。
と伝えると、
「えー…。本気でするつもりなの?あなたにわかる?作品については合評会もやるのよ。アナタ、文芸評論家の素質ある?」
「うーん。少しはな」
蘭馬は嘘をついた。そんな才能などあるはずもない。くだらない娯楽小説を少し読むくらいのものだ。
「ないなー」
「なら無理しないでいいよ。サークルなんていくら欠席したっていいんだから。行かなきゃならないのは、学祭の前くらいのものだよ」
「まあ、それはそうだろうけど…。すぐにでも表に出したい作品はないのか?書き終わったデータでもあるなら 提出するだけ 転出してあげるよ」
と蘭馬。夏美は少し焦ったように、
「いいの。っていうか…、本当はアナタに読まれるのが恥ずかしいの。稚拙な文章だからね」
「そうか そういうことなら無理に、とは言わないよ」
夏美は申し訳ない、と謝った。
「それとな…」
蘭馬は続けた。
「君は井伏って男学生と話をしたんだってな?」
お読みになっていただけましたら幸いです。本日最後の投稿となります。お薬を飲んで眠りに移ります。本日も1日ありがとうございました。また明日お会いしましょう。おやすみなさいませ




