第三十五章〜大騒ぎに
書かせていただきました。いつに久しぶりに書き足した作品ですなプロットとか覚えていて書きやすいようにも感じます。入れ替わりは成功したようですが この先どうなっていくのでしょうか?楽しみいただけますように。
「大丈夫か、夏美?」
そう声を掛けたのは夏美だったが、夏美の身体をしているだけの蘭馬なのであった。
一方、蘭馬には夏美の魂が取り憑いていたのだから、大丈夫と立ち上がろうとしたのだ。が、まだ頭の中が回っていた。再び蘭馬の身体の夏美は、アスファルトの上に座り込んでしまった。
「どうしたと言うんだ?なんて無茶なことを。何があったんだ?理由を言えよワケを!」
観覧車の搭乗ゲートを監視する係員は少し喋りが荒っぽいようだった。
「な、何でもありません ごめんなさい。大丈夫です」
と夏美の蘭馬が夏美らしく弱々しく言った。
「どうも、お騒がせしました。もう大丈夫ですので」
蘭馬になった夏美は蘭馬らしくきっぱりと答えた。見れば、観覧車は緊急停止しているようだった。
━━やばい、大事だ。下手をすれば 損害賠償請求ものだぞ。既に多くの人に迷惑が掛かってしまっている。
蘭馬は思った。
と、よくよく自分の形を見れば、ミニスカートが捲れあがり、下着を見えそうになってしまっているではないか!
慌てて蘭馬は、スカートを元に直した。ミニスカートはプリーツスカートであり、なかなかにふわふわしていて、大事な部分をうまく隠れてるような気がしないのであった。砂埃によって、汚れてしまってもいる。早くどこか落ち着いたところに行って着替えたいものだ、思いながらさっきまで自分だった夏美の方を盗み見た。
彼女は非常に困った顔をしていた。もっと、男らしくしてもらわなくちゃ困るのに。
だが、うだうだしているうちに、園内各所から係員が集結してきているようであった。警察を呼んでる気配もある。これは、ただ事ではないのだろうか?
彼も彼女も浮き足立ってきた。
「ヤバいよ」
夏美の耳元に向けて囁いた。
見れば、園の係員に加えて、警備員らしき男の姿もちらほら見える。彼らは一直線に蘭馬たちの方へと向かってきている。いよおよ逃げる方法でも考えるしかなさそうであった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございましたを、




