第二十九章〜気も漫ろ
パパと書かせていただきました。投稿しちゃいます。長くなりそうです。色々な展開を考えているのですが。書くのはある意味 楽しみです。スピードを上げて書いていきたいです よろしくお願い申し上げます。
レストランを出ると、陽射しがやや強くなっているのを感じた。欄馬の背中には汗が浮き、カッターシャツがそれを吸い始めていた。汗を掻くのは、緊張している所為かもしれなかった。
彼は、やはり夏美の眼をま真っすぐに見ることができないでいた。
見詰め合えば見透かされるような気がしてならないからだ。
ふと、夏美が言う。
気も漫ろだね・・・。
欄馬はどき!
とする。わかっていたのか、やっぱり夏美は、それを覚悟した上で僕と歩いてくれているとでもいうのか?!
いや、待て。そんなハズはない。僕はそんなこと一言も言ってないぞ。
まぁ、確かに口数は少なかったかもしれない。何をしたいとか何も言ってない。無気力と判断されたんだろうか 。とにかく、ここで諦めたらおしまいだ。
━━お決まりの・・・。
うん?
観覧車に乗ろうよ。
欄馬が呟くようにいった。夏美はにっこり笑って頷いた。
やっと出た提案だった。彼はもともと重度の高所恐怖症なのだ。飲んで観覧車 なんてものに乗るはずがない。それでも 何か言わなければ 怪しまれると思って 口が滑ったのか。
しかしそれにしても、高所か。これがやはり、チャンスなのかもしれなかった。
観覧車が1周するのにはかなりの時間がかかる。この間に落ち着いて計画を練ればいい。モラトリアムが出現した。少なくともその時間は真剣に考えられるだろう。ただし、夏美のご機嫌を損ねてはならなかった。
意識を研ぎ澄ませ ほんの少しのチャンスも見逃さないのだ。なんだか殺人鬼にでもなってナイフを取り出すタイミングを見計らってるようだ。欄馬にはそう思えた。
観覧車の列に並んで30分ほど経っただろうか。ようやく
欄馬たちの番が回ってきた。彼は震えていた。高所恐怖症なのと、彼女と一対一で対峙しなければならないことと。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




