第二十三章〜まさかの実行
時間がかかってしまいました 申し訳ございません。引き続き 書かせていただきました。滑った ネタもやっておりましたので。こんばんは。連続投稿をお許しくださいませ。さらに展開していきます。
タイミングを見計らうと言っても経路の中で最も長い階段は、すぐそこの地下一階に降りる階段に決まっているのだ。
どうせ転げ落ちてそのショックを利用して入れ替わるのだから、その位置エネルギーが高ければ高い程確率は上がるであろう。
確信はないがそんなような気がする。落下のエネルギーは、高いに越したことはない、と。
しかしならば、そのチャンスはもうすぐに訪れるということなのだ。
欄間は、新宿の夕陽を眺めるふりをしながらすっも欄馬の身体の平井の背中に向かって忍び寄った。
そうだ。どちらかが怪我をしたとしても、これは過失だ。たまたま余所見をしていただけなのだ。故意にではない。たまたま偶然、運悪く起きてしまった事故なのだ。
欄馬は自分にもう一度言い聞かせた。これはたまたま起きてしまう偶然の重なりによって起きる事故なのだ。最初に夏美が転げ落ちてきたのと同じような。
第一平井だって元の身体に戻らなければ、生活する上で絶対的に困るハズではないか。ならば、これは逆に有難いと思って欲しいくらいだ。
その時、である。欄馬はその計画を実行に移したのだった。
「うわ」
もはや誰の悲鳴なのかもわからなかった。そこにいた全員の声だったような気もした。
欄馬は、明後日の方向を見ながら脚を滑らせた振りをした。平井の身体の質量はかなり大きいと実感出来ていた。ならばこのまま、欄馬の姿の平井にくみついていこう。幸いにして他に通行人の姿はなさそうだった。
緩やかに螺旋状にカーブしている階段だった。そのカーブに沿うようにして、2人は横転し、だだだ、と転がっていった。
「このバカ!なにすんだよこの野郎!」
平井の声だった。その時、確信した。平井の声は、平井の身体からしか出せないハズであった。入れ替わりは、成功したのだ。
密かに欄馬は笑った。
「ごめん。怪我はないかい?」
白々しく訊いた。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。まだまだ 書きたいと思います。よろしくお付き合いくださいませ。




