第二十章〜望み
引き続き 書かせていただきました。連続投稿をお許しください。だんだん 何かがまとまってきたような気もします。書き直しが必要な部分もあるかもしれません。雑事などは 逐次 修正しております。
夏美と、欄馬の見た目をした平井が欄馬の目を覗き込むようにしていた。心配そうだ。逆に欄馬の方が驚いてしまう。
あ、え、ぼ、僕、何か言ったっけ?
重要な告白をしてしまったような気がしたんだ。独り言で。
「別になんも言ってなかったみたいだけど。なんかまずい想像でもしてた?」
と平井。欄馬はどき、っとするしかない。
い、いや。べつにー。
「そっか。生徒さんの家の住所、メモして渡しといてあげるけどさ、それでスマホの地図アプリのナビゲーション使えば辿り着くだろ?スマホ、落とさなかったよな?」
あ、うん。
欄馬は自分のGジャンのポケットにスマホが刺さっているのを確認した。
それにしても゛・・相変わらずこの男、歳上に対してもタメ口だ。馴れ馴れしい奴め、だが、当の欄馬はそれでもいいような気がする。もし、自分の女性としての自我を認めてくれるならば、男というものは女性を下に見ることも多いハズだ。親しく馴れ馴れしく話してくれることも多かろう。その意味では、下手に敬語なんか使われるよりいいのかもしれない、彼はそう思っていた。女はか弱いものと思うのはいささか、時代錯誤で実状に合っていないのかもしれないいけれど、少なくとも欄馬の心の中ではそうなのだ。
「分かった。自身ないけど、やってみるよ」
やっとのことで彼はそう答えた。
でも──。
夏美ちゃん、一人で帰らせるのはよくないね。ここはある意味怖い 町だ。一人で歩かせるわけにはいかない。僕が家まで送り届けるよ。
欄馬は、一筋の望みをかけて提案した。少しでも夏美と時間を共有していたかった。そうしているうちにまた、夏美との入れ替わりが起きないともかぎらないのだ。偶発的な何かが起きるかもしれないのだ。この街は危険だというのはある意味正論だ。ならば一石二鳥 じゃないか。
欄馬ほくそ笑んだ。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




