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謎の男

「ちょろちょろと良く逃げますね!!!」


 豆田は謎の男からの斬撃を走りながら避ける。


「さてと、どうしたものか?」


 豆田は、居合の間合いに入れず、防戦を強いられる。繰り出される斬撃は休まることを知らない。


(あの敵、幸い身体の扱いが雑なお陰で斬撃の軌道は予測できるが......)

「帽子のあなた! 面倒ですね!! これはどうです!!」


 謎の男は、一気に剣速をあげた。無数の刃が豆田を襲う。

 豆田はたまらずコーヒーソードをシールドに持ち替える。


「ぐう!!」


 激しい斬撃にシールドは削り取られ、コーヒーの飛沫が飛ぶ。


(なにか打開策を考えねば。もうすぐコーヒーが冷めてしまう。そうなるとコーヒーゼリーしか使えないぞ)

「ははは。動きが悪くなってきましたね。いつまで持ちますかね?」


 男は再度、斬撃の乱れ打ちを放った。

 受け止める豆田の身体は、宙に浮き、シールドごと後方に弾き飛ばされた。


「くそ! ここまでか」


 謎の男は、余裕の表情のままゆっくりと豆田に向かい歩いてくる。


「もう終わりですかね?」

(圧倒的な差だ。諦めるか? いや、考えるんだ!)


「コーヒー銃!!!」


 シールドを銃に持ち替えた豆田は苦し紛れに弾丸を飛ばした。


『カン!』


 謎の男は、剣で弾丸を簡単に弾いた。


(ん? この位置だと斬撃を飛ばさないのか?)


 豆田はあたりを見回す。教会中に斬撃の生々しい傷跡が見えるが、そこに豆田は法則性を見つけた。


(斬撃の跡。そうか! しかし、分かったところで......)


「くそ! コーヒー銃!!!」


 コーヒー銃を打ちながら、豆田は周囲から情報を得る。


(ん? あれは? ポロッポ!)


 椅子の陰に隠れるポロッポは、豆田と目が合った。

 豆田は、ニヤリと口角を上げると、銃をシールドに持ち替えた。


 その瞬間、男の放った斬撃が豆田に向かって飛ぶ。


「重い!!」


 シールドは砕け、あたりにコーヒーが散らばった。


「意外としぶとかったですね。でも、もうシールドはありませんよ」


 豆田はじりじりと後ずさる。


「ま、もう飽きたので、そろそろ死んでもらいますね。」


 男は余裕の笑みを浮かべたまま豆田との距離を詰める。


『私の存在に気付かないものが、偉く余裕だね』


 空間に響く大きな男の声。


「誰だ!! まだ敵がいたのか?」


 謎の男は慌てて後方に飛び、距離を取った。そして、周囲を見渡す。


「おかしいぞ。一人とトカゲ一匹の気配しかしない......」

「ふふふ。まだ気付かないのか?」


 豆田は、謎の男を揺さぶりをかける。男の顔に緊張が走り、冷や汗がでる。

 

(なんだ? 私が気配に気付かないほどの敵か?)

「この私の戦闘力で本当に司祭が倒せると思うか?」


 豆田は謎の男に問いかけた。


「なに? メモリーさんを倒した別の奴がいるのか?」

『十分に君の戦い方は見せてもらった』


 再度、空間に響く大きな声。

 謎の男は、姿勢を低くし、辺りを警戒する。


『ポチ!!』


 豆田は、そういうと倒れる司祭の方を指した。

 ポチは頷くと、口先にエネルギーを貯める。


『ボオオオオ!!!!!』


 エネルギーを込めたポチのブレス攻撃が倒れている司祭に向かい飛ぶ。


「く。ばれていたか。斬撃!!」


 男は斬撃を放ち、ブレス攻撃を相殺した。

 その瞬間、謎の男は司祭の元に跳躍した。


「ふ。お帰りか?」


 豆田は片眉を上げながら、余裕の笑みを浮かべた。


「メモリーさんにつけたマーキングに気付いたか。この短時間で、大したものだ。まー。このままではこちらもダメージを負いそうだ。メモリーさんも始末しましたし、重要な秘密は漏れてなさそうなので、帰るとしよう。では、またお会いするまで!」


 そう言うと、男は司祭の肩にある。ドラゴンと槍の刺青に吸い込まれていった。

 豆田は、すかさず司祭の元まで駆け寄り、


「また出てきたら大変だ! コーヒーゼリー!!」


 司祭の刺青の上に、コーヒーゼリーを乗せる。


「ふー。やれやれ。死ぬかと思った」


 疲れ果てた豆田は、その場に座り込んだ。


「豆田さん。危なかったですねー」

「ポロッポか!! 助かった!!」

「今度は、正真正銘。私のお陰ですね!」


 ポロッポは、胸を張った。


「はは。そうだな。今度ばかりはポロッポのお陰だな」

「えっへん! まー。豆田さんのコーヒーの文字のお陰もありますが!」


ーーーー


 時は、豆田が謎の男にコーヒーシールドを割られた瞬間に遡る。


 コーヒーシールドで、男の斬撃を受けた瞬間、豆田は意図的にシールドを割り、その破片を椅子の裏に隠れるポロッポの足元に飛ばしたす。


 そして、液体に戻ったコーヒーを使い床に文字を書いた。内容はこうだ。


〖この指示通り、大声を出せ!』

『私の存在に気付かないものが、偉く余裕だね』


 その文字を見ながら、ポロッポは大声で叫んだ。


『私の存在に気付かないものが、偉く余裕だね』


 その声に驚いた謎の男が周囲を警戒した。


ーーーー


「ふー。流石に疲れたな」


 豆田は屋根が無くなった空を見上げた。


「さ、帰るか!!」

「了解です!!」

『ガルー!』


 豆田とポチ、それにポロッポは静かになった森の中を進む。




ご覧いただきありがとうございます!


「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新頻度あがります!


どうぞよろしくお願いいたします!


――――――――

人物紹介


・『豆田まめお』 

主人公。探偵。コーヒーの『こだわリスト』

コーヒーから『こだわりエネルギー』を抜き出し、自在に操る能力者。

コーヒー銃。コーヒーソード。コーヒー鍼。などを使う。中折れ帽子にシャツ姿。わがままで癖が強い。


・『シュガー』

ヒロイン。ココア色のロングヘアー。

世界を救うために、アルテミス国軍から脱走する。

『純人』。豆田まめおのアシスタント。純粋。


・『クロス』   

豆田の幼馴染。刑事。

箱の『こだわリスト』。金髪ショートボブの好青年。

天然ボケ。


・『ポロッポ』

ハト。王様に使える伝書鳩。

鳴き声の『こだわリスト』で、人の言葉も話せる。


用語説明


・『こだわリスト』

こだわることで不思議な能力を手に入れた人々。

戦闘に特化したタイプや、道具に不思議な能力を付ける職人タイプがいる。


・『純人』

純粋な心で物事をみる人々。

職人タイプの『こだわリスト』が作る道具を何でも扱える。


・『異界の者』

違う世界から現れたと言われる人々。

『こだわリスト』と『純人』にしかその姿は見えない。

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